はにかみ草

。。考えたこととか感じたことをいろいろ書きます。。

12月の読書

2008-12-22 01:02:45 | 公開
のこりすくない学生の時間は、なるべく読書にあてたいです。

きっと働くと、まとまった時間で本を読むことも少なくなるだろうし、
体力・時間・気力的に読めるか微妙なので、
いまのうちにややこしい本、むずかしい本、ぶあつい本などを中心によみたいです。

ブログを書くのもめんどくさくなってしまいがちですが、
書きたいことはあるし、できれば書きたいと思っています。

最近読んだ本です。下の説明はアマゾンからの引用です。

★ジョルジョ・アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの―アルシーヴと証人』
月曜社 (2001/09)
⇒イタリア現代思想の騎手による「アウシュビッツ以後」の倫理学の試み。プリモ・レーヴィを始めとする強制収容所からの奇跡的生還者たちの証言をもとに、「人間である」状況を剥奪される極限を考察する。

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感想:この本はむずかしい。理解できるところもあるけど、できないところもあったりします。時間のかかる本です。半分までしか読めていないので、年末までにはよみすすめたいです。同著者の『ホモ・サケル 主権権力と剥き出しの生』と あわせてよまないとダメですね。。後者は読めてないですが・・・。。。むーずーい!




★テッサ・モーリス・スズキ 『北朝鮮へのエクソダス―「帰国事業」の影をたどる 』朝日新聞社 (2007/5/8)

冷戦下1959年以降、日本から9万人以上の在日朝鮮人が北朝鮮へ渡った「帰国事業」の新資料が筆者によって発見された。日本と北朝鮮の関係に今も影を落とす驚愕の歴史が国際的スケールで明らかになる。日本、北朝鮮、韓国、ソ連、中国、米国、そして赤十字。それぞれの思惑が絡み合い、歴史は隠蔽された。東京、ジュネーブ、平壌、新潟と筆者が旅しながら、息を呑む展開で物語を読み解いていく。渾身の書き下ろし。早くも海外で話題。

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ほぼ読了。すばらしい本です。東アジアの歴史や国際関係を考えるうえで重要な本だとおもいます。400ページ弱あります。

テッサさんの本は、『デモクラシーの冒険』、『辺境から眺める アイヌが経験する近代』、『過去は死なない メディア・記憶・歴史』、『自由を耐え忍ぶ』などを読みましたが、どれも本当にすばらしいので、テッサさんの本は好きだし これからも読みたいです。

なぜ「外国人」のテッサさんが日本のマイノリティにかんして、
これほど真摯に研究されているのか、その理由を知りたいです。
一度お会いしてみたいなぁ。

本の要約もしたいですが、ちょっと時間が・・・。




★『フリーターズフリー vol.2 (2)』 人文書院 、2008年

話題となった創刊号から1年半余り、充実の2号がいよいよ完成。テーマは「女性/労働」「性暴力」「釜ヶ崎」。
フリーターは常に「男性名詞」なのか?生を切り崩さない仕事への模索は、女性の担ってきた労働へと向かい合っていく。

女性で、安心。貧乏でも、安心。働けと言わないワーキングマガジン。

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ほとんど読みました。女性の労働をとりあげているのはよかったのですが、
外国人の労働もちかいうちにとりあげてほしいです。
対談などもおもしろかったです。
責任編集の栗田隆子さんが頑張っておられるそうだし、おすすめです。

でもやっぱり、日本人の女性のことだけではちょっと・・・と思ってしまう。。

今月号の『オルタ』は特集が外国人労働のことらしいです。
クリスマスプレゼントに買ってもらったので、ちかいうちに読みます。わーい!

2008年11・12月号「特集 労働開国?─移民・外国人労働者・フリーター」
http://www.parc-jp.org/alter/2008/alter_2008_11-12.html




★ 小林 多喜二『蟹工船』

あれだけ話題になっていたのに まだ読んでなかったのかといわれそうですが。。
やっと読みました。
本代節約のために、「青空文庫」から 大学のプリンタで印刷して読みました(タダです)。
やっぱりアイヌのことなどにはほとんど言及されていないし、日本人の男性の労働者が中心の話なのですね。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000156/card1465.html




★テレサ・ハッキョン チャ、池内 靖子訳『ディクテ―韓国系アメリカ人女性アーティストによる自伝的エクリチュール 』青土社 (2003)

日本の満洲侵略に遭った母をもち、韓国軍政を逃れアメリカへ。パリ留学を経てニューヨークで暴漢に殺される―植民地以後、母国語を奪われた女性が、複数の言語と図像を往還し、自らの生と現代世界史を一冊に凝縮した究極の実験的テクスト。アメリカにおけるポストコロニアル、多文化主義、ジェンダー研究の必読書。

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読んだことがないような本。半分読みました。
本をひらいてびっくりするかんじです。言葉のリズムが独特というか・・・。
また続きをよまなきゃ。





★権 仁淑( 山下 英愛訳)
『韓国の軍事文化とジェンダー』 御茶の水書房 (2006)

著者自身も身を置いていた学生運動と韓国社会の中枢ともいえる軍隊を対象に、韓国社会の軍事化をジェンダーの視点で分析した韓国現代社会論。80年代の学生運動圏の軍事化と男性性文化を隅々まで暴き出す。

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今年最後によむ本です。いまとりよせ中。

このまえ、RLLのネットラジオで韓国の徴兵拒否者のカン・イソクさんが出演していたので、徴兵制についても考えようと思って買いました。

参考:「今週のラジオは全裸で戦車を止めた韓国のダダカンがゲスト!!聞くしかない!!」
http://www.rll.jp/hood/text/left/20081126134908.php#more



さいごの本。電車の中とかでよんでます。

★田中寛治/川瀬俊治/大久保佳代『旧生駒トンネルと朝鮮人労働者』宇多出版企画、1992.8
http://www2.odn.ne.jp/chichiro/u.html


生駒(いこま)トンネルについてくわしくはこちら⇒
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Hanamizuki/3836/ikoma/ikoma.htm

私は奈良県民なので、地域の強制連行の歴史ぐらい知っておかなければと思って買いました。
生駒トンネルは、近鉄電車がはしっていて、奈良と大阪を結ぶながいトンネルです。
今年の夏に、トンネル作業に従事させたれた朝鮮人の人々の慰霊碑を見学にいきました。
(また写真をのせます。)「宝徳寺(ほうとくじ)」という外国人の建てたお寺です。