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情報科授業研究

一般にはなじみの少ない高等学校普通教科「情報」の教育実践・教材研究について紹介します!

2学期第12回 : 通信実験のまとめ

2006-10-30 | 情報科・授業
3回にわたっておこなった光通信実験のまとめをおこないました。授業の流れは以下の通りです。
  1. 通信実験のまとめ
    • 電気通信 : 音→電気信号→音
    • 光通信 : 音→電気信号→光信号→電気信号→音
  2. 光ファイバについて
    • 屈折率と全反射
    • 光ファイバの構造
  3. 光通信の特徴
    • ビデオ「光の通信技術」(『やさしい光技術』光産業技術振興協会)
  4. 演習問題
ビデオの前半部分が長くて、途中で集中を切らせてしまう生徒もいました。銀紙を使った光通信の実験の場面は見せなくてもよかったかもしれません。
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2学期第11回 : 光通信の実験(2)

2006-10-26 | 情報科・授業
豆電球と太陽電池を使った光通信では、遠くまで通信ができません。それは豆電球の光が広がってしまうため、豆電球と太陽電池の距離を大きくすると、太陽電池に当たる光が弱くなり、信号が伝わらなくなるからです。今回は、より遠くまで情報を伝える実験をおこないました。授業の流れは以下の通りです。
  1. レーザを使った実験
    • 演示実験。豆電球の代わりにレーザ発信機をつないで、教室の端から端へレーザによる通信
  2. リモコンの赤外線通信の実験
    • 生徒の身近なところでも光通信は利用されている。テレビやビデオなどのリモコンや携帯電話での赤外線通信である。太陽電池にリモコンや携帯電話から送られる赤外線の信号を当てる実験をおこなう。距離をある程度離しても通信できることを体験する。
    • 赤外線LEDを携帯電話のカメラで見ると、点滅している様子が見える。
    • これらの実験から赤外線が点滅して情報を送っていることを知る。
  3. 光ファイバを使った実験
    • 1、2の実験では、光によって遠くまで通信できることを体験した。しかし、光が遮られると通信ができなくなってしまう。光ファイバを使うと、光を自由に曲げることができることを体験する。
生徒は、光ファイバの原理である、全反射については中学で学習しています。クリスマス等のイルミネーションなどで光ファイバを利用しているのを見たことがある生徒もいます。しかし、光ファイバを見るのは初めてという生徒も中にはいます。「光ファイバ内を通っている光の様子が見えない」ことに気づいてくれる生徒が、毎年何人かいるので実験している甲斐があります。
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2学期第10回 : 光通信の実験(1)

2006-10-20 | 情報科・授業
私たちの生活に身近になってきた「光通信」。今日は豆電球と太陽電池を使った光通信の実験をおこないました。パソコンで流した音楽を光信号に変換して伝えるというものです。授業の流れは以下の通りです。
  1. 光の点滅により情報を送る実験
    1. 電池をつないだ豆電球の光を太陽電池に当てる。太陽電池とスピーカをつなぎ、太陽電池から発生する電流を音に変える。豆電球を点けたり消したりすると音が聞こえることを体験する。
    2. 1の太陽電池に教室の蛍光灯の明かりを当てる。
    3. 1と2の実験から電気がどのように光っていると音が鳴るのか考えさせる。
  2. 光信号を作る実験
    • パソコンで音楽を流し、パソコンのヘッドフォン端子につないだ豆電球を光らせる。音楽と豆電球の光り方の関係をよく観察する。
  3. 光信号によって音を送る実験
    • パソコンのヘッドフォン端子からの電気信号にバイアスをかけ、豆電球を光らせる。パソコンで音楽を流し、この光を太陽電池に当てる。太陽電池につないだスピーカから音楽が聞こえることを体験する。
    • 1の実験で豆電球と太陽電池の距離を離したとき、スピーカから聞こえる音楽がどう変化するかを観察する。
実験は順調に消化できたクラスとできないクラスがありました。昨年よりも実験に時間がかかった印象です。2のパソコンで音楽を流すときに、自分の好きな曲をWeb上からDLして流そうとする生徒がいて、学校のパソコンにはPlug-inが全てインストールされているわけではないため、音楽が流れなくて困ってしまう生徒もいました。音声ファイルにいろいろなフォーマットがあるのは困りものです。3の実験をやってみて、豆電球と太陽電池で音が伝えられることに驚く生徒や不思議がる生徒が今年もいて、うれしいです。
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2学期第9回 : 電気通信の実験

