芳野星司 はじめはgoo!

童謡・唱歌や文学・歴史等の知られざる物語や逸話を写真付でエッセイ風に表現。

戯曲 ルドルフ あるいは…父たち、男たちの夜と霧

2016年01月15日 | 戯曲

 三十歳くらいの頃に一本の戯曲を書いた。「ルドルフ」というタイトルである。サブタイトルは「あるいは…父たち、男たちの夜と霧」と付けた。
 こういう「あるいは…」というサブタイトルは、学生の頃に夢中になって読んだマルグリット・ユルスナールかアントナン・アルトーの影響かも知れない。たとえばユルスナールの「アレクシス あるいは空しい戦いについて」「三島 あるいは空虚のビジョン」、たとえばアルトーの「ヘリオガバルス または戴冠せるアナーキスト」…。そして「夜と霧」は、アウシュヴィッツから生還したヴィクトール・E・フランクルの書名からである。
「ルドルフ」の種本は、学生の頃に読んだ松下幸之助のPHP研究所刊・新書版の二冊と、三鬼陽之助らが書いた土光敏夫のいくつかの逸話である。私はアウシュヴィッツ収容所に行き、そこの所長で司令官だったルドルフ・ヘスについて知った。私にはヘスが、松下幸之助や土光敏夫と重なって見えたのである。

            


     舞台は闇
   客席の後方から異様ないでたちの死者たちが、手に手にローソクの火を揺らし
   ながら入場してくる。
   赤子を抱えた女性の死者がいる。
   むごたらしい拷問の傷跡をつけた男がいる。軍人がいる。

  死者1 「ジャーミァルファナー、ジァーミァルファナー」
  死者2 「いつの世も人は」
  死者3 「過去を異常という…いつの世も人は」
  死者2 「他人を異常という」
  死者4 「あれは異常な時代だった」
  死者5 「あれは異常な人間だった」
  死者4 「いつの世も狂人は」
  死者5 「自分を正常だと思っている」
  死者4 「いつの世も狂気の時代の真ン中では」
  死者5 「多少の不幸や不満はあるけれど」
  死者4 「過去よりは、まともな時代だと思っている」
  死者1 「狂気の民人は」
  死者2 「狂気の英雄を選び出し…彼は」
  死者3 「決して狂気の大衆と対立しない」

   舞台上に立ち並ぶ死者たち

  死者1 「物語は、悲惨」
  死者4 「不幸をネタにした手品」
  死者5 「無力なる超越性」
  死者6 「意識された無用性にすぎないが」
  死者7 「全ては現実」
  死者8 「作者の体験したことどもや」

  死者2 「嘘ばかり」
  死者3 「過去という抽象の中では」
  死者4 「重要なことが起こり」
  死者5 「現実の日常の中では」
  死者6 「重要でないことが起こるのだということや」
  死者7 「狂気は潜んでいるのではなく」
  死者8 「露出している現在だということを」
  全員  「死者たちは知っている」

   死者たち、いっせいにローソクの火を吹き消し、舞台は真っ暗闇
   
  死者1 「ジァーミァルファナー…死者たちは集い、挑発する」

  ※モロッコのマラケシの広場は「ジェマエルフナ」と呼ばれる。ドイツ人でイギリスの
  作家エリアス・カネッティの名著「マラケシュの声」では「ジァーミァルファナー」と
  記されている。ジェマエルフナとは死者の集い、使者たちの集いという意味である。
  ここでは、おどろおどろしい響きの「ジァーミァルファナー」として使用した。




   舞台上は薄暗く、背後の壁に《労働は自由への道》のスローガンが掲げてあ
   る。
   舞台中央、一人立ちつくしている男がいる。ルドルフ・ヘス。
   その顔は無表情で固く、空間を見つめる目は冷たくこの世のものではない。

  ヘス  「(無感動に乾いた声で)人はみな、この世に生まれ落ちたその日か
      ら、営みという檻に囚われの身。…今まさに…ここに入らんとする者
      は、すべての希望を棄てよ」

