折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

田を渡る風は涼しくて・・・

2023年09月02日 | 

百日草


展覧会などでたまにお会いするAさんから「最後の個展のつもりです」と添え書きされたハガキが届きました。「最後の・・・」と言う言葉にちょっと遠いけどこれは行かなくてはと、会場のある街に住む親友のSさんを誘いました。Sさんとはずっと以前には一緒に絵を描いていたお仲間なのですが、今はご主人に介護されて自宅で暮らしている方です。以前のブログにも書きましたが、週に4・5回は電話で長話をしていてよく分かっているつもりなのに実際に会ってみると雰囲気から衰えが感じられて・・・いつものように話せなかったような気がします。
ご主人から何処かへ出かけるだけでも刺激になるからと言う言葉に甘えて、JRの駅まで車で迎えに来ていただいて、いつものように先ずはSさんの畑のテーブルでランチしてから一緒にギャラリーへ行きました。



左手には水田が広がる畑でランチ ♪ 





テーブルの後ろの百日草を切らせていただいて





喫茶店に併設のギャラリーには多くの来場者がありました。交通は便利とはいえない場所ですが、当日の新聞に写真付きで大きく取り上げられたうえに多方面にお顔の広いAさん、さすがです。「じきに80歳になるし、手術もしたので区切りにしたくてね」と。以前にもお会いする度に好きな絵描きさんの話、画材の話、たくさん教えていただいた方です。丁寧な風景画と切り絵が沢山展示されて1枚1枚ゆっくり見たくなる展覧会で「まだまだ、次の展覧会を楽しみにしてます」と言って会場を後にしました。
一緒に行った親友のSさんは・・・これが刺激になってまた絵を描くようになってくれたらいいのにと願っているのですが・・・。



家から名鉄、JRと乗り継いでちょっとした旅気分も味わえるSさんの家。8月最後のこの日、水田を渡る風は涼しくてテーブルでランチしていると大きく茂った百日草にやって来る蝶や蜂、足元には小さなカエルも。そして不思議なのは街中のわが家よりもずっと蚊が少ないこと。お土産にとご主人がツルムラサキ、オクラ、シカクマメを収穫してくださっている間、私は色とりどりの百日草を摘んでいました。そんな優しいご主人に守られて、時々は居眠りしそうなSさん、無くなったものは多いけれどとても幸せそうに見えました。これからもずっと元気でね・・・と祈っています。




青木佳明「私のスケッチ日和」展  
9月4日まで 
春日井市鳥居松町 茶楽家 われもこう 

会場に貼られていた切り抜き




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