gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

ゲイカツ(芸術鑑賞活動)

2016-09-20 23:02:00 | アート

▲乃木坂駅直結口のエントランスにはヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たちとダリ展の告知が交互に…。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 シルバーウィーク、当初は新潟方面にまた行こうと思っていたのだけれど、夏の無理がたたって、資金枯渇。なお、行こうと思っていた花火は2つとも雨天打ち上げとなったようだから、結果オーライといえばそれまで(まぁ、この連休中はかなりの確率でどこも雨にやられていたから、致し方なしなのだが…)


 ということで、春先に前売りチケットをゲットしていたヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たちに行ってきた。
 以前だと、前売り券を出力して、どこかに保管しておくうちにあれ、どこに行ったっけってパターンなのだが、最近はネットチケットをスマホに入れられるので便利。

 ルネッサンスというとフィレンツェが有名だが、ミラノやローマ、ヴェネツィアなどのイタリアの各都市でもその花が開いた。今回はそのうちのヴェネツィアを中心とした展示。といっても???という人が多いだろうが、要はティツィアーノの晩年の傑作「受胎告知」を中心としたその趨勢を展示するものである。

 当日新国立美術館に入るといきなり大行列! え、そんな人気だっけ!?と思ったら、数日前に開幕したダリ展でした。新国立美術館は小中学生のみならず、高校生も無料で入館できる日ということで、100人以上が入場待ちをしている状態。
 2階のヴェネツィア・ルネサンスの方はといえば、特に行列もなく、中の混雑もなく快適な環境で観覧できた。

 うーん、テーマとしてはダリが面白いが、絵画としてはヴェネツィア・ルネサンスの方が面白いと思うんだけどなぁ…。ヴェネツィアが芸術の都っていうのは今の学生は知らんのかな? あー、そもそもヴェネツィア派というのもここ四半世紀で日本で認知され始めた言葉なのかもしれんなぁ(もちろん、専門家除く一般人にとっての話)
 そうなると古臭い宗教絵画よりは、何だこのおっさん、面白いぞって感じのインパクトのあるダリの方が人気なのはむべなるかな。
 まぁ、私自身もシュールレアリスム好きではあるのだけど、私はマグリッドが大好きで、ダリにはちょっと距離があるのだよね。


 ということで、いきなり聖母子に出迎えられる。赤いケルビム飛び回る聖母子像(上記画像の一番右がその部分)。最初、赤いバラ(マリアの象徴)かと思ったら顔だけ天使のケルビムでビビったよw
 一部女子にはケルビムとかセラフとかが好きって子いるんだけど、私にはこの天使たちのかわいらしさはよくわからないとだけ言っておく。

 教会によって管理されてきた聖母子画像が変化するのがルネッサンス期。母子が視線を交わす構図すら珍しかったらしい。それがああやってこうやって…って、ダヴィンチの糸巻きの聖母子像(もはや象徴無し)の表現にたどり着いたりするんだよな。


 まぁ、この辺りはかじった程度の知識しかないので、さっさと終了。


 ちょっと気になった点が二つ。
 一つは、マリア超人すぎないか1?という点。
 イエスが生まれた晩に、近所の羊飼いやら東方三賢人やらが星に導かれてイエスに会いに来るのだが、マリアの身なりが整いすぎているのだよね。産褥期にあれば無理だろう。藁によっかかってイエスを抱いているのならまだしも(そういう絵画も見る)、素っ裸のイエスを中央に配して身なりを整えて礼拝している姿とか、マリア、どんだけパワフルなんだよって感じ。まぁ、聖書の登場人物はそもそも男女ともスーパーマンだし、マリアは処女懐胎だしなんだって出来そうなんだけれどさ。

 で、もう一つは、聖母子像は児童ポルノに該当しないのか?という素朴な疑問。聖母子像というのはマリアは決まった色の服を着、時にユリやらハトやらバラやらが添えられているのだが、幼子イエスの方はたいてい素っ裸である。産着ぐらい着せてもらいなよw
 非実在人物(イエス)の裸体だしなぁ。聖なるものをそのような目で見るとはけしからぬと宗教者からお叱りを受けることは重々承知の上での暴言なのだが、二次元の子供の裸体に目くじらを立てる人に、見識を伺いたい気持ちになった。
(なお、個人的に2次元の児童ポルノの容認者というわけではありません)


 あ、お釈迦様の誕生の像(天上天下唯我独尊ポーズ)も腰布を巻いただけで上半身裸か…。


 という、雑念にまみれて美術展を見てきたというわけである。


 でも、ヴェネツィア・ルネサンスは良質な大型の絵画展示が多いので(あのサイズのカンバスってどう作ったのかな?)、西洋絵画好きなら見る価値あると思いますよ。

思いが夜空に打ちあがる~片貝まつり

2016-09-15 22:14:00 | 花火

▲10日夜10時 祝成人蝶世会。夢・希望・輝く未来 この感激を胸に大きくはばたけ 世界一正四尺玉 昇天銀竜黄金千輪二段咲き 片貝町民一同提供、協賛:片貝町煙火協会、片貝煙火工業