   舞台ソデや後方、あるいは客席の中からも、憎悪の声があがる。
   「鬼!」「人殺し!」「サディスト!」「殺人鬼!」「悪魔!」など様々
   に。
   すすり泣きなども聞こえる。舞台真っ暗闇となる。

   闇の中、かすかなすすり泣きが続いている。低く重く、呻きにも似たヘスの
   声がする。

  ヘス  「人はみな、この世に生まれ落ちたその日から、営みという檻に囚わ
      れの身。…すべての希望を棄てよ…ここに入らんとする者は、すべて
      の希望を棄てよ…」

   ※「ここに入らんとする者は、全ての希望を捨てよ」は、ダンテの「神曲・地獄篇」の
    言葉である。


3 
  
   ザクセンハウゼン保護拘禁所
   所長室、壁に《卍》(ハーケンクロイツ)の旗
   所長のローリッツが突然来所したSS全国指導者ヒムラー、強制収容所統監
   府統監グリュックスを迎えている。
   ローリッツに卑屈さが見える。

  ローリッツ「いやどうも、なにしろヒムラー閣下、突然のご視察だったもので
      すから、準備も不充分で、いたらぬところ、お恥ずかしいしだいで
      す。前もってご連絡いただ…」
  ヒムラー「視察は抜き打ち的にやるのが一番効果的だな、グリュックス君」
  グリュックス「さよう、充分準備されて、表面を糊塗されては実態をつかめま
      せんから」
  ヒムラー「フム、所長のあわてふためく顔を見るのも楽しいものだよ。
      快感すら覚えるよ、ローリッツ所長」
  ローリッツ「いやこれはどうも、閣下もお人が悪…」
  ヒムラー「ローリッツ所長。君も知っていようが、前任の強制収容所統監府統
      監アイケ君が、髑髏師団長として戦線に向かったので、その後任とし
      てグリュックス君を任命した」
  グリュックス「今後ともよろしく頼みますよ、ローリッツ所長」
  ローリッツ「はっ」
  ヒムラー「私が今日突然、このザクセンハウゼン保護拘禁所に来たのは、視察
      と、それからもう一つ、人事について君にも話があるからだ」
  ローリッツ「はっ、人事についてですか」
  ヒムラー「フム、ローリッツ所長、私は今度大幅な人事改革を断行する。
      特に有用な人材を抜擢したいのだ」
  グリュックス「実は、新しい強制収容所を開設することになったのだよ。
      現在の強制収容所は絶対数が不足している。わがドイツの街々に乞食
      や浮浪者、非国民、ユダヤ人どもがシラミのようにわいている。
      特にユダヤ人はドイツの血を吸う地上にわくシラミだ」
  ヒムラー「ユダヤ人をあなどるな」
  グリュックス「はっ。銃後の敵だ。ドイツ民族の敵なのだ。新たな強制収容所
      の開設は焦眉の急だ。そこで、私はヒムラー閣下にアウシュヴィッツ
      に収容所を開設したい旨、進言し、承認された」
  ローリッツ「アウシュヴィッツというと、確かポーランド…
      単身赴任になりますなァ」
  グリュックス「あそこは地理的には平らな盆地の底にあたる。…霧の降る日が
      多いそうだ」
  ローリッツ「霧? ロマンチックですな。アウシュヴィッツに霧は流るる」
  グリュックス「よどんだ池や川に取り巻かれているからね。湿気がひどく、
      悪臭もする泥炭地だ。
      『ポーランド地理要覧』の解説によると『あたかも死が見守っている
      かのように、数千年間というもの生に見放されていた土地』だそう
      だ」
  ローリッツ「不健康な場所(ところ)ですね。やっぱり単身赴任だなあ」
  グリュックス「うん、たしかに決して健康上よろしくない。
      しかし、周辺には住民も少ないし、あそこには元ポーランド砲兵隊兵
      舎やセメント工場等が残っておるから、若干の欠陥を改善すれば、収
      容所としては適当と思う。
      と言っても困難な問題が山積しているのだが、それらの事柄を最少の
      犠牲で解決し、最短期間で、最良の収容所にせねばならんのだ」
  ヒムラー「最良のな…」
  グリュックス「そこで私は、アウシュヴィッツ収容所の所長には、熱意あふれ
      る、能力ある人材が必要だと、SS全国指導者ヒムラー閣下に申し上
      げたのだよ」
  ローリッツ「光栄です。懸命に任務を遂行したいと」
  グリュックス「ん?」

