東大阪親睦会

個人的な観点からの意見、情報、感想、思い等の記述です。

ユビキタス社会実現の切り札

2009-07-05 20:32:37 | Weblog

 通称「電子タグ」と呼ばれるRFID(Radio Frequency Identification)が、商用から軍用・国家安全に至る広い分野で革命を起こすとも言われている。RFIDは、超小型のICチップに情報を記録し、無線で情報を読んだり書いたりするもの。

 例えば流通業界において、RFIDタグをつけた商品を読み取ることにより、入出荷・検品の効率化を実現できる。このように書くと、バーコードやQRコードと大差ないのではと思われるかもしれない。もちろん、それらが進化したものがRFIDであるが、決定的な違いはバーコード、QRコードの場合はあくまで印字であり、光学センサーを当てないと読み取れないのに対して、RFIDは無線で読み書きできる上に、個々の位置まで分る。すなわち、商品の在庫量や一品一葉の流れ等は一瞬に判明する。このことが流通、生産革命に至ると容易に類推できる。

 同様の変化はネット上のバーチャル世界では先駆けて起こっている。検索エンジンを管理する立場からは、どのような検索語が多いか、今何人が検索しているか等々は一瞬に把握できる。ネット上では現状把握に手間とコストを要しないことから、新たなビジネスモデルが次々と誕生している。書籍を扱うアマゾンなどはその典型的な例である。

 このような変化を、現実世界で可能ならしめるツールがRFIDで、ユビキタス社会実現のための切り札と考える。その影響力はネット上の比ではなく、様々な局面で大変革をもたらすのではないだろうか。
ユビキタスは英語で「偏在する神」という宗教観を意味するが、今まで「神のみぞ知る」と半分あきらめていた事象が、既知となる業を我々は手に入れようとしている。大きな期待があると同時に、これを悪用する輩、勢力が現れることを懸念する。