はにかみ草

。。考えたこととか感じたことをいろいろ書きます。。

原住民自治推動連盟のデモ

2010-05-18 23:42:43 | 公開
いや~チワスアリさんが元気そうでよかった!!
彼女は肝臓がんの手術をして、いつ死ぬか分からないけど(原住民の権利獲得のために)最後の一分一秒まで燃え尽きると言っていた。ほんとに熱くてすばらしい人だ。どうか長生きしてほしい。

久々に彼女が出てる動画を見て元気が出てきた。
向こうに行ったら絶対デモに参加するぞ。

原住民自治推動連盟のデモの映像です。(5月17日)
中華民国政府の汚職と怠惰を監察院というところに訴えて、原住民族基本法を守るように訴えてる のかな。。。政府は「自治をやる」とは言いつつも、試験的な運用段階にとどめているみたい。自治関係の法律はいろいろ動きがある。

20100517原住民族自治推動聯盟-監察院控訴行動



台湾では88風災で、原住民のが壊滅的な打撃をうけて、死者も多数出たのだけど、政府や慈善団体の援助が、原住民を山地から追い出して、平地で同化させようとしたりしてる。新しく建てられた復興支援の家に入居しても、タバコを吸うな、酒を飲むな、ビンロウを食べるな、などの規則が多いそうだ。そんな条件で誰も暮らしたくないよなと思う。

阿里山(雛族(チューズー)の人びとが多く住んでいる山)では、道路を封鎖して「政府は我々をここから追い出すな!」というデモを行なったそうだし。

とにかく向こうは運動がすごい活発みたいだ。
それほど変えていかなければいけないことが多いからだろうけど・・・。

「弱勢群体」(マイノリティ)の運動をもっと知りたい。

990517赴監察院陳訴書
http://www.abohome.org.tw/index.php?option=com_content&view=article&id=4750:990517&catid=95:2010-05-14-06-42-11&Itemid=290

拒絕欺騙 只要自治
http://www.abohome.org.tw/index.php?option=com_content&view=article&id=4755:2010-05-18-04-26-06&catid=95:2010-05-14-06-42-11&Itemid=290


政府の「共治型的原住民族自治」は自治を矮小化し、文化権だけに限定するもの。というのがこれに現れている→「縣政府文化局原住民文化課」。その他の公共事務は今の県政府が権限をもつ。原基法が施行されて5年3ヶ月なのに、原住民族自治区法の初審すら開かれていない。瓦歷斯‧貝林は、馬政府の執政後,《國土規劃法》や《行政區劃法》が,自治の要求を無視し、さらに政府がおこなった5都合併も,5つの山地原住民鄉(台北縣烏來鄉、台中縣和平鄉、高雄縣那瑪夏、桃源及茂林鄉)は事前に同意もなく強制的に合併された。

このほかにも「原基法第3條規定にもとづくと,行政院は審議をするために、協調原基法相關事務,推動委員會という委員会を設置しないといけない。(由行政院院長召集,必須有3分之2的原住民委員席次,並依各族人口比例分配。)

なのにこの委員会は歴代の原民會主委・行政院長によって1回しか開かれておらず、全面的に停止させられている。さらに教育の面でも権利は軽視されていて、原住民高等教育は衰退していってる。
《原住民族教育法》第3條規定によれば,中央主管教育行政機關は原住民族一般教育專責單位を設置すべきだ。しかし法が實施されて13年間,政府の教育部は今にいたるまで設置をしようとしていない。予算も適切に使われているのか。

「我們不要求別的,只要政府依法行政即可!」
私たちは別のものを要求していない。ただ政府が法律に基づいて政治をおこなうべきだ




一個台灣原住民的經歴(ひとりの台湾原住民の経験)

2010-05-14 02:35:26 | 公開
http://store.pchome.com.tw/renjian/M06071410.htm

原住民族で、視覚障害者の莫那能(モナノン)さんが、新刊書を出したようだ。台湾に行ったら買おう。

『一個台灣原住民的經歷』という本。(ひとりの台湾原住民の経験)


「祖霊之邦」のページに詳しい書評が載っている。ざっと読んだけど、

プロフィールは1956年生まれ,台東県達仁鄉の排灣族(パイワン族)の詩人です。出草之歌にも出てくるひとです。チワスアリさんとも仲がいいみたい。

この本は口述形式で、台湾国語の特徴を残して編集されたそう。モナノンさんは台湾語も話せるらしい。彼は貧困のなかで育ち、幼いころの栄養不良と重労働のせいで、30歳になる前に全盲になった。妹さんは人身売買で売られたそうだ。昔は漢族の女性とは付き合えないほどひどい差別があった。

と書かれている。ここ↓

(他們年輕時,女孩子十三、四歲多一點就常賣給老兵當老婆,男孩子娶不到太太,男孩子到平地工作,根本交不上漢族女朋友。

訳=彼ら(モナノン)が若いとき、女の子は13,14歳で老兵に売られ妻になり、男の子は妻をめとることもできず、平地に働きに行き、漢族の女性と付き合うことも全くできなかった。)

「老婆」は「妻」という意味です。夫は「老公」



序文の一部が、何か訳しづらくてよく分からなかったけど、国民党の軍人が山地の原住民女性を「めとる」という社会問題もあったそうだ。思いっきりモノ扱いだと思える部分があったけど、はっきり訳せない。

「女孩子死了丈夫、或者跟丈夫離婚,把小孩帶回,再嫁給的人。大家又開玩笑說,這是「媽媽樂」,又說,這是「買一送二」」

訳=女性は夫が死んだり、夫と離婚すると、子どもを連れてにもどり、またの人にとつぐ。みんなは冗談を笑って言った、「これは「媽媽樂」だ」、また「これは「買一送二」だ」とも言った。

媽媽樂って何だろ。「買一送ニ」は、台湾に行って買い物をするときよくあることだけど、一個買ったらおまけで2個あげるよ って意味だったと思う。「女性を一人「嫁」にしたら、子どももついてきて2人になる」って意味か?

原住民の女性はやっぱり一般の台湾女性よりもさらに差別的な境遇におかれていたのだと思う。