はにかみ草

。。考えたこととか感じたことをいろいろ書きます。。

ネコの夢

2009-09-23 16:24:13 | ネコ
去年のいまごろ、姿を消したにゃんちゃんと、1年ぶりに再会する夢を見ました。




あんなになついてくれたのに、いきなりどこかに行ってしまって、もしかして交通事故にあったのかとか、誰かにさらわれたのかもしれないと ずっと不安でした。

きっと自分の落ち着ける場所を探して旅に出たのかなと思うことにしてます。

今日は1年ぶりに夢の中で会えて、ものすごく嬉しかったです。
会った瞬間は、私の姿を見るとすぐに寄ってきてくれて、すりすりしてくれました。


そしてしばらくして、私が大学の教室で授業を受けていたとき、なぜかにゃんちゃんが一番前のドアから入ってきてしまったのです。

すると、ネコ嫌いの教官が、思いっきりにゃんちゃんを足で蹴飛ばしました。

それを見てあわてふためいた私は、泣きながらにゃんちゃんを病院に連れて行ったのですが、そこでお医者さんに「ろっ骨などの骨がほとんど折れているので、治療費が200万ほどかかる」と言われました。

200万だなんて、ほとんど借金しないと払えない金額なので、借金してでも治療費を払うか、みすみすにゃんちゃんが苦しんで死んでいくのを見守るしかないのかという二者択一をせまられて、ものすごく苦しみました。

借金を払えなくなったら私が首吊り自殺をしないといけなくなるし・・・。

苦しんでいたところで、悪夢から目覚めたのですが、あまりにも衝撃が大きすぎてしばらく体がだるい状態が続きました。

起きてから治療費のことを考えていて、このブログのアクセス数が大体1日200~250ぐらいあるので、見た人に1万円ずつカンパをしてもらうというのを思いついたのですが、そんな大金が払えない貧乏な人のほうが多数ではないのかと思います。

でも考えてみれば、動物愛護法違反でその大学教授に全額払わせてやればよかったです。

夢なのにこんなにリアルだなんて・・と自分でもよく思います。



久々の再会なのに、かなり苦しい再会になってしまいました。
いまもどこかで交通事故などに会わずに、無事に生きてくれていることを願うだけです。

いつも写真を見ては、にゃんちゃんのことを思い出して祈っています。


休息日の読書 日本台湾学会の論文集

2009-09-21 21:53:02 | 公開

今回の休みの日のあいだに、友人にゆずっていただいた日本台湾学会の論文集を読みます。そのかたには、いろいろ台湾の情報を教えていただいて、すごく感謝しています。

第11回のシンポジウムの内容は、「台湾原住民族にとっての霧社(むしゃ)事件」です。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/jats/taikai/taikai11.html


むしゃ事件でネット上で読めるものは、在台の安穏日記さんの記事などがあります。

→「夏旅その7 霧社」http://d.hatena.ne.jp/annoncita/20090914/1252919167

日本の植民地支配に対して、原住民が蜂起し、それを日本軍が毒ガスなどを使って原住民族を虐殺した事件です。
論文集には、事件の遺族の Takun Walisさん((漢名:邱建堂さん、南投県仁愛郷公所民政課長)が論文を書かれています。
あらためて証言を読んでみると、日本人が原住民族にしたことのすさまじい暴力がいくつもあります。

奴隷や動物のように労働力を奪い、山地の自然を収奪し、原住民同士で殺し合いをさせ、日本人が原住民のの様子を偵察するために原住民族の女性を「娶(めと)」い、経済的な封鎖も行い…。


このような歴史が日本の教科書に書かれていないことからして、加害の事実を学校で教えることから逃げているということを意味すると思います。

「起義」(=蜂起)は、日本人支配者に対する怒りと耐えがたさから起こり、数十年間その事実を語れない状況にあったその事実を無視して、「台湾は親日の人が多い」というのは、日本人の多数派の歴史認識でしょう。



私が数年前、中国に1ヶ月留学に行きたいということを年配の親戚に伝えると「何で「支那」なんかに」という反応をされました。なのに今度台湾に行きたいと伝えると、「台湾料理っておいしいんやろ。台湾は行きたい」という返事が帰ってきました。
この裏返したような反応には驚いてしまいました。

「何で「支那」なんかに・・」という言葉には、中国に言っても何も学ぶことがないとか、危険で社会主義の危ない国といった否定的なイメージがあるんだと思います。もちろんものすごく気分が悪いし、そんな認識を持っているのは歴史を直視しない態度から来ているのでしょう。