 わずか4000人ちょっとの町民が、この年成人を迎える蝶世会を全力で応援する、それが片貝の正四尺玉の願い、意義、祈り、思い…。そのすべてを乗せて、浅原の空に銀の曲を引き、ぐんぐん上る。直径120cmの大玉は、最高地点でその内包する力で割れ、椰子の芯を引き、彩色の小割を散らす。1拍おいて、まばゆい黄金の花をその外側に満開となり、固唾を飲んで見守る者の体を衝撃波が貫いていく。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※黄文字は実際に番付に書いてある文言です

 越後三大花火のトリを務める片貝まつり浅原神社秋季例大祭奉納大煙火は、9月9・10日と日付固定である。なお、越後三大花火すべてが日付固定である。
 日付固定花火のメリットは花火開催日を間違えないことぐらいだが、デメリットは平日開催になるという点。それでも何年か経てば曜日が動いて参加しやすい年が来る。片貝はそれが今年(金・土)と来年(土・日)となる。

 前週末開催だった時には、本当に馬鹿みたいに人が増えて、辟易した。今年もあれが来るのかぁと、ちょいちょい頭を抱えていたものである。
 その思いは若干こじれて、祭り前夜の木曜日に帰省を決行することとなる。たまたま空荷で新潟を往復する方がおり、ちゃっかり荷物として乗り込ませていただいた(その節はお世話になりました。ありがとうございます)。


 日付が変わる前に実家に到着し、翌朝起きたら弟がいた。仕事が休みということだったので送ってもらう。今年は7番目であった。
 当日桟敷の方はその時点では数人のみ。やはりまだこの日は平日だし、天気もいまいちだしな…。桟敷席はそれでも数十人は並んだが、こちらはそれほど伸びず。開場時間になり入場。会場後方の縦2席が三脚撮影用の席でそこに陣取る。なお座り撮りなら、この席でなくてもOKのようであった(なお入場料のほか、三脚代要)。

 新たな片貝タオルをゲットしていったん帰宅。日が傾くころに再出発。バスの外にはわずか虹が残っていた。あれ、これって昨年のデジャヴ!?
 現場に戻ってからも雨が降ったりやんだり…。屋台がにぎやかに脇の坂を上るうち、雨が上がりきらないままに、打ち上げ開始時間となる。



▲大スターマイン
 数は多くはないが、スターマインも奉納される。紅が観客のレインコートにも映る


▲10号3発。例年花火愛好家さんが奉納してくださいます。ありがとうございます。



▲尺玉10発 亡くなった方の友人による追善供養の花火。すべて大柳火という花火であった。

 大柳火は和火系大引の片貝名物ともいえる花火で、追善供養で上げる人も多い。
 ほかの花火に比べると圧倒的に暗くて決して派手ではないが、ゆったりと夜空に星が火を引くのが好きだという人は少なくない。私もそうだ。しかし、まさか徹頭徹尾大柳火でくるとは思わず、どこでシャッターを切ろうか(時々明るい洋火が突っ込まれることはよくあるので)後半はドキドキしながら見守っていた。



▲大柳火もひとつ。

 例年、大柳火まつりは10日だったのだが、今年は圧倒的に9日に多かった。



▲9日 夜9時 日本一、日本一の正三尺玉
 家人2名の追善供養のために個人名で打ち上げた正三尺玉は見事でした。



▲そしてまた大柳火。しつこいほどに大柳火(私セレクトですから)



▲パックリしているけれど、気になった玉。染め分け星の染め分け変化。2色から3色への変化だが、赤→緑、赤→青と紫→緑、紫→黄が混在し、配置的には2色→4色への効果を狙ったか



▲今年多く見た椰子芯イエロー千輪。ほかにも黄星が結構使用されていた。推しなの?




▲星屑スターマイン
 今年、還暦ということで奉納した知人の花火。自分の還暦関係ないがなって感じで、推し事邁進であった。おめでとうございます!(実は2日目もある)



▲万華鏡2発
 万華鏡は別会社が商標登録しているので、芯入彩色八方咲とでも言わねばならぬか…。




▲団体ツアー参加者一堂による特大スターマイン。

 片貝の花火は、イベント花火ではなく奉納花火であるという趣旨を理解いただくため、団体ツアーでお越しの方々からも少しずつ負担をいただいて打ち上げるもの。今年はもっと大勢の観客が来るかと思ったけれど、思ったよりは少なかった感じがする。どこか別どころに観覧席を設け、そちらへも誘導されているのだろか…? 忍字亭辺りはどうだったかな?
 ツアーの方も、添乗員を駆り立てて、自席で「あっがっれ‼ あっがっれ‼」ってやればいいんだけど、やってないよね。今年某社はかなりいい席(お立ち台と本部席の間)にあったと思うのだが…。




▲八方牡丹の色バリエ



▲椰子芯千輪。人気の片貝ブルー



▲謎玉その2
 牡丹星による立体染め分けなのかな? 以前某所で「越後の花手毬」って上げていたと思うけれど、こういう玉の方が良いかもね



▲9日夜10時打ち上げ 四尺玉コラボレーションチーム奉納 世界一、世界一の正四尺玉
 轟音 地を揺らして 突き上がり、浅原の杜 黄金色に 染め尽くす 片貝の山に広がる四尺玉!


