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情報科授業研究

一般にはなじみの少ない高等学校普通教科「情報」の教育実践・教材研究について紹介します!

パケット通信に関する教材

2005-12-14 | 教材研究
技術教育研究会会報「技術と教育」第383号(2005年11月)に安倍孝司さんが書かれた「パケット通信に関する教材研究」を読みました。以前ここでも紹介したサイコロキャラメルを用いたパケットの教具に関する内容です。

情報科教育実践研究会で指摘されたことが2点挙げられています。1点目はルータの役割についてですが、これは今年実際に授業をしてみてパケット交換とは切り離して授業をしたほうがいいと感じました。パケット化について理解させるにはこの教材は十分にインパクトがあると思います。その上でパケット交換やルーティングについて学ぶのにこの教材を利用することも可能かもしれません。

2点目は、データ量の問題ですね。これはパケット化を考える上で重要だと思います。送信データの大きさを変えてパケットの個数を生徒個々に異なるようにしたほうがいいかもしれません。

今学期の期末考査において、パケット交換の特徴に関する問題での生徒のできが意外に悪く、生徒にとって理解するのが難しい事柄かもしれません。この教材をうまく使って授業を工夫することが今後の課題です。
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試験範囲

2005-12-01 | 教材研究
来週から1年生の期末考査が始まります。東京都立大泉高校の田崎先生のアイディアをいただき、期末考査の試験範囲をQRコードにしてプリントして生徒に提示しました。これも「情報のディジタル化」だとこじつけて生徒に話をしました。

生徒たちは大喜び。さっそくケータイを取り出して、読み取っていました。初めてQRコードリーダーを使ったという生徒が多かったのは意外でした。

QRコード作成に使用したソフトウェアは、2次元コードメーカー(KDDI)です。もちろん端末はauではなくても読み取り可能です。

2次元コードメーカーは以下のサイトからダウンロードできます, (2005.12.1現在)http://www.au.kddi.com/ezfactory/tec/two_dimensions/kit_dl.html
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金属加工

2005-11-15 | 教材研究
中学校の3年「技術」の授業を参観させていただきました。金属加工の授業で、砂時計を作っていました。私は中学の金属加工の授業のときに、文鎮を作ったのを思い出しました。自分で削ったねじがぴったり入ったときはうれしかったのを覚えています。

今日見た授業の生徒たちは熱心に作業に取り組んでいました。金ノコの使い方が危なっかしい生徒もいましたが、中学生には金ノコは重くて大変なのかもしれません。金工室があるのに木工室で授業をおこなっていたのもなんでかなぁと思いました。

高等学校教科「情報」でも「ものづくり」を取り入れたいというのが私の理想です。ただ、設備と予算がないのが現状です。教科「情報」とものづくりについては以下の本をお勧めします。

実践情報科教育法「ものづくり」から学ぶ, 本多満正, 東京電機大学出版局, 2004
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エラトステネスのふるい

2005-11-11 | 教材研究
公開鍵暗号の鍵を作成するため、素数を求めるプログラムを作成しました。ある範囲の素数を求める方法に「エラトステネスのふるい」というものがあることを知りました。そう言われてみれば、中学校のときにノートに数字を書いて、小さい方の素数から、その倍数を消していったのを思い出しました。まさにこれが「エラトステネスのふるい」だったのですね。

参考サイト
http://www.hokuriku.ne.jp/fukiyo/math.html

以下、「エラトステネスのふるい」のアルゴリズムにしたがって私がExcel-VBAでコーディングしてみたものです。中学のときは結構この作業が大変に思えたけど、プログラム言語を使うと簡単にできてしまうのですね! 間違いや、もっとうまいソースコードの書き方があれば指摘してください。

intStrengthは暗号強度です。

Dim lngMax As Long, lngMin As Long
Dim i As Integer
Dim prime(262144) As Boolean

lngMax = 2 ^ (intStrength / 2)
lngMin = 2 ^ (intStrength / 2 - 1)

'配列を初期化します
For i = 2 To lngMax
prime(i) = True
Next i

For i = 2 To Sqr(lngMax)
If prime(i) Then
For j = i ^ 2 To lngMax
If j Mod i = 0 Then
prime(j) = False
End If
Next j
End If
Next i
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指導案作成

2005-11-02 | 教材研究
今週金曜日の研究授業に向けて学習指導案の作成をしています。授業で扱う単元は「パケット交換のしくみ」です。先週の木曜日におこなった授業の反省を踏まえて、授業の教材・教具を少し手直ししようと考えています。授業で使うプリントなどの教材は、まだ作ってないのですが、とりあえず指導案がなければ始まらないということで、やっています。

指導案を作っていて躓くのが観点別評価の項目です。自分の研究不足のせいで、なかなか進みません。「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」の4観点なのですが、それぞれに相関関係があるような気がしてしまいます。

明日は幸い休みなので、じっくり取り組みたいと思います。
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自転車の技術史

