芳野星司 はじめはgoo!

童謡・唱歌や文学・歴史等の知られざる物語や逸話を写真付でエッセイ風に表現。

相撲 世紀の誤審

2016年01月15日 | 相撲エッセイ

 私は相撲好きだが、これほど呆れる誤審はめったにない。
 豊ノ島が攻め立て、隠岐の海が土俵際で下手投げ。隠岐の海の足は俵の上で回転し残っており、逆転した。しかし軍配は豊ノ島。物言いもつかなかった。
 両者とも困惑した。審判長を務めた井筒審判部副部長は「流れ的には豊ノ島」と言ったが、流れは攻めていた豊ノ島でも、隠岐の海の足は完全に残っており、誰の目にも明らかに豊ノ島が先に落ちた。テレビ中継では何度もスロー映像が流れたが、何度見ても隠岐の海の勝ち。
 先に土俵に落ちた豊ノ島は負けたと悔しがり、隠岐の海は蹲踞して勝ち名乗りを待った。しかし行司の木村晃之助は豊ノ島を呼び上げた。5人もいる審判からは物言いもつかない。豊ノ島はあわてて蹲踞し勝ち名乗りを受けた。
 一番近くで見ていた粂川親方は、寝ていたのだろう。手を挙げなかった。テレビ中継で解説を務めた舞の海氏は「蛇の目の砂も飛んでませんよね。これは最低、取り直しでも良かった」と指摘した。井筒親方は審判副部長として不適格だろう。
「際どいが、豊ノ島が攻めていたので分があった。粂川親方も目の前にいたし、誰も手を挙げなかったので、これでいいのかなと思いました。流れ的には豊ノ島が有利。テレビで見るのと、ライブで見るのとは違う。僕は豊ノ島が勝ったと思った」…この発言からも、井筒親方は審判副部長として不適確だろう。粂川親方に責任転嫁。
 何のために五人の審判がいるのだ。何のためにビデオ室とつながっているのだ。何で物言いの手も挙げなかったのだ。何のためのビデオ判定の導入だ。物言いの手を挙げなければビデオ判定はされない。
 先に落ちた方が勝つのはおかしい。土俵際で残っても負けとされるのはおかしい。

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