 花火の最中にも雨が降ったりやんだりで、1日目が終わった時に改めて気が付いた。観客少ない…。四尺終了と同時に片付け始めて、裏道を通ってシャトルバス乗り場へ行くのだが、裏道を回らなくてもいいほどに表の参道がガラ好きであった。
 約20分ほど歩いてバス乗り場へ。臨時の路線バスの方は時間前だというのにもう乗れない状態。定刻15分以上前だというのに早くも出発していった。それだけ早く引き上げた人が多かったということかしらね。
 2台目に乗り込んで帰宅。



 2日目は、体調のめぐりあわせが良くなかったが、並ばないわけにはいかず、目覚ましよりも早く6時前に起床した。身支度しているうちに、6時の雷が聞こえた。昨日より少し遅く路線バスで出発。通常のお仕事の方のほかに、明らかに片貝場所取り風情が1名紛れ込む早朝のバス。バイパスの臨時バス停から浅原神社へ。昨日と同じように並ぶ。うん、こっちは昨日とあまり変わらない人数だな…って目を上げたらたまげた!
 当日桟敷席の販売待ちの列がすでに坂の下まで延び、折れ曲がった先にまで続いている…。そりゃ、土曜日だから大混雑は予想していたけれど、これほどとは…。中には明らかに月齢半年未満の乳飲み子を抱えた若いお母さんまでおりまして…。
 とか言っているうちにさすがにこちらの観覧席も結構人が並んできたので、土俵添いに列が切られる。

 10日は、奉納相撲も行われる。浅原神社の土俵は何とか規格をクリアしているいい土俵だそうで、この日は県の大会が行われる。社務の方々が、朝から掃き清め、ちゃんと土俵に縁起物を埋める準備をしていた。

 なお、会場では朝7時半に社務の人や地元の人が集まり、桟敷席&周囲の清掃、およびゴミ集め(ゴミは持ち帰ってくださいと言っているのにどうしてこんなにゴミが出るのか!?)、そして分別が始まる。
 片貝町は小千谷市に属し、小千谷市ではプラスチックはすべて資源ゴミとなる。なので誰かが置いていったプラスチック容器はすべて資源ゴミなのだが、ちゃんと洗って乾かすという作業が必要。おばちゃんたちは水舟にプラゴミを浸け、洗って乾かして分別してって作業を延々と何時間も続けていった。町の小さな祭りだから、全部自分たちでやっているんだよ。
 金を払っているからゴミぐらい捨てて行ってもいいだろうって思っているのなら考え方を改めてください。翌朝の清掃作業を見てもそれが言えるのか!? 片貝にまで来て人に迷惑をかけるなら、来ないでいいんじゃないだろうか…。


 時間になったので入場開始。
 当日桟敷の方も、販売を始めた。その時点で並んでいる人でお仕舞いと聞こえたが、後でよく見ると、午前の部の販売終了ということで、すでにその張り紙の後ろに何十人も並んでいるような状態であった。えっと公式になんて書いてあったっけw
 今日もいったん実家で休んで夕方再参戦である。昼花火は、体調のいいときにね…。

 夕方、再度片貝へ。昨日お会いできなかった人何人かと会う。さすがの土曜日だなぁ…。

 道は人であふれ、参道は混みあっているので、脇の道からするすると会場へ。参拝なら、朝のうちに済ませてあるし御神酒も頂いている。

 天気は上々、風向きもよい。最高のコンディションで打ち上げ開始時刻となる。だけど体調がなぁ…。



▲本日も大柳火からw 大スターマインが後半大柳火をひたすら上げる内容であった。分かってらっしゃる!



▲尺1発 たしか知人の追悼花火だったと思う。

 今年、知り合いが二組奉納したのだが、私自身が奉納したことないので、あまりお役に立てなくて済みませんm(_ _)m ライフイベントもないしねぇ…w



▲昨年、目を見張ったこの玉、今年も見ることができてよかった。もっとサービスしてくださってもよくってよ…。



▲椰子芯青千輪と赤千輪同時打ち



▲大柳火。この日も結構見られて…。奉納してくださる皆さま、ありがとうございます。



▲ハート芯。すっかり定番化しましたね



▲お魚芯。海のない片貝で見るのはまた感慨深い(これちゃんと撮っていないのに上げる横着)



▲八方咲3発。紫→点滅赤、紫→点滅青、紫→点滅緑と変化。しなやかにゆったりとしたさまがいい雰囲気。単体ではなく、こういう組み合わせの効果が、×n以上になるって分かってやっているのがいいんだよなぁ



