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「良心 」善良な人は自分が完全に正しいとは思わない

2017-07-22 23:31:57 | 日記
ミステリー小説を読み始めたのをきっかけにディケンズの作品を読んだ。
そうして、ふとあることに思い至った。
私には、登場人物の中のある種の人達を理解できない。その心や行動を理解できない。想像できない。
物語はそのようなキャラクターがいるからこそ引き込まれて読み進むわけなのに。
悪人の心がわからないなんて、あまりにも当たり前のことだから、わからないことに疑問も持たなかった。
「良心の欠片も無い」
とはよく言うけれど、
本当に良心が無い人の精神状態を想像してみたことがなかった。
こいつには良心というものがないのか!と、憤慨はするけれど、何故そんなことができるのか想像しないで読んでいる。そんな性格なのか、不幸な生い立ちからなのか、だけど誰にでも、どんな悪人にも、どこかに「良心」はあるだろうに……と。
はじめに良心ありきだからわからない。

そんなことをふと思ったところで、

マーサ スタウト著

「良心をもたない人たち」

と、いう本に偶然出逢った。
書店でそのタイトルが目に飛び込んできた時、これだ!と、感じた。
これは第六感?
(良心は第七感となるようだ)

サイコパス に良心はない。
全く良心がない状態を、良心の欠片くらいは持つ者が想像するのはとても難しいようだ。
良心がないことに本人が不自由とか不便とかを感じることはない。
巻き込まれた人が被害者であり心を病んだりする。
良心がないことは障害か?病気か?治療が必要なのは良心のない人か、良心のない人に傷付けられた人なのか?
良心がない人が成功したり強いことがままあるのは何故か?
そもそも良心は何のためにあるのか?

道徳と科学

自分の行動は真に良心によるものなのか、それとも世間体を気にするがためか?

「良心」という大きな壁にぶつかっていた私にまさしくこれ!という内容だ。

世間を騒がせる人の言動や、私の生活を脅かす近しい人を見る目が変わる。
小説もまた一層面白く読める。
つまり、そうなんだ、文学の世界では当たり前に表現されていたし、それは現実の世界でそうだからなんだ。
全く、いかに愚かな感覚で読書していたことかと落ち込む。
まぁ、乙女チックだったというか。

著者がこの「良心のない人たち」のことを研究するきっかけになったのは、9.11同時多発テロだった。

恐ろしいのは人類の4パーセントにあたる人が、この「良心」をもたないということ。
25人に1人。

一見、魅力的だが、うそをついて人をあやつり、空涙をながして同情をひき、追いつめられると逆ギレする。
(帯より……。)
コメント
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