ほかの人にも台湾に行きたいということを話すと、「台湾は親日的なんでしょ」と言われます。この「親日=台湾」、「反日=中国、韓国」といった二項対立の図式も、小林よしのりや大手のメディアによってつくられたイメージであって、そのような二項対立の枠組みを使って相手に反論したくはありません。
そんな枠組みにはあてはまらない、多様な歴史観があるからです。

日本人の学生のなかにも、「中国のお土産なんていらん」とか言うひともいるみたいです。(一緒に南京に行った学生から聞きました。)

その一緒に行った学生のなかにも、歩いてる中国人を見て、「日本ではあんな格好せーへんよな」とか言いながら、馬鹿にしてる人が数人いました。本当にものすごく気分が悪くて、今でもあからさまな蔑視が存在してることを感じました。一体中国に何をしにきたんだと言いたくなります。

原因は日本の教育にもあると思いますが、このような支配的な歴史観とは違う、少数者からの歴史も、ちゃんと学ぶ必要があると思います。




あとは、「台湾セクシャル・マイノリティ文学―邱妙律『ある鰐の手記』」という本も買ったので、近いうちに読みたいです。台湾のレズビアン文学で有名らしいです。

最近読んだ文章

2009-09-13 21:28:40 | 公開
なかなか時間がなくて本の感想も書けないですが、最近読んだ論文や本でよかったものに、次の文章などがあります。

論文→・島袋まりあ「沖縄の「混血児」とその母親を語る政治性」(『アジア新世紀3 アイデンティティ』岩波書店、2002年)

本→・酒井直樹『希望と憲法 日本国憲法の発話主体と応答』(以文社、2008年)
酒井さんの本はすごく難しいと聞いていたけど、この本は分かりやすくて読みやすかった。「国民」や「国際世界(=西洋)」から排除されてきた「残余」の視点から歴史を語るという試み。

酒井さんの本では、まだ『死産される日本語・日本人―「日本」の歴史‐地政的配置』は読んでいないので、そのうち読みたい。自民族中心主義を批判するという感じらしい。

07年に出た『日本/映像/米国―共感の共同体と帝国的国民主主義 』は最近買ったので、そのうち読む予定。この3冊はmy恩師が教えてくださった本です。



あと雑誌『インパクション』の170号が、特集「反天皇制というレジスタンス その軌跡と展望」で、面白い文章が集まっててものすごく読み応えがあった。

今回は、レズビアンとして闘っている堀江有里(ほりえ・ゆり)さんの文章があったから買おうと思った。→論文は、「同性婚・戸籍制度・天皇制をめぐる〈断想〉」。
同性婚を認めるべきと要求する声のなかに、国家による管理を批判する声が少ないという批判や、天皇制や民族差別に反対することと、堀江さんがレズビアンとして(異性愛中心主義など)に闘っていくことはつながっていると書いてあった。


他にも沖縄関係では、 新城郁夫 「海―その望ましい未来」の沖縄の現在  明仁の沖縄・再論」 や、大浦信行・比嘉豊光・徐京植・白川昌生・鵜飼哲・毛利嘉孝の6名による対談「沖縄・九条・天皇・検閲・表現をめぐって  緊急アートアクション2009「アトミックサンシャイン」沖縄展の検閲に抗議する! シンポジウムより」が特によかった。

よかったよかったばっかりで感想かけてないですが・・・。引用したいけど時間がない・・。


水田ふうさんが書いた「天皇制、さわってみればよく判る  向井孝の軌跡」はユーモアがあって笑いながら読んだ。関西弁で書かれてるのがいい。

ふうさんが、天皇制反対のデモで叫んだシュプレヒコールに
「天皇てなんや 人殺しやんけ」というのが書いてあって、そのとおりだと思った。天皇の罪はアジア人を大量に虐殺した罪。

ビラなどで人の注目を集める方法として、ヒロヒトの顔写真を載せて、その横に「この顔見たら110番」という文があったり。表現が豊かだし、ああいうのだったら注目集めやすいよなと思う。あとビラを駅で配る以外に、ビルの屋上からばらまくとか。運動の仕方が面白い。

「天皇制 さわらぬ神にたたりなし」という歌も書かれてたけど、天皇制が日本でどれだけタブーとされているか、天皇制についてふれた瞬間公安が飛んで監視してくるとか、この文章を読んだらすごくリアルに伝わってくる。

北原恵さんの「アート・アクティヴィズム 58 《遠近を抱えて》の遠景と近景―戦後美術における天皇表象」も、美術における天皇の描かれ方を扱ってる。アートの政治性とか。

でも雑誌とかで天皇制について言及するって勇気いるだろうなと思う。すごい攻撃がきそうだし。(ブログも、「慰安婦」問題や在特会関連のことを書くとすぐにアクセスが多くなるけど・・・)






