Cipők a Duna-parton, Budapest, Hungary
さてさて、ブダペストにある国会議事堂(Országház)の見学ツアーを終えたワタクシ達は、
国会議事堂の外に出てドナウ川河畔へと向かいました。
威風堂々たる国会議事堂の姿は、どこから、どのアングルから見てもただただ美しく、圧倒されてしまいます。
これだけ外観も内装も豪華な国会議事堂を建設しようと思うと、現在の貨幣価値だといくらかかるのだろう。
なんでもすぐにお金に換算してその価値を計ろうとするのは、大阪人の悪いところですな。
ただ、この国会議事堂はブダペストの観光スポットとして、多くの観光収入をもたらしてくれています。
そう考えれば、多額の費用をつぎ込んだ価値はあったのかも知れません。
国会議事堂からドナウ川に沿って、南へ300mほど歩いて行った場所に、思わず足を止めてしまう光景が広がっています。
ドナウ川遊歩道の靴(Cipők a Duna-parton)と呼ばれる場所があるんです。
美しいドナウ川の河畔にたくさんの人が脱ぎ捨てていったかのような靴が並んでいます。これは集団自殺の現場ではありません。
死にたくなどなかったのに命を奪われた、犠牲者たちの靴のオブジェなんです。
1944年、ハンガリーではナチス・ドイツの支援を受けた矢十字党という政党が権力を握っていました。
彼らは反ユダヤ・ファシストの集団で、ブダペストのユダヤ人に対して暴行と虐殺を行っていくのです。
その中で、約2000人のユダヤ人が、ドナウ川の堤防で無惨に射殺されていきました。
そのとき、犠牲者たちは靴を脱ぎ、自分の手で、射撃される場所からどけておくように強制されました。
なぜなら当時、靴は高価な日用品だったからなんですよ。この靴のオブジェは材料が鉄だとは思えないほど、
細かな質感まで再現されていました。靴の形は様々です。作業ブーツに、ビジネスマンのローファー、女性用のハイヒール、
小さな子供の靴…つまり年齢も性別も職業も関係なく、無慈悲にユダヤ人が殺されていったことがわかります。
ユダヤ人への迫害の歴史は紀元前13世紀に始まります。そして、ヨーロッパでキリスト教が絶対的な力を持つようになると、
主なるイエスを迫害し、抹殺したのはユダヤ人であるということから、ユダヤ人への差別や迫害が強まります。
ユダヤ教とキリスト教はともに旧約聖書を聖典とする根っ子は同じ宗教であるにも関わらず、ここまで長きに渡って
ユダヤ人への迫害の歴史が続くことは日本人であるワタクシには理解出来ないんですよ。
複雑な思いにかられながら、ワタクシ達は地下鉄に乗ってホテルへと戻って行ったのでした。
使用したカメラ:1、3、4枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2
日本でもアイヌに対する差別や迫害の歴史があり、在日韓国人や朝鮮人に対する差別は根強いものがあります。
私はネルソン・マンデラの言葉を思い出さずにはいられません。
「生まれたときから、肌の色や育ち、宗教で他人を憎む人などいない。人は憎むことを学ぶのだ。
もし憎しみを学べるのなら、愛を教えることもできる。愛は、憎しみに比べ、より自然に人間の心にとどく」
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国会議事堂の外に出てドナウ川河畔へと向かいました。
威風堂々たる国会議事堂の姿は、どこから、どのアングルから見てもただただ美しく、圧倒されてしまいます。
これだけ外観も内装も豪華な国会議事堂を建設しようと思うと、現在の貨幣価値だといくらかかるのだろう。
なんでもすぐにお金に換算してその価値を計ろうとするのは、大阪人の悪いところですな。
ただ、この国会議事堂はブダペストの観光スポットとして、多くの観光収入をもたらしてくれています。
そう考えれば、多額の費用をつぎ込んだ価値はあったのかも知れません。
国会議事堂からドナウ川に沿って、南へ300mほど歩いて行った場所に、思わず足を止めてしまう光景が広がっています。
ドナウ川遊歩道の靴(Cipők a Duna-parton)と呼ばれる場所があるんです。
美しいドナウ川の河畔にたくさんの人が脱ぎ捨てていったかのような靴が並んでいます。これは集団自殺の現場ではありません。
死にたくなどなかったのに命を奪われた、犠牲者たちの靴のオブジェなんです。
1944年、ハンガリーではナチス・ドイツの支援を受けた矢十字党という政党が権力を握っていました。
彼らは反ユダヤ・ファシストの集団で、ブダペストのユダヤ人に対して暴行と虐殺を行っていくのです。
その中で、約2000人のユダヤ人が、ドナウ川の堤防で無惨に射殺されていきました。
そのとき、犠牲者たちは靴を脱ぎ、自分の手で、射撃される場所からどけておくように強制されました。
なぜなら当時、靴は高価な日用品だったからなんですよ。この靴のオブジェは材料が鉄だとは思えないほど、
細かな質感まで再現されていました。靴の形は様々です。作業ブーツに、ビジネスマンのローファー、女性用のハイヒール、
小さな子供の靴…つまり年齢も性別も職業も関係なく、無慈悲にユダヤ人が殺されていったことがわかります。
ユダヤ人への迫害の歴史は紀元前13世紀に始まります。そして、ヨーロッパでキリスト教が絶対的な力を持つようになると、
主なるイエスを迫害し、抹殺したのはユダヤ人であるということから、ユダヤ人への差別や迫害が強まります。
ユダヤ教とキリスト教はともに旧約聖書を聖典とする根っ子は同じ宗教であるにも関わらず、ここまで長きに渡って
ユダヤ人への迫害の歴史が続くことは日本人であるワタクシには理解出来ないんですよ。
複雑な思いにかられながら、ワタクシ達は地下鉄に乗ってホテルへと戻って行ったのでした。
使用したカメラ:1、3、4枚目はFUJIFILM X-T1、他はFUJIFILM X-Pro2
日本でもアイヌに対する差別や迫害の歴史があり、在日韓国人や朝鮮人に対する差別は根強いものがあります。
私はネルソン・マンデラの言葉を思い出さずにはいられません。
「生まれたときから、肌の色や育ち、宗教で他人を憎む人などいない。人は憎むことを学ぶのだ。
もし憎しみを学べるのなら、愛を教えることもできる。愛は、憎しみに比べ、より自然に人間の心にとどく」
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