うぐひすに老がひが耳なかりけり
鶯に終日(ひねもす)遠し畑の人
鶯は花月(はなつき)の坐は蛙かな
鶯はやよ宗任(むねたふ)が初音かな
鶯を雀歟(か)と見しそれも春
鶯の啼くやあちらむきこちら向
うぐひすの鳴(なく)やうどのゝ河柳
うぐひすの啼や師走の羅生門
うぐひすの啼(なく)や小さき口明(あ)イて
鶯のたまたま啼や花の山
鶯の二声(ふたこゑ)はなく枯木かな
うぐひすの二声(ふたこゑ)耳のほとりかな
鶯の声遠き日も暮にけり
鶯の音をや入(いれ)けん歌袋
鶯の日枝をうしろに高音哉