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世相見聞録

世間の出来事や自分自身が体験したり見聞きしたことなどを、論評や感想を加えて書きつづっていきます。

村八分は違法

2007年10月13日 | 社会問題
今どき、公然とこのようなことが行われていたとは信じられなかった。

新潟県関川村の集落が開いたイベント(イワナつかみ取り大会)に参加しない、という理由で村八分にされた住民が村八分行為の禁止を求めた控訴審裁判で、『集落員としての権利や生活上の利益を奪うもので違法』 との判断が示された。

当然の判決だと思う。

この集落(36戸)の有力者3名は、イベントに参加しない住民11名が集落を脱退したものとみなし、ごみ収集箱の使用禁止、山菜・キノコ取りのための入会地への入山禁止、集落所有物の使用禁止、役場広報の配布停止など、生活上不可欠な権利を奪う措置をとったという。

小さな集落では、みんなが協力しあわなければ集落全体の秩序が成り立たなくなる、ということもあるかもしれない。

しかし、だからと言って、親睦のためのイベントへの参加は強制できるものではないし、不参加を理由にその人たちを村八分にして生活の権利を奪っていい、ということにはならないはずである。

こういったことを許せば、一部有力者の意向のままに集落全体が支配され、個人に犠牲を強いる封建社会そのものになってしまう。

日本の田舎では、まだまだこうした意識が根強く残っているのだろうか?


<関連ニュース記事>
「村八分は違法」高裁も認定 集落有力者に賠償命令(朝日新聞)