都会には選択肢がたくさんある。それは生きる自由度が高いということだろう。
田舎も都会と同様、基本は自由な世界だ。自由な世界であると言いながら、実際の選択肢は極めて限られてしまう。いろいろな旧弊やしがらみ、近所づきあいや親せきづきあい、町内会や農村集落付き合いなど、さらに職業選択の自由度や買い物の選択肢の制約など都会と比較した場合に比べ物にならないくらいに個人の自由選択に対する制約因子が多い。
そうしたことが田舎からの若者の流出につながっているのだろう。
人口減少の我が国で若者が都会でなく地方に住むことを選択するためには、若者に選択肢の幅を広げる工夫をしなければならない。
その有力な手段の一つが土地利用の自由度を高めるということだと考えている。
もちろん、そこにはデメリットもついてくるだろう。だが空き家だけが増え続ける現状から脱却するために、田舎の持つ資源を有効に活用することは必要なことだ。
ただ農地として塩漬けにしておくだけではいかにも勿体ない。荒地化が進み人も住めない原野と化すよりは叡智を絞って有効活用する方策を考えだすべきだ。