▲銀芯紅点滅千輪。片貝煙火の千輪バリエーションは本当に凄い。ひと手間余計にかかるだけに作る方は大変なんだろうけれど、ぜひ頑張って続けていただきたい。



▲新小千谷総合病院が来年1月に開業することを記念しての超特大スタマ。イオンの隣にある超特大のビルがソレです。今後、風船一揆で怪我してもすぐ隣が病院だから安心だよw
 しかし、信濃川も八海山も見えない病院なんて、十万億土の西脇順三郎先生は何を思われるであろう…。

 そして、イオンに花屋と果物屋ができそうな予感だな…。そこは星野屋カムバックで!
 というか、現小千谷総合病院と魚沼病院はどないなるんですかね?
 →http://www.city.ojiya.niigata.jp/soshiki/kensetsu/nishiojiya-kihonkeikaku.html
 どうやら図書館移転とともに複合施設を作るらしい…。




▲片方が低くなったので見た目が良い(本当はよくない)



▲椰子芯点滅千輪。この色の雰囲気が良い



▲団体ツアー参加者一堂による特大スターマイン。
 10日も打ち上げられる特大スターマイン。このシステムの素晴らしいところは、大手旅行会社も、地元の小さい宿企画ツアーも、同じ名称で、同じ玉を一緒に見てうれしいと思うところだろう。番付に参加宿名が記されているから、来年に向けてチェックしてみるのもいいかもね。



▲変芯青牡丹
 片貝の青は、時々ハッとするほどに美しく感じる瞬間がある。



▲10日夜9時 石油資源開発株式会社提供 日本一正三尺玉
 地域の皆様と片貝の地に感謝の気持ちを込めて、片貝鉱場の安全操業と天然ガスの安定供給を祈願

 片貝ガス田って実は日本一大きなガス田なんだよね。
 もともとこの界隈は天然ガスの産地で、小千谷市は結構早い時期から都市ガスで、上京先がプロパンでびっくりしたという定番ネタ。



▲万華鏡スターマイン




▲星屑スターマイン
 前夜に続いての知人による奉納。前日とは打ち上げ内容を変えて、しかも彩色二尺を引き連れての打ち上げとなる。このために何度も小千谷と往復していたという話も聞いていて、まさにその苦労が報われた瞬間なんだと思う。
 本当に、おめでとうございました。100歳までお元気で、古希、喜寿、傘寿、米寿、卒寿、白寿、そして大還暦!!と花火を上げて続けてください!!



▲尺玉2発同時打ち・大柳火



▲尺 椰子芯入色牡丹(5枚横並びコンポジ)
 いろんな色が次々と打ちあがって、楽しい



▲ニャンターマイン
 今年は10日に日付が移っての打ち上げ。たくさんの猫が浅原の空に舞った。もう、猫派はみんな片貝においでよ!!
 
 そういえば、この日は久々に「はずかしがり屋のたぬきくん」も見かけたんだよなぁ。



▲平成会 ○特スターマインに続いて上がった正三尺玉
 祝42歳厄年満願 会員各位の健康祈願 昭和に生まれ平成育ち。故郷と家族への感謝をいつも忘れず、仲間と共に生きてゆく。



▲尺 大きなサクランボ
 最近、別の煙火店で、ちゃんと実が丸いサクランボ千輪を見たのだが、その何年も先からこれを打ち上げているこっちが本家、



▲尺 紅芯青牡丹
 この紅芯の動きがちょっと気になってね。吊ってるの?って思うような動きを見せていたのは気のせい?



▲大柳火に明るい星が入ったもの。親星と適正絞りが異なるので、手を出さんでおったのだが、なぜか撮っていた。黄色、赤、青の星が入るだけで、かわいくなる不思議



▲四重芯さざ波菊覆輪
 なぜか一瞬ざわついたが、覆輪だよって言うと落ち着いた。覆輪じゃなくて主役張っちゃったけど…w



▲成人蝶世会 超特大スターマイン
 数えきれないありがとうを ゆとりなりに伝えます。僕らが歩いてきた20年、気付けばいつも傍らにいた蝶×4(ここ「チョウチョウチョウチョウ」と読む)いい感じな仲間たち。皆様方の支えのおかげでサナギから立派な蝶になりました。感謝の気持ちを込めて…。今宵の空に44人の思いよ、大きな"わ"になり舞い上がれ!

 そしてこの成人たちをお祝いするのが、冒頭の町民一同による四尺玉なのである。

 まさにこれが片貝。



 今年もこれだけの花火を見せていただき、ありがとうございました。いろんな人々の個人的な思いも、みんな浅原の空に吸い込まれて行って、きっと思い人に届いたことでしょう。
 ありがとう片貝、ありがとう浅原神社! 