働いたら本が読めなくなることが一番恐怖でしたが、通勤電車の数十分しか読む時間がないけど、それでも月に数冊読めるので毎日の楽しみはそれだけという感じです。今一番の恐怖は残業が増えることと休日出勤が毎週のようにあることです。何でこんなに休みが少ないのか。11月は4回も休日出勤(朝から晩まで)があるので、何としても有給を取ってやろうと思う。権利を行使してやる。

「有給をとらせていただいてよろしいでしょうか。」とか絶対に言いたくない。(とか言いながら、実際はおどおどしながら「有給とってもいいですか?」とか聞いてしまいそうだけど・・・)

考えてみれば「お給料をいただく」とか、「雇っていただく」とか、何でそんな経営者にこびるような言葉づかいをしなきゃいけないんだと思う。従業員がいないと成り立たないのに。

もっと本を読む時間をよこせと言いたい。

出草之歌ー台湾原住民族の吶喊(とっかん) 背山一戦

2009-09-06 15:43:31 | 公開
(2週間前の休みの日に書いた映画の話を出すのを忘れてました。。平日はなかなか書けないので、休みの日に書きためてます。)

ひさびさに「出草之歌(チューツァオジーグー)」のHPを見ると、DVDとCDがセットで発売しているのを知って(3900円ぐらいで)、さっそく申し込んだ。大学2回生のときに初めて見たドキュメンタリーで、台湾原住民族の闘い(@日本、台湾、アメリカなど)をうつした映画。またどうしても見たいと思っていた。

http://headhunters.ddo.jp/

主人公はチワスアリさん。私が彼女のことを初めて知ったのは、高橋哲哉(たかはしてつや)さんの『靖国問題』(ちくま新書)を読んだときだった。原住民族の祖霊が加害者と一緒に靖国にまつられていて、その合祀を取り消す運動をしている。スローガンは、「還我祖霊(ホワンウォーズーリン)」(=祖霊を返せ)

高橋さんの『戦後責任論』(講談社)は、自分が何かを考えるときの基盤になっているような本で、この本に出会ったことは人生ですごく大きなことだと思う。日本軍「慰安婦」問題のことを考えるようになったのもこの本がきっかけだった。

(中学生のとき、社会の先生(若い男性だった)が、「慰安婦」問題を真剣に教えようとしてくれたことも覚えてる。ふざけて興味本位で先生に質問してた男子生徒もいたけど・・・)


9月には京都でも上映されるそうです。
http://headhunters.ddo.jp/Book11.htm

映画では、長い間音楽が流れていて、彼女・彼たちはいつも原住民の音楽とともにあるんだと思った。靖国で祖霊を取り戻す儀式をするときも、大阪の裁判所に入っていくときも、裁判が棄却されたあと、高いビルの下で伝統的な衣装をきて、抗議をするときも。右翼の中年の男性が「台湾の国会議員は日本の法律も守らんのか?道通してくれよ」などと文句をつけてくるときも。靖国の前で警察にバスのなかに閉じ込められて、それに抗議するときも・・・(数年前の8月15日の抗議)

「私たちはいつも動物のように扱われてきた。バスのなかに閉じ込められるなんて、日本の警察は右翼を守って正義をまもらないのか」と、チワスさんが泣きながら抗議してた。

あと、立法院(国会)が休会中は山中のを行脚しているらしい。

今回の台風でも山地がものすごく被害をうけたそうだ。
以前の大地震でも原住民の住む地域は政府の復興支援から取り残された。
それで、飛魚雲豹音楽工団という音楽のグループがつくられたらしい。
(CDを売ってそのお金を被害を受けたかたに援助してる。)

現在は活動をしていないと映画の字幕でかかれていましたが、音楽団の活動を紹介するHPを見つけました。
http://eastasia.cside.ne.jp/concert_index.htm

youtubeでは彼女たちの音楽も聞けます。
泰雅古訓(タイヤル族の音楽)


一番好きな曲です。
出草は、首狩りの意味

飛魚雲豹花崗演出- 出草


今年もチワスさんたちは靖国で抗議するために日本に来られました。
彼女たちに何度も同じことをさせてしまう前に、日本の人たちの中で、靖国合祀に反対するひとがもっと増えないといけないと思いました。

チワスさんは数年前肝臓ガンになって、いつ死ぬか分からないと映画のなかでも言っていた。


自分も彼女たちの運動につらなりたいと思います。
彼女たちの運動はすべての少数派とつながるという原則があるので、
漢族や国際的に支援する人を求めていると言っていました。
(米日の帝国主義に抵抗するという原則も。)

彼女・彼らの要求のひとつに、原住民族の自治区をつくるという目標があるそうです。

今年の靖国抗議行動の写真などはここにあります。
http://www.mkimpo.com/diary/2009/yasukunix_09-08-08.html