現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない:第124回:フィクション

2017-03-04 05:54:31 | 日記

「Nさん、昨日の石原慎太郎元都知事の記者会見はどうだった」

 Nの仲間がNにこう聞いた。

「イッヒッヒ・・・・・」

 Nが含み笑いをした。

「イッヒッヒじゃ分からないよ」

「最悪だなあ」

「どういう風に」

「部下のせいでああなったと聞こえた。記憶にございませんじゃあ、イッシード事件と呼ぶようになる」

 Nのこの言葉に、仲間は大笑いをした。

「それに小池都知事の事を悪く言うなんて、石原慎太郎元都知事の名声は地に落ちたよ」

「どういえばよかったの」

「ずばり『責任はすべてこの石原慎太郎にある。もう今更この問題は私の手ではどうする事もできないが、小池都知事の手腕に期待したい。私も応援させて頂く。出来る限りの事はしたい』こう言えば石原慎太郎の株はあがったよ」

 Nのこの言葉に仲間は黙って頷いた。