最近本を買うことが多くなった。お金に余裕がないのだから図書館で読めば・・・と思うのだが、旬(しゅん)のテーマについて書かれたものは新刊しかない。そういう本は図書館では何十人も予約待ちだから、順番が回ってくるまでには何か月もかかり、「ご用意できました」と連絡があったときには、ハテ何の本だったか?というほどタイミングが遅れるのである。
さてこの本、渡辺雄二著、大和書房。
食品別に
×「食べてはいけない」、
△「中間」、
〇「食べてもいい」の例があげられている。
まず×「食べてはいけない」から見ていくと・・・・・
コンビニおにぎり コンビニ弁当 菓子パン サンドイッチ カップ麺 インスタントラーメン ウィンナソーセージ たらこ・明太子 冷凍エビ かに缶 オレンジ・レモン(外国産) グレープフルーツ ガム 栄養ドリンク コーラ 炭酸飲料 豆乳 にぼし ・・・・・
△「中間」は
食パン(一部) 生そば・生うどん 生ラーメン カレールウ 冷凍食品(とくに揚げ物は要注意) 刺身(加工品) ちくわ・はんぺん フルーツ缶詰 スナック菓子 チョコレート アイスクリーム あめ・キャンディ クッキー・ビスケット せんべい だんご・大福・どらやき 缶コーヒー ジュース類 スポーツドリンク 乳酸菌飲料 マーガリン マヨネーズ めんつゆ
〇「食べてもいい」は
切り餅 スパゲッティ・マカロニ うどん・そうめん(乾麺) そば(乾麺) 豆腐 油揚げ 納豆 海苔・わかめ バター プレーンヨーグルト インスタントコーヒー 醤油 味噌 酢 はちみつ 小麦粉 ・・・・・
これじゃ、安心して食べるものないじゃない? これってホントなの?
わたしは毎日のように昼食はコンビニ弁当、ときにはコンビニおにぎりも食べる。チョコレート、アメ・キャンディが好きで、朝食は高校生のときから食パンと紅茶を60年間食べ・飲み続けている。
困った。
で、考えてみた。
今の時代は衣食住に事欠かない。わたしのような、戦後の物不足の時代に子どもだった人間にとって、今の時代はまるで天国である。あれが食べたい、これが食べたいと思えば、贅沢を言わないかぎり、すぐにでも腹一杯食べることができる。こんな時代は人類史上かつてなかっただろう。
服だって、好みに合わせて買い、季節に合わせて買うことができる。
昔は寒さがしのげるかどうかといった基準だった。好みやサイズや季節感など二の次・三の次。特に子どもは成長が早いから、(めったになかったことだが)新しい服を着るときはたいていダブダブの大きさのものだった。何年か着ているうちに合ってくるのだ。
今は、「生存する」(飢えや寒さ、病気などで簡単には死なない)という意味では、いい時代である。上の食品でも集中的に長期間食べ続けなければ、「今すぐ危険というわけではない」(どこかで聞いた言い回しだ)。
とくにわたしは後期高齢者である。危険な食品を食べたために寿命が縮まったとしてもわずかなものだろう。上の食品の中には奇形児が生まれる可能性のあるものも入っているそうだが、わたしはもう子作り、子育ては終わった。
でも、今子育て中の人、これから子育てする人、まだ働き盛りの若い人はどうだろう? 問題はそこだ。
私たちは安穏な生活と引き替えに、将来の危険性を甘受しなければならないのかもしれない。安全な食物だけを選んで食べる余地はない。そういう時代、そういう経済構造の中に生きているのだから。