  ローリッツ「(ヒムラー、グリュックスの顔を見て言い澱みながら)…その、
      それは私めで…ござい、ま、すか?」
  ヒムラー「ふん」
  グリュックス「話は最後まで聞きたまえ。ローリッツ所長、君の所のヘス君を
      出してもらいたい」
  ローリッツ「ヘス君…ですか? 副所長のルドルフ・ヘス君。
      …しかし、こう申し上げてはなんですが、彼よりまだまだ古参の、
      いえ、しかも有能なブロック隊長やら保護拘禁所長が、まだ何人も空
      席になる所長のポストを、もう長いこと待っております。
      たしかにヘス君は、ここに来る前に収容所の所長副官を務めた経験は
      ありましょうが、保護拘禁所長のポストを飛びこえて、いきなりその
      上の収容所長というのは、いえ私は、こう急にでは、彼も面喰らうで
      しょうし、ちょっと彼には荷が重いのではなかろうかと。
      それにもっと有能な…」
  ヒムラー「有能? 有用な男なのだよ、ヘスはね」
  グリュックス「ヘス君は働き者だ。
      ほとんど病気、といっていいぐらいの働き者だ。
      そんなにおもしろい男ではないがね。
      なにしろ陰日向なくよく働く。
      しかも彼はなかなかのアイデアマンでもある」
  ヒムラー「うん、たしか、強制労働収容所での男色嗜好者退治は彼の提案だっ
      たな、グリュックス君。あれは傑作だったね」
  グリュックス「はい、男色転向検査というのも彼のアイデアでした、ヒムラー
      閣下」
  ヒムラー「そうそう」
   笑う二人
  ヒムラー「男色患者を女囚と組み合わせて…」
  グリュックス「性的に刺激させて…中には両刀使いのずるい奴もいまして…」

   笑う二人
   せき払いをするローリッツ

  ヒムラー「ウホン。ローリッツ所長、私は最近、君とヘスがことごとく対立し
      ているという話を耳にしている。
      また前のアイケ統監にヘスが直訴してきたとの報告も受けている」
  ローリッツ「直訴?」
  ヒムラー「そう、自分に関して出回っている噂は全て誹謗中傷だと嘆願してき
      たそうだ」
  ローリッツ「いや、あの自分は、その…ヒムラー閣下、彼が私どもの背後で、
      進級、転任を画策したのでしょうか? 
      だいたいヘスは、その、根暗といいましょうか、陰険なところがあり
      ますから…」
  ヒムラー「そういうことは知らん」
  グリュックス「ただ彼は、いまいましいぐらいカタブツの働き者だということ
      だ。いったいいつ三人も子供を作る暇があったのか不思議なぐらい
      だ。もっともポーランドくんだりに行けば、少しは仕事熱をさまし
      て、のんびり穏やかな心になるかもしれんがね」
  ヒムラー「たぶん、そうはならんさ。だからヘスに白羽の矢を立てたのだ」
  グリュックス「そうでした」

