うら道を来て鶯の初音かな
烏來て鶯余所へいなしぬる
紅梅や黄鳥(うぐひす)とまる第三枝
春もやゝあなうぐひすよむかし声
冬鶯むかし王維が垣根哉
今朝きつる鶯と見しに啼かで去(さる)
撞木町(しゆもくまち)うぐひす西に飛去リぬ
啼あえでうぐひす飛(とぶ)や山おろし
家にあらで鶯きかぬひと日哉
留主守(もり)て鶯遠く聞(きく)日かな
我宿のうぐひす聞(きか)む野に出(いで)て
篁(たかむら)にうぐひす啼やわすれ時
鶴は南うぐひすは北に啼(なく)日哉
低い樹に鶯啼(なく)や昼下り
人間(ひとあひ)に鶯啼や山ざくら
古庭に鶯啼きぬ日もすがら