 来年も素晴らしい花火が見られることを願って…。

大曲の花火~好き勝手に~

2016-09-06 23:11:00 | 花火

▲オープニングナイアガラ付スペシャルスターマイン

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 大曲の花火は、競技花火である。どんなに美しく感動したとしても、何かへまをしてしまえば、減点され、賞に届かないことがある。この夏は、地球の裏側でもそんなシーンを見た。

 とはいえ、印象に残るほどのインパクトを残しているのだからたちが悪い(笑)。ということで、以下は私の勝手な感想のオンパレード。異論反論等々あろうかと思いますが、ぜひ生温かい目で…。



▲北日本花火興業:10号芯入割物標準審査玉「昇曲導付三重芯変化菊」


▲北日本花火興業:10号自由玉標準審査玉「花キキョウさざ波芯錦かむろ菊
 標準審査玉というのは、競技本番前に打ち上げ、それに対して点数をつけるというもの。ホワイトバランスを整えるというか、ラの音で調整するというか、まぁ、一種の基準ということだ。例年、秋田(大曲)の業者が持ち回りで担当している。今年はそれが北日本花火興業であった。
 で、上がった玉がこれが良かったんだよね~。すぐ「今野さん(社長)優勝!」って言葉が飛び交うほどに…。ということなので、埋もれさすのはもったいない。



▲新潟煙火工業:10号芯入割物「昇曲導付四重芯変化菊」


▲新潟煙火工業:10号自由玉「新緑の花」


▲新潟煙火工業:創造花火「Medusa~碧の世界~」
 新潟には、花火を作る会社がいくつかあるが、大曲に出場できるのはこの新潟煙火工業のみ。その点では非常に絶大に頑張ってほしい。今年は夜花火のトップバッターであった。で、これである。

 いいじゃなーい!

 四重芯決まっているし、自由玉もきれいだし、、創造花火もテーマ表現できてるし…。だが、すべて選外…orz。点数競技ってやつは、トップバッターは伸びないという、アレか!? 後日、某氏から割物良かったよねー、上位だよねーって話が出たというが、それでも入賞に及ばず…。大曲とはそういうところ。




▲小松煙火工業:10号芯入割物「昇銀龍五重芯変化菊」


▲小松煙火工業:10号自由玉「玉桜」
 あれだけ、安定感があった五重芯が今年は残念ながら完璧には決まらなかった。そういうこともある。新たな目標に向けて前に踏み出すのだから、後は振り返らずに…。玉桜かわいいんですが、桜色やないやん…。




▲野村花火工業:10号芯入割物「昇曲導付五重芯引先紅光露」
 つられたわけではあるまいに…。


▲野村花火工業:10号自由玉「光の旋律」→「命名:クラゲ玉」
 コレ、見た時の既視感…。なんだろ?なんだろうぅ~ってしばらく考えた。結局分からず、1週間ほどしてようやく気付いた。クラゲだ!クラゲにこんな発光をするのがいるんだよね(カブトクラゲとか)。従いまして、今後この花火はクラゲ玉と呼ぶことに個人的に決定!




▲北日本花火興業:10号自由玉「飛天散華」
 プリンス玉。春見たのは小さかったから大玉で見られるのはうれしい。が、八方咲の宿命ともいえる盆の小ささがなぁ…。


▲北日本花火興業:創造花火「祈り-画聖空如が辿った光の曼陀羅-」
 で、結局空如って誰? →http://www.city.daisen.akita.jp/docs/suzukikunyo/2013102200276/




▲ホソヤエンタープライズ:10号自由玉「昇天銀竜小花咲 大輪組市松浮模様」
 おいおい、あのエンブレムやるのかよって思ったけれど、さすがに無理でしたw これはどうなったら成功だったのでしょう…。


▲ホソヤエンタープライズ:創造花火「煙火の祭典!!市松模様に五彩煌きの雫」
 やっぱり東京の業者さんだから、五輪意識しちゃっているよねぇ。




▲紅屋青木煙火店:10号芯入割物「昇り曲付四重芯変化菊」
 さすがに大曲にはちゃんとした玉を持ってきました。それにしても…


▲紅屋青木煙火店:10号自由玉「大曲冬物語」
 それにしても過剰すぎる極導だな…。



▲菊屋小幡花火店:10号芯入割物「昇曲導付四重芯変化菊」
 久々に端正な四重芯を見ることができてうれしい。



▲山内煙火店:10号芯入割物「昇曲導付三重芯変化菊」
 芯、まんまるだったんだけどね。あの優勝した年の丸さは怖いぐらいに丸かったことを思い出す。



▲山内煙火店:創造花火「夢幻の世界」
 そして相変わらずに厳しい創造花火の世界。




▲筑北火工堀米煙火店:創造花火「夜空に星あかり」
 ふむ、嫌いではない。そういえば、今までこの○あかりをここまで前面に出していたっけ?