  ヒムラー「私はヘスを《土に帰れ》農業志願運動時代から知っているよ。
      彼は泥だらけになって百姓をしていた」
  ローリッツ「似合いますな」
  ヒムラー「彼の仕事熱心は群を抜いていたよ。彼にナチ親衛隊員になるよう
      すすめたのは私だ」
  ローリッツ「へ? 初耳です。さようでございましたか」
  ヒムラー「ヘスは、もうじき自分の土地が手にはいるからって迷っていたが、
      何しろ百姓になる前は軍人に憧れていたんだよ、彼は。
      私がそれを見逃すわけがない。
      人をその気にさせるのは私のもっとも得意とするところだ」
  ローリッツ「(独白)気をつけなくちゃ」
  ヒムラー「ヘスがダッハウ収容所勤務の頃だ、視察に行ったボルマンの目に
      とまったのがヘスの働きぶりだったらしい。
      私とボルマンが推薦し、アイケ君の積極的な評価もあってSS下部
      突撃隊長に進級し、たちまちSS隊長団に受け入れられた。
      その頃君もヘス君を高く評価していたではないか、ローリッツ君。
      …うむ。確かに早すぎる出世だ。彼程度の教育、経歴からすれば
      異例な方だな。
      当然妬まれ嫉まれもするだろう。だが、
      松高ければ風ますます猛り、山高ければ雷まづこれを撃ち、
      塔高ければ倒壊の惨はなはだし、されど高くあれ。
      世界が崩れて落ちるなら、かけらは怯まぬ男子をぞ打つ、
      されど猛く生きよ、猛き胸倉を運命の矢面に立てよ。
      燃える闘魂、人生辛抱だ。投げたらあかん。…必要なのは有用な男
      だ。我がナチスドイツ国家は熱意のある血を、有用な若い力をこそ
      抜擢する。
      輝かしき栄光、ナチの理想国家を築き上げるために!
      …ヘスは命令を受けたら必ず実行する男なのだよ」
  グリュックス「私はヘスが、奴の無二の親友を銃殺したのを見ましたよ…
      上からの命令、そうアイケ統監の命令でした。…平然としたもの
      だった」
  ヒムラー「平然と? それはどうかな? ま、ヘスなら…自分の妻や子供だ
      って殺るかもしれない…私にはわかっている、ヘスは小心者だ。
      ヘスは自分の弱さにおびえている。
      が、それが必要なのだ男というものは。弱さを見せてはならぬ、
      全人格を傾けて職務を遂行せよ! 一切の個人的なためらいを
      捨てて、与えられた命令を実行せよ! 
      たとえ自己の意志に反しても、ナチズムの理想が要求する任務を
      こそ、熱狂的に完遂せよ! 
      聖書研究会の連中がエホバに不動の信仰を寄せるように、
      ナチズムの理念とアドルフ・ヒットラーを信じよ!
      …必要なのだローリッツ所長、彼をここに呼びたまえ」
  グリュックス「ローリッツ所長」
  ローリッツ「は、わかりました」

   見るからに気落ちした様子で、ヘスを呼びに出て行こうとするローリッツ。

  ヒムラー「ローリッツ、ウサギとカメの話を知っているだろ?」
  ローリッツ「(とまどいながら)はあ? あのウサギとカメが競走した、
      もしもしカメよカメさんよ…」
  ヒムラー「そうだ。ウサギとカメが向こうの山のふもとまで、どっちが
      早く着けるかと競走した。
      スタートと同時にウサギは猛然とダッシュして、またたく間に
      ゴールまで駆けて行った。
      カメはノコノコのんびりゆっくりとゴールを目ざした。大差の
      ぶっち切りでゴールに飛びこんだウサギは、さっさと家に帰り、
      たっぷりごちそうを食べ、ぐっすりと眠りました。カメは途中
      で疲れて岩かげで一休み、そのまま居眠りをしてしまいました。
      カメがふと目を覚ました時は、あたりはすっかり夜になってい
      ましたので、カメはそのままそこで眠ることにしましたンだと」
  ローリッツ「?」
  ヒムラー「わかるかな」
  ローリッツ「はあ」
  グリュックス「含蓄に富んだ話ですな」
  ヒムラー「ローリッツ、君は追い抜かれるくやしさもあるだろう。そう、
      人は誰でもくやしさを何度となく味わい、劣等感も抱き、絶望に
      陥ることもある。…絶望も劣等感も思想ではない! 
      がしかし、出発点にはなり得る。このくやしさを忘れるな、この
      無念さが男を育てる。これを強靱なバネとせよ、あらゆる弱さを
      克服せよ、強くなれ! 
      思い込んだら苦難の道を行くが男の生きる道。
      血の汗流せ涙をふくな。
      真っ赤に燃えるドイツの星を自分のその手でつかむまで、
      ナチズムの理想とアドルフ・ヒットラーに捧げ尽くせ!
      君にも期待しているのだ。
      (ローリッツの肩を叩く)呼んで来てくれ、ヘスを」
  グリュックス「いやあ、実に感動的ですな」