2006-10-13 | 情報科・授業
1学期から2学期前半にかけて「コンピュータのしくみ」について学習してきました。2学期後半では「コンピュータ」とは離れて今日の「情報化社会」に欠かせない「通信技術」の学習に入ります。今回は導入として、電気通信の実験をおこないました。授業の流れは以下の通りです。
  1. 「通信」とは
  2. 電気通信の歴史
  3. 増幅器を利用して通信実験
    • 「おもしろ通信教材」(桜井技術教材社, 監修・技術教育研究会)
      1. スピーカと増幅器をつないで通信実験
      2. 増幅器の入力と出力の電気信号を観察する
        フリーソフト「振駆郎」を利用
      3. 入力と出力の電気信号を比較して増幅器の働きを知る
増幅器の入力にコードをつないで、ピンプラグでパソコンに接続しました。このとき、パソコンでは声の波形を見られますが、増幅器の出力には信号がいかなくなったため、スピーカから声が聞こえなくなりました。増幅器の抵抗が大きいからでしょうか。パソコンのマイク端子の抵抗を大きくすることはできるのでしょうか。

教室内で、生徒たちが声を出して実験するので、実験の環境はよくありません。ノイズが入ってしまって、何もしゃべらなくても、増幅器の出力信号にはノイズの波形が出てしまいます。増幅器からの出力にノイズがのってしまって、波形の形が入力と大きく異なってしまいます。増幅器の働きは、振幅を大きくすることであり、周波数は変わらないはずなのですが、この実験ではよく分かりません。もう少し工夫しないとダメですね。
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2学期第8回 : 論理回路実験(2)

2006-10-12 | 情報科・授業
前回の実験が中途半端に終わってしまったため、実験のまとめをおこなうため、急遽もう1時間、実験の時間をとりました。前回の実験をよく理解してくれている生徒が2割程度。前回の実験をコイルに電気を流したり、流さなかったりしたときのスイッチの動きをよく観察させて、まとめさせればよかったのでしょう。そのうえで、今日おこなった組み合わせ回路の実験へ進めばもう少し理解を得られたかもしれません。次回への課題です。
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2学期第7回 : 論理回路実験(1)

2006-10-05 | 情報科・授業
OMRON G2R-1を利用した実験をおこないました。授業の内容は以下の通りです。
  1. リレーのスイッチ端子間の導通を調べる
  2. リレーのコイルに電圧をかけた場合のスイッチ端子間の導通を調べる
  3. コイルに電圧をかけたりかけなかったりして、リレーの動きを観察する
  4. NOT回路を作成する
中学校までにテスタを使ったことがない生徒がほとんどだったことに驚きました。高校で物理などを選択しない生徒の多くは、テスタを全く使った経験のないまま社会に出ていくのでしょうか。テスタの仕様経験については、ただこちらから発問しただけなので、もう少し厳密に調査してみないと分かりません。
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2学期第6回 : 論理回路の素

