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大阪市の平松邦夫市長は１０日記者会見し、同市の裏金の総額が前回の発表より約３６００万円増えて、約２億８１２０万円にのぼることを明らかにした。
市は当初、この日に全庁調査の最終報告を発表する予定だったが、使途や裏金総額などの全容解明には至っていないとして、今後も調査を続けることになった。
平松市長は一連の裏金問題について「公正で厳正な処分を考えている。これから先に出てきた場合は厳罰に処す」と強調。今後、職員に私的流用分の返還を求め、懲戒免職を含む厳しい処分を検討する考えを示した。
今回判明した約３６００万円の裏金の内訳は、生野区総務担当が約１５３８万円、西淀川区総務担当が約６１２万円、市民局雇用勤労施策担当が約３８７万円、環境局施設管理担当が約２６６万円など。事務用品やアルバイト代に使っていた。
また、浪速区では平松市長が裏金の全庁調査を指示した２月５日以降も業者と取引を続けていたことが判明。
同区の区民企画担当と総務担当が業者に水増し請求させて、正規の額との差額を管理させる「預け金」で事務用品などを発注し、納品させていた。
関係者は「不正を働いている認識がなかった」と釈明しているという。
一方、市は勤務実態の調査結果も発表した。市職員はＩＣカードで出退勤を記録しているが、カラ残業防止のためにカードの貸し借りは禁止されている。
だが、全職員約４万３０００人の調査で、遅刻や早退をごまかしたり、出先から直接帰宅したりするために３８人が「貸し借りをした」と回答。
また、４４人が職務中に「中抜け」をしたと回答し、病院（１８人）、買い物（５人）、葬儀（６人）などに行ったことを認めた。
早退ごまかしも 大阪市裏金、総額２億８千万円に
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