2005-11-01 | 教材研究
技術教育研究会会報「技術と教育」2005年9月(381号)を読みました。夏の全国大会の特集第3回目で、大会の2日目におこなわれた内容別分科会についての報告です。「自転車を安全に簡単に乗れる練習法」として、自転車の歴史を知るというのは、歴史を知る大切さを生徒に教えるための説得力のある実践だと思いました。昔の自転車が足で蹴って進むものだったのには驚きました。歴史の学習が苦手な生徒の中には、「過去を振り返るなんて意味がない」と言うものもいます。教科「情報」の中でも通信やコンピュータの技術史を授業で扱うことがあるので、このような実践を参考にしたいと思いました。

ペダル無しの足で蹴って進む自転車の写真を見てみたかったので、少しだけ調べてみました。
http://www.cycle-info.bpaj.or.jp/japanese/history/t_history.html
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ルーティング その後

2005-10-28 | 教材研究
先週の木曜日におこなったルーティングの演習の授業を他のクラスで実施しました。スプリットホライズンについて注意するのを忘れて最初のクラスでは経路表に冗長な情報が書き込まれてしまい、プリントに経路情報を書ききれなくなってしまうというハプニングがありました。また授業を欠席した生徒がいたクラスでは、2人1組での演習ですので、1人で2人分やらなくてはならず、作業が2倍になってしまった生徒もいて、申し訳なかったです。ルータが10くらいないとルーティングのしくみが分かりづらいと思って2人1組の10班にしました。次回は8班くらいにして3人の班も作った方がいいかもしれません。
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パケット交換を体験する授業

2005-10-26 | 教材研究
パケット交換のしくみを分かりやすく体験的に学べる学習内容にすべく熟考しました。当初は、今年の春に参加した高校情報科教育実践研究会で工学院大学の安倍さんが報告された教具を使ってに授業を組み立てるつもりでした。安倍さんのアイディアでは、サイコロキャラメルを教具に使うものです。赤の箱をヘッダ部、白の箱をデータ部とみたてて、これをつないでパケットとします。生徒に順番に回して、自分宛のパケットがあったら手元に残すという流れでパケット交換をします。とてもおもしろいアイディアです。

今回は予算の問題で紙でパケットを作ることにしました。データを送る経路も工夫して、あて先の違うパケットが同じ経路を通るようにしました。また、ルータ役とデータの送受信をするコンピュータ役に分けて、よりコンピュータネットワークに近い形を再現するようにしてみたいと思っています。うまくいくのでしょうか?
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授業研究ネットワーク「まなび」

2005-10-21 | 教材研究
東京都立調布南高等学校でおこなわれた、東京都の授業研究ネットワーク「まなび」情報部会(以下「まなび」)の研究授業に参加しました。授業は3年「情報A」でパスワードの管理についてでした。授業者は今年度情報科の教員として採用された山本先生でした。着任される以前の2年間講師をされていたというだけあって、授業の進行は新規採用の先生とは思えないほどの堂々としたものでした。生徒もまじめに授業の課題に取り組んでいて、いい雰囲気の授業でした。研究協議では、「まなび」に参加されている先生がおっしゃられたことに少々疑問を感じたこともありました。

今年の「まなび」には私の同期の情報科の1期生と今年採用になった3期生が多く参加しています。久しぶりに同期と再会し、また情報科3期生の方々とも知り合う機会があってよかったです。情報科は基本的には一人教科なので、横のつながりが大切だと思います。多くの都立高校は必修の普通教科「情報」を1学年に設置するようカリキュラムの変更が進む流れのようです。他にも色々な学校の情報科の現状を知ることができ、有意義な時間を過ごせました。
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ルーティングプロトコル

2005-10-19 | 教材研究
授業でルーティングの演習を生徒にしてもらう教材作りのため、ルーティングプロトコルについて勉強しました。東京都立九段高等学校の石田洋先生の実践(ルーティングプロトコル指導事例, 東京都高等学校情報教育研究会平成16年度研究紀要)に興味を持ち、授業に取り入れたいと思ったからです。RIP(Routing Information Protocol)のしくみを知るために、以下のサイトを参考にしました。

RIPの特徴を以下にまとめます。

  • ディスタンス・ベクタ・アルゴリズムである
  • メトリックが少ない経路が最適経路として選ばれる
  • 最大メトリック数は15
  • 30秒ごとに経路情報を隣接するネットワークへブロードキャスト
  • 180秒間更新情報がなければ経路情報を削除
  • 経路情報のループを避けるためのスプリット・ホライズン
この程度のことをおさえておけば、経路情報の更新のしくみが理解できるのではないでしょうか。生徒2人1組でルータ役をやってもらおうと考えています。ブロードキャスト用の用紙などを作成しました。

今日で中間考査も終わり、明日から2学期後半に入ります。修学旅行、選択科目決定、保護者会、成績処理など忙しくなります。

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