晴彦日記

双極性障害1型と1型糖尿病(インスリン注射必要)と闘いながら、少しでも幸せになれるように頑張っています。

アルビン・トフラー著 富の未来 上・下巻

2009年01月30日 08時17分13秒 | 読書
アルビン・トフラーは人類の歴史を
過去500年までさかのぼり考えていることが新鮮でした。
職と賃金労働がたかだか過去3世紀のことです。

社会の速度の視点は面白いです。
企業の速度を100とすると
家族は60、労働組合は30、官僚機構は25、
教育は10、国際機関は5、議会は3、法律は1だそうです。

経済が目覚ましく進展する中
政治の変化があまりにも遅いことがよく分かります。

ソニーの創業者である盛田昭夫さんはかつてこう言っていました。
工場労働者なら朝7時に出勤して
生産的な仕事をしてくれといえる。
技術者や研究者に朝7時に
素晴らしいアイデアをだしてくれと言えるだろうか。
私に勇気を与える一言です。

真実かどうかを判断する基準のうち
自然科学への低下させる動きがある?
遺伝子工学を目指す優秀な若者の減少を懸念している?
これに対しては甚だ疑問です。

通貨であるユーロやドルよりも
マイクロソフトのゲイツやソニーの盛田などの電子マネーを
持っている方がいいという時代が来る?

マイクロソフトやソニーのような斜陽産業と思われる企業を
たとえに用いている点がセンスがない気がしました。
現在ならばグーグルだと思います。

貧富の格差の問題に対する第一の目標は
生活水準を引き上げて絶対的な貧困から抜け出せるようにおくべきで
その際に貧富の格差が拡大するかどうかは無視するべきである。

現在、格差社会がマスコミで大きく騒がれるようになってきましたが
この一言でおしまいです。
500年前からつい最近に至るまで絶対的な
貧困の時代が続いてきたという事実をマスコミは理解していません。

日本のサービス業が遅れている?
日本の終身雇用制度が解体されている?
日本の集団決定方式は今度衰えていく?
日本を豊かにするために移民を受け入れるべきだ?

日本は治安維持のため移民を受け入れるべきではないと思います。
サービス業は遅れていますが、巻き返しはまだまだ可能です。
日本を過小評価している印象を持ちました。

本書は過去500年から現在までの歴史を精査し
未来を予想しています。参考になる点は多いです。
首をかしげてしまう点もありますが
それは個人個人が考えていけばいいと思います。

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