メス鮭 「金子(きんこ)」のひとり言

サケ釣り没頭の釣キチさん・・、私を釣り上げるための秘策「シーズンオフのメンタルトレーニング」を教えちゃいますっ。

危険がイッパイ!サケの稚魚

2005-12-19 | Q&A

メス鮭 「 金子 (きんこ) 」 です

東京隅田川でサケの稚魚の放流活動をしている辰巳小学校3年生から、「 質問 」 がきましたので紹介しますね。

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質問内容 ・・  サケの稚魚は生まれてからしばらくは、水の底で動かないんですよ。 私も子どもも疑問に思っているのが、全然動かないのに他の魚によく食べられないなぁということです。 金子さん、北海道の稚魚はどうやって隠れているのですか?

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みなさんの疑問にお答えしますね。

「 サケ 」 が卵を産む場所選定にはいくつかの条件がありますが、「 湧き水がある 」ことと「砂利底 」 であることは最低条件。

「 湧き水 」は酸素を含んだ新鮮な水が、一定の温度を保ってくれます。 冬に川の水が冷たくなっても暖かい湧き水で卵や赤ちゃんは元気に育つことができます。

「 親ザケ 」 は産卵場所を決めると、オス・メスで共同しながら川底に 「 穴 」 を掘ります。 これは 「 大きな砂利 」、「 小さな砂利 」、「 泥 」 などが重なって、すき間のない川底の 「 小さな砂利 」 と 「 泥 」 を流し出してしまうことが目的なんですよ。

たとえば 「 ウグイ 」 という魚の卵はネバネバしていて川底の石にくっつくので流されません。 しかし、「 サケの卵 」 はネバネバしていないので、流されないように、すき間のある砂利の中に産み付け、「 ふ化・成長 」 ができます。

ご質問の 「 ぜんぜん動かない稚魚 」 の周りには危険がイッパイ! この稚魚の時に多くのサケは別の魚に食べられ減ってしまいます。

せっかく海にまでたどり着いても、大きな魚や海鳥、オットセイなどに食べられるサケは少なくありません。

自然産卵したサケのうち、大人になれる確率は 「 1/1000 」 と言われています。 しかし、最も危険な 「 産卵 → 稚魚 」 の期間を人工的に管理する事によって、その確立は 「 3/100 」まで向上することができるそうですからすごいですよね。

皆さんたち人間は、人工的にサケのふ化事業をおこない、増えた分のサケは人間さんが食べているんですよ!

ちなみに、都市河川で稚魚の放流活動した場合の大人になれる確率は 「 1/10000 」 と言われています。

質問があったらまた金子に聞いてね!