2006-09-29 | 情報科・授業
「論理回路」には3つの種類があることをこれまでに勉強してきましたが、今回はその論理回路を実現するにはどうすればいいのかが学習内容です。論理回路の素となるリレーのしくみについて学びます。授業の流れは以下の通りです。
  1. 電磁石を用いたリレー
    1. 電磁石って何だっけ(生徒への発問)
    2. 電磁石とスイッチを組み合わせたのがリレーのしくみ
    3. リレーの動きを提示(OMRON G2R-1)
    4. 機械式リレーを使った計算機の映像
      • プロジェクトX『国産コンピューターゼロからの大逆転~日本技術界伝説のドラマ~』(NHKエンタープライズ)の冒頭部分 : FACOM128(1956年,富士通)での計算の様子
    5. リレーを用いたNOT回路の回路図
    6. リレーを用いてAND回路、OR回路の回路図を生徒に考えさせる
  2. 真空管
    • エジソン効果
  3. トランジスタ
    • 導体、絶縁体、半導体の特徴
    • 点接触型トランジスタの電気の流れを図で説明
  4. IC, LSI
今年からOMRONのリレーを授業に利用するようにしました。書画プロジェクタで提示用モニタへリレーを映し出します。コイルに電圧をかけるとスイッチが動く様子がよく分かります。生徒たちは興味を持って見てくれました。1.6の回路の作図では、すぐにできる生徒と全く手をつけられない生徒が半々くらいでした。作図をできない生徒が授業中にちゃんと授業を聞いていない生徒ばかりではありません。作図をできない生徒と中学校技術科での電気の学習の程度の相関関係を調べてみたいと思いました。

後半は実物を使わず説明ばかりなってしまうので、真空管やトランジスタ、LSIを使った簡単な演示実験をできるといいと思いました。そのためには自分がもう少し勉強しなければなりません。
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2学期第5回 : 論理回路の計算演習

2006-09-28 | 情報科・授業
論理回路の組み合わせ回路での計算方法を学習し、論理回路を組み合わせることによりさまざまな計算をおこなえることを学びます。授業の流れは以下の通りです。
  1. 加算器
    1. 1ビットの足し算をおこなう
    2. 半加算器の回路図において、加算される数がそれぞれの場合において回路の計算結果が正しいことを確認
  2. 論理回路 練習問題
  3. 全加算器のコンピュータシミュレーション
ここまではよく理解できている生徒が多く見られました。全く手をつけられないという生徒はごく少数であり、個別に対応する時間がありました。
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2学期第4週 : 論理演算(2)

2006-09-25 | 情報科・授業
前回に引き続き、論理演算のOR演算とNOT演算を学習します。3つの基本論理回路をパソコンでシミュレーションしました。授業の流れは以下の通りです。
  1. OR演算
    1. 「A OR B = C」の式の意味を説明
    2. 契約を例に説明
    3. OR回路図を図示
  2. NOT演算
    1. 「NOT A = C」の式の意味を説明
    2. NOT回路図を図示
  3. AND、OR、NOT回路での電気の流れをパソコンでシミュレーション
    • 授業支援教材「論理回路のシミュレーション」(実教出版) 山口弘泰先生(立教池袋中学校・高等学校)
論理回路のシミュレーションでは、Excelのブックを使います。Excelのオートフィルを使うので、生徒にとって操作が難しいという問題があります。Excelの利用方法を学習するのが目的ではないので、Excelの機能を使わずに簡単に論理回路を作成でき、シミュレーションするソフトがあればいいなぁと思いました。
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2学期第3回 : 論理演算(1)

2006-09-14 | 情報科・授業
今日からコンピュータの計算のしくみという、コンピュータの原理について学びます。コンピュータの最も基礎となる部分ですから、ゆっくりていねいに授業をしていきたいと思います。授業は流れは以下の通りです。
  1. 1学期の復習
    1. コンピュータの計算のしくみ
    2. CPUに電気が流れている様子
      NHK デジタル進化論 第3回「0と1はこんなに便利!?」
    3. 電気で計算をおこなうことの利点
  2. 2進数の計算
    1. 論理演算と四則演算
    2. 教科書を読む
  3. AND演算
    1. 命題とは
    2. 「A AND B = C」の式の意味を説明
    3. 大相撲の新弟子体格規定を例に説明
    4. AND回路図を図示
    5. AND回路での電気の流れをパソコンでシミュレーション
      授業支援教材「論理回路のシミュレーション」(実教出版) 山口弘泰先生(立教池袋中学校・高等学校)
AND演算の具体例として大相撲を取り上げたのは、昨年と同様です。今の高校生は舞の海関のエピソードをほとんど知らないですね。他の例を考えたほうがいいのでしょうが、思いつきません。何かいい案ありますか。
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