▲芳賀火工:10号自由玉「まぐろ三昧・回転寿司」☆最高!!☆
 さて、もうプログラム見た段階で、何しやがるんだ状態だった芳賀さん。マジでまぐろ寿司が千輪小割で出てくるとは…。しかもわざわざ段咲き千輪で回転させるなんて、あんたバカでしょ‼大バカでしょ!! しかも銀花火はわざわざ点滅させて銀シャリ(米)に見せるなんて、マジ狂っているとか思えないぜ!! あんた最高だよ!最高だぜぇぇぇ!!
 芳賀さんの本気見たわ…。



▲芳賀火工:創造花火「Smile for Japan」
 創造花火のここもきれいだったが、見ての通り落としてしまっているからな…。スマイル出てくるだろうとは思っていたんだけれど、見事に撮り逃しましたww(一応撮っているが向きが良くなかった…orz)




▲若松煙火製造所:10号自由玉「ラベンダーの花園」
 赤川以来で楽しみにしていたけれど、やはり新玉の呪いが…。しかも紫って某社もやけに小さいのだが、難しいのな…。




▲篠原煙火店:10号自由玉「銀彩の華」
 暴れん坊将軍登場! 殿、ご乱心でござるぅ!!って感じ。一体どうした!? こんな乱れたのアップされるのも煙火店さんとしては迷惑だろうけど、ただご乱心って言いたかっただけ。




▲山崎煙火製造所:10号自由玉「イチョウから銀杏」
 コレ、ほかの人の画像で、中央がきれいに開いているのを見たのだが、私のあたりではホント線にしか…。




▲大久保煙火製造所:10号自由玉「天空百花園」
 これ、味わいがあって割と好きなんだけど…。もうちょっと頑張って成長させてみませんか?
 

▲大久保煙火製造所:創造花火「宇宙創成」
 なんかタイトルが雄大すぎw




▲大曲花火化学工業:10号自由玉「ターコイズブルーに輝く花」
 繊細で美しかったが、小割の散り方が一律じゃなかったのが惜しかった。コレで空を埋め尽くす場面を想像させてくれ。




▲田畑煙火:10号自由玉「昇曲導付彩華飛沫」
 篠原さんが暴れん坊将軍なら、田畑さんはおてんばお姫様。荒ぶっていても、どこか育ちの良さがあふれる姫様育ち…。




▲和火屋:創造花火「虹~新しき世界を求めて~」
 和火屋さんの千輪も好き。やや暑苦しいトロピカルも嫌いではないが、これぐらいの軽やかのもええで。




▲太陽堂田村煙火店:10号自由玉「希望の花」
 この大玉を見られるのを楽しみに大曲に来たんだよ。新作ってどうしても小さくなりがちだよね…。この色の深さのまま、大きくのびやかに空を舞うところを見たいんだよ。



▲太陽堂田村煙火店:創造花火「希望の花」
 そして、その自由玉を使って創造花火。次回ははもっと成長させてほしいな。このしっかりした色はかなりそそられる。




▲高田花火工業:10号芯入割物「昇曲導付四重芯変化菊」
 これ、結構きれいに決まっていたと思うんだけど…。


▲高田花火工業:創造花火「ゲーテカラー」
 で、ゲーテカラーって何?
 →http://lanopa.sakura.ne.jp/column/giworamu_2.html
 ゲーテ、ってあのゲーテで…。天才すぎる、高尚すぎる…。で、透明感ある色彩を花火で…という理解でよろしいでしょうか?




▲三遠煙火:10号自由玉「"NEO"マジック牡丹」
 決まったわけではないが、三遠さんのマジックがどう進化していくのか、もう一化けがあるのか、気になるところである。




▲三遠煙火:創造花火「White Light」
 まさか本気で白で推してくるとは…。




 昼花火も…


▲山内煙火店:昼花火「煙竜の舞」
 相変わらず、このオレンジの煙竜は美しく、濃くはっきりとしています




▲ホソヤエンタープライズ:昼花火「A DAY 夜明けからの夕焼けまで…」
 何が凄いって、ここのパラシュートはシルクなんですよ!! 拾いたい、拾い集めたい…。ホソヤさんの昼花火って、多分他社と全然発想が違うと思うんだよね。




▲齊木煙火本店:昼花火「五龍の舞」
 齊木さんの昼花火も楽しみだったのだけど、いかんせんパラがうまく開かなかったのが…。




 前日までの雨を大量に含む地面は、いくら舗装したとはいえ、やはり多少の推進力の減衰を見、また高湿度はパラシュートの開きにも大きな影響を与えたんだろうなぁ…。
 よく見えて楽しかった花火だったけれど、本当に本当のベストな状態での観覧って、なかなかないものだなぁってしみじみ思うよ。



大曲の花火~入賞編~

2016-09-03 15:52:00 | 花火

▲大会提供花火「歓喜」
 ちなみに、これがメインではないがの大曲。メインは競技花火ですよ!


