巨人再建論 12.29.サンケイスポーツ(概略)
田代記者「なぜ“二流”助っ人ばかり獲るのか」・・サンケイスポーツ・メジャー担当キャップの田代は、巨人の外国人補強に“疑問”を投げかけた。
米国でも、巨人の低迷は話題になります。助っ人OBの本紙専属評論家、ロイ・ホワイトさん(63)も心配しているほど。
なぜ、“二流助っ人”ばかり獲るのだろう? 来季の新助っ人として、デビルレイズからデーモン・ホリンズ外野手(32)を獲得したようですが…。
えっ、こんな選手でいいの…。当人には申し訳ないが、これが巨人の新助っ人を聞いたときの率直な感想だった。
デーモン・ホリンズ、32歳。ヤンキースと同じア・リーグ東地区のデビルレイズ所属なので、昨季から何度もプレーを見ている。とても来季V奪回の使者や、チーム打率が2年連続リーグ最下位だった打線の救世主になれるとは思えない。
デ軍の米国人番記者によれば、年俸は出来高を含めて130万ドル(約1億5500万円)。
いくら右打者が補強ポイントといっても、そんなに巨人の外野陣は層が薄いのだろうか。
改めて言うまでもなく、大リーグからの助っ人はチームを再建する上で大きなポイントだ。だが、ここ数年、巨人が獲得する選手には首をかしげる。
他球団のように資金力がないなら、ホリンズ級の選手で大化けを期待してもいいが、国内のFA選手には大金を積んでいる。
3月のWBCや11月の日米野球を見ても分かるように、日本選手と明らかにレベルが違うのは一流クラスだけ。
巨人が資金力にモノをいわせて優勝を狙うつもりなら、日米のファンを仰天させるような大物を引き抜かなければ意味がない。
韓国や台湾に比べて、「メード・イン・USA」の選手は年俸と成績のコストパフォーマンスが悪い。日本野球への適応に時間がかかる選手も少なくない。
レギュラーの座が1つ消えれば、起用されない若手の不満も募る。いくら球団幹部や首脳陣が育成を声高に叫んでも、二軍の選手はシラケてしまう。
一流クラスが無理なら、むしろ獲得しない方がいい。ファンも納得するはずだ。それでも助っ人が必要なら、もっと事前調査に力を入れるべき。
FA選手やドラフト候補はプライベートな情報まで収集すると聞くが、大リーガーに関してはリサーチから契約交渉に至るまで徹底的に見直す必要がある。
プレーで裏切られるだけではなく、帰国後の言動によって「ジャイアンツ」という大リーグでも通用するブランドをキズつけられることがあるからだ。
たとえば昨季のキャプラーやミセリ。レッドソックスにいたキャプラーが変化球を苦手にしていることは、巨人が業務提携しているヤ軍関係者ならだれでも知っていたし、ミセリの問題児ぶりはそれ以上に有名だった。
とても巨人のユニホームにふさわしい選手ではなかったのだ。
大リーグ球団や代理人の間では「巨人からは金が取れる」というのが通説になっている。中途半端な大リーガーを補強するくらいなら、しない勇気も必要。
それも含めて、巨人にしかできない助っ人戦略を抜本的に練り直すべきだ。
■デーモン・ホリンズ(Damon Hollins)
1974年6月12日、米カリフォルニア州出身、32歳。
同州バジェホ高から92年ドラフト4巡目でブレーブス入団。98年にメジャー初昇格し、ドジャース、レッズ、ブルワーズ、ツインズ、ブレーブスを経て、2005年からデビルレイズ。
今季は121試合に出場し、打率・228、15本塁打、33打点。メジャー通算成績は256試合に出場、打率・242、28本塁打、86打点。1メートル80、82キロ。左投げ右打ち。
<感想>
巨人フロントにも、野球に理念が見えない。
原監督からも、野球理念が見えない。これが、現在の巨人だ。
優勝・優勝・・・常勝巨人と言うことばかり発言しているだけで、やっていることは、混迷の感じがする。
助っ人の大化けするのを期待しようと言うことのようだ。