青空世界

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満月の夜にジミー・ディーンを

2006年07月12日 | Weblog
久しぶりに「エデンの東」を見ましたが、古さを全く感じさせません。


母親は、かえって、今の時代にリアルに感じられる存在ですし、

キリスト教にがんじがらめにされた人間の悲劇でもあるし、

何が善で、何が悪か分からなくなるものを突きつけてくるし、

キャルはなにか今いそうな存在だし、

良い子の危うさも描けているし、

何より普遍的な人間存在の根本を突きつけてくるのが、名画といわれる由縁でしょう。


聖書の「ケインとアベルの物語」がもとになっているとのことですから、

人間の存在の普遍性は、聖書の時代から基本は変わらないのでしょうね。


愛の欠落によってゆがんでしまった心が、最後の最後で救われてゆくラストは

何度見ても心が揺さぶられますし、

ジミー・ディーンのリアルで危ないほどの演技もまた、

真に迫って凄まじいものがありますね。


何度見ても、毎回新しい発見がある、素晴らしい映画ですね。