▲大会提供花火「歓喜」
 今年も、各社から玉を提供してもらって打ち上げたのだが、その企画自体はすでにやったことあるので、打ち上げ構成を変えるべきだと思うよ。ちなみにこれは野村玉ね

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 さて、今年の夏花火は、大曲をもって締めることと相成った。例年の常総が前倒ししちゃったためである。
 ちなみに、来週は片貝に行くが、こちらは秋花火だから(秋季例大祭だもん)。


 例年、花火セミナーのお手伝いをするのだが、立ちっぱなしが結構ツラいので、捻挫の後で無理したくないこともあり、抜けさせてもらった。だが、当初はお手伝いするつもりではあったので、新幹線は東京発6:00の臨時こまちである。大曲に9:40ぐらいに着いてしまう
 席は確保済みだし、ホテルはチェックインできる時間じゃないし、大曲ってボーっとするところないし…。ということで、いったん秋田まで行くことにする。もともと切符は秋田までの企画ものだ。

 終点秋田で降りて、大荷物をロッカーに詰めてバスに乗る。川反近くのビジネスホテルは日帰り入浴施設も併設している。以前利用したことがあるのだが(このブログでも書いてある)なかなかいいお湯で、何より浴槽が好みの深さであるのが良い。
 そこで、1時間ちょっとお風呂を楽しんで、秋田駅に戻る。秋田土産を今日の内に物色してしまえば、明日チェックアウトまでのんびりできる。ということで、サブレとかガッコとかはたはたとかバター餅とかワラワラと買い込む。
 そいつらを持って、奥羽本線各駅停車で大曲へ戻る。新幹線高いもん。
 昼過ぎの電車がまだそれほど混んではおらず、座ってのんびり約1時間。大曲到着後花火庵へ直行。桟敷席券を無事友人に渡すことができた。そのまま約1時間、少しだけお手伝い。

 ホテルにチェックインし、必要な荷物だけをリュックに入れて、いざ雄物川へ。雨の心配がなくなったために大幅な荷物の軽減はできた。

 今回の場所はアップル階段近くなれど、最上段。尺玉正面コースという、尺玉上等!の私にはかなり満足度の高い席である。
 ちなみに、創造花火は遠い。思ったより遠い…。だけど、昼花火がわずかに左に向く位置に上がって、西日に邪魔されにくい位置で、初めて青空に何とか裸眼で見ることができたよ。これって想像以上の良席じゃない!?

 ということで、大曲の花火、入賞作品を淡々と上げていく。
 もう一度言う。大曲は競技花火がメインですよ!

 まずは創造花火より。
 大曲の最高位は、内閣総理大臣賞である。各所では競技花火は行われているが、内閣総理大臣賞があるのはここ大曲と秋の土浦のみである。
 つまりそういう凄い賞であるということ。




▲【内閣総理大臣賞】野村花火工業「光の旋律」:創造花火の部 優勝


▲野村花火工業「光の旋律」:創造花火の部 優勝
 内閣総理大臣賞というのは、大曲における総合優勝なのだが、実は野村さんはこの創造花火のみの入賞にとどまっている。この後を見ていただければわかるが、全項目で入賞している煙火店もいるのに、である。

 この件に関しては、別所で審査委員の講評を聞くことで一応腑には落ちたのだが(要は減点要因があったかどうかが分かれ目であった)、それを聞いていない人は、単純には理解しがたいのではないだろうか。
 得てして、そういう不満は煙火店さんに向かいがち。野村さんのためにも、大曲の花火の中の人は、講評の概要だけでもテキストとしてアップすべきだと思う。
 ぜいたくを言えば、翌日の表彰式も一般客を入れるとか、ペアーレや駅の物産コーナーのモニターに中継するとかしちゃってもいいのではないかと思う。



▲大曲花火化学工業「輝く星へ感謝を込めて…。」:創造花火の部 準優勝
 今年、五重芯に挑戦するということで、何かと話題だった同社。もちろん、五重芯だけでは大曲では優勝できないので、創造花火も昼花火も頑張っていらした。なお、五重芯はもう一声!



▲磯谷煙火店「スノークリスタル~オーロラに舞う雪の妖精~」:創造花火の部 優秀賞
 自由玉のスノークリスタルを基調に、寒色を使って涼しげな演出。惜しむらくは、フィナーレで盛大に地上落下をしたということ…。



▲イケブン「皆既日食【夜に届ける光イリュージョン】」:創造花火の部 優秀賞
 昨年にも増してピカピカしていたイケブン。もう飽きたといっていいですか? あそこまで強烈だと、少々変更しただけではあまりインパクトがないというぜいたく病。あえてタイトルや同社の特徴玉でない箇所からセレクト。だってあの時差変化うまく撮れないものねw



▲山崎煙火製造所「雅、奏でる」:創造花火の部 優秀賞
 扇の型物を用いたスタマでした。小さいサイズの扇は「ん、なんだ?」と思いましたが(私の席から遠い)、大きくなってきたらよくわかりましたw



