折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

清明節の想い出

2016年04月04日 | 中国の想い出

今日は二十四節気の「清明」
   (例年は4月5日、今年は閏年で4日)

もう15年も前のことです。
その頃夫が赴任していた中国では清明節は祭日で職場はお休み。
先祖の供養をする日本のお盆のような日です。
この休日を利用して夫の父親の戦没の地を訪ねることにしました。
父親は夫が生まれる前に出征してそのまま中国大陸で戦死しました。

若い中国人の青年が付き添ってくれることになり出発。
赴任した街から船で長江を遡ること18時間、そこからタクシーで数時間、
湖口という町の郊外にある丘のふもとが戦没の地と聞いていました。
確実な情報がないまま小さな丘のふもと一面の菜の花畑に囲まれた池のほとりを
その地と決めて、日本から持って行った日本酒と線香を供え手を合わせました。
夫と私に続いて中国の青年とタクシーの運転手も手を合わせてくれました。
中国と戦った日本人のために手を合わせてくれる姿に胸が熱くなりました。


帰りの道のあちらこちらで先祖が冥土で使うための紙のお金「紙銭」を燃やす煙が
見えました。いくつもの偶然が重なって私たちもこの日に供養に訪れることができた
ことを感謝しました。
夫の「肩の荷が下りたような気がする」という言葉に私は「よかったね…」と。
「平和が続きますように・・・」


* 絵は長江中流にある「九江の桟橋」です。

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