サルは困る。
サルは見境なく農作物を食い荒らす。
秋以降、柑橘や柿など山の畑に実る農作物のほかに、いろいろな自然の果実類が豊富に実るので、
サルたちは里から去り、山に帰っていたが、そろそろ山にも食い物が底をついて来たようで、里に下りて来た。
これは今日猟友会の会員から得た情報だ。
既に奥の方の集落ではサル罠に数匹がかかったということだ。
という話を午前中にして、午後、何となく我が家の裏山に気を配りながら畑仕事をしていたら、
突然、バリバリ、という木の枝を割く音が響いて来た。
アレッ?と音のした方を見やると、裂けた枝がぶらぶらと揺れている。
あれあれ、なんということだ。早々とサルが現れた。
その裂けた枝のすぐ先には夏ミカンの樹があって、黄色い実が人目(サル目)を引いたに違いない。
こりゃあかん、うっかりしているとこちらの畑まで侵入されてしまう。
それは避けなければならない。
すぐに龍勢という花火を持ち出して、威嚇のために一発発射してやった。
ガサッと音がして直ぐに静寂が支配した。
やれやれ、今日のところは退散したらしい。
しかし本格的なサルとの戦いはこれからだ。
気を引き締めて、やって行くぞい。
サル候なんかにゃ負けられん。
こっちは生活がかかっているんだぞい。