▲齊木煙火本店「雨の日は傘をひらいて踊ろうよ!」:創造花火の部 優秀賞
 ここは、あの曲じゃない?って思っていたの、思いっきり外されましたw 虹色の傘が白い柄付で表現されるのですが、傘が思いっきり開いたときに傘のパーツが三角形△△△に分かれて丸を描くので、「ピザ?」に見えるという私の食欲中枢www。いつ虹の雨が来る!?って構えていたら、水色の雨でした



▲マルゴー「儚火~美しく咲き、そして散りゆく~」:創造花火の部 入賞
 素晴らしい割物、自由玉を見せつけた、その興奮が冷めやらぬうちに始まったマルゴーさん。青い玉の中を銀がキラキラ走る切れ味は相変わらず。終幕のこの小割は、明暗厳しくて起こす際にちょっとバランス壊した気もするが、儚さは分かるかと…。



▲信州煙火工業「Moonbow~月夜に浮かぶ幻の虹~」:創造花火の部 入賞
 月夜の虹って、日本で見られるのかな?(ビクトリア滝などでは見られます)ということで、昼の虹よりも淡く儚い月夜の虹を表現。
 


▲小松煙火工業「玉桜~月光に揺れる華の舞~」:創造花火の部 入賞
 自由玉の「玉桜」をモチーフにした創造花火。分かりやすい構成は好きです。



▲伊那火工堀内煙火店「涙~あの恋を思い出して~」:創造花火の部 入賞
 思わず、昨年の夏何があったのぉって気になるタイトルw でも要は、昨年の悲しい思い出なんて振り切って、今年も頑張ってますってことですよね(ポジティブ思考にしてみた)



▲紅屋青木煙火店「Masqueradの世界~儚くも優雅な時の流れ~」:創造花火の部 入賞
 この手のタイトルの時の青木さんは明暗激しいので…。とかなり構えていたが、やっぱり大変だったw



▲菊屋小幡花火店「神々の楽園~天空に咲く花~」:創造花火の部 入賞
 しっとり繊細。この引き先の長いの良い。




 10号玉芯入割物の部
 三重芯以上の割物が最低条件となっている。花火は一番外の光を親星と呼び、その内側の丸いのを芯と呼ぶ。その芯が三重以上になっており、さらに外に親星があるので、見た目は四重の丸が見えることになる



▲太陽堂田村煙火店「昇り雄花四重芯変化菊」10号玉芯入割物の部:優勝
 田村さんに限らず、各煙火店には多重芯の決まった色というのがある。田村さんのところは、この色合いで例年出品しており、入賞の有無はその時の花火玉のコンディションによるものだろう。今年は真円に近い芯が見事であった。それより、自由玉が良かったのだけど、あれ、入賞してない!?



▲伊那火工堀内煙火店「昇り分砲付四重芯菊先紅緑白閃光」10号玉芯入割物の部:準優勝
 実は田村さんよりも丸く見える堀内さんの玉。私の位置はド正面で、審査員は斜めに見ているから、見え方が違うのかな…。



▲山崎煙火製造所「昇曲付五重芯銀点滅」10号玉芯入割物の部:優秀賞
 今年は全4社が挑戦した五重芯。その中の最高位は山崎さんでした。私は山崎さんの玉が一番視認効果が高いと思っているのですが、なかなか賞に結びつかないことがあったので、ちょっと嬉しい。



▲田畑煙火「昇曲導付四重芯菊先青紅光露」10号玉芯入割物の部:優秀賞
 ここの星配色も華やか。センター部の閃光は意図的なのかパックリの時の問題か!?



▲信州煙火工業「昇曲導付四重芯引先黄閃光」10号玉芯入割物の部:入賞
 信州さんは落ち着きのある配色が好きだったのだけど、親星を黄色に変えてきた。
 


▲篠原煙火店「昇曲導付四重芯菊花の誉」10号玉芯入割物の部:入賞
 今年は五重芯をやめてしまった篠原さん。四重芯でも完璧であれば優勝できるもんね。とはいえ、今回は真円にはなっとらんがな…。斜めに見る審査員せきからは真円なのだろうと思っておくしかあるまい。



▲マルゴー「昇り曲付三重芯変化菊」10号玉芯入割物の部:入賞
 たしかに芯入割物だけどさぁ…。これをこちらにブッ混んでくる度胸と知略に魂消たわ。その動揺が消えないうちに自由玉だから、もう魂ぶっ飛ぶ…。要は、三重芯でありながら、時差変化がぐるぐるキュルッキュルなんですわ…。この玉が正当に評価されるには大曲はまだ早すぎる気がする。写真だとこの動揺は1ミリも伝わらないと思うので、動画を探してみてください(お手上げ)。



 10号自由玉の部
 芯入割物とは異なる花火を自由に表現するというもの。枝垂れてくる冠菊(たぶん一般人は「しだれやなぎ」と誤って認識されているとおもわれる)はこちらに含まれる。ほかには八方菊とか、千輪ものとか…。



▲マルゴー「春の訪れ」10号玉自由玉の部:優勝
 大曲の花火