   出て行くローリッツ、感動している様子。

  ヒムラー「グリュックス統監、あれはあれで使い道もあろう。うまく使え」
  グリュックス「はっ」
  ヒムラー「ローリッツの下には、ズーレンをつけよう。たしか彼の下で副官
      をしていたことがあったな、ズーレンは」
  グリュックス「はい、ラーヴェンスブリュックの頃です」
  ヒムラー「うん。…まあ、ローリッツのような老人を、霧深きアウシュヴィ
      ッツにやることもないさ」
  グリュックス「霧深き…か」
  ヒムラー「ああ…」

   舞台ソデに二人の男登場。一人は手ブラ、もう一人は白い手持ち看板を
   持っている。

  手ブラの男「かって私がアウシュヴィッツを訪れた時、昼のさなかであった
      が、その冷ややかな霧の深さに驚いたものであった。
      私はそこで、死に至らしめられた人々の不安と恐怖と苦痛よりも、
      死に至らしめた一人の指揮官の暗い孤独に思いがいったのである」
   手持ち看板の男、看板をクルリと回転させると《作者談》と書いてある。
   二人の男退場。

  ヒムラー「何だ、あれは?」
  グリュックス「さあ?」

               (暗転)

相撲 世紀の誤審

2016年01月15日 | 相撲エッセイ

 私は相撲好きだが、これほど呆れる誤審はめったにない。
 豊ノ島が攻め立て、隠岐の海が土俵際で下手投げ。隠岐の海の足は俵の上で回転し残っており、逆転した。しかし軍配は豊ノ島。物言いもつかなかった。
 両者とも困惑した。審判長を務めた井筒審判部副部長は「流れ的には豊ノ島」と言ったが、流れは攻めていた豊ノ島でも、隠岐の海の足は完全に残っており、誰の目にも明らかに豊ノ島が先に落ちた。テレビ中継では何度もスロー映像が流れたが、何度見ても隠岐の海の勝ち。
 先に土俵に落ちた豊ノ島は負けたと悔しがり、隠岐の海は蹲踞して勝ち名乗りを待った。しかし行司の木村晃之助は豊ノ島を呼び上げた。5人もいる審判からは物言いもつかない。豊ノ島はあわてて蹲踞し勝ち名乗りを受けた。
 一番近くで見ていた粂川親方は、寝ていたのだろう。手を挙げなかった。テレビ中継で解説を務めた舞の海氏は「蛇の目の砂も飛んでませんよね。これは最低、取り直しでも良かった」と指摘した。井筒親方は審判副部長として不適格だろう。
「際どいが、豊ノ島が攻めていたので分があった。粂川親方も目の前にいたし、誰も手を挙げなかったので、これでいいのかなと思いました。流れ的には豊ノ島が有利。テレビで見るのと、ライブで見るのとは違う。僕は豊ノ島が勝ったと思った」…この発言からも、井筒親方は審判副部長として不適確だろう。粂川親方に責任転嫁。
 何のために五人の審判がいるのだ。何のためにビデオ室とつながっているのだ。何で物言いの手も挙げなかったのだ。何のためのビデオ判定の導入だ。物言いの手を挙げなければビデオ判定はされない。
 先に落ちた方が勝つのはおかしい。土俵際で残っても負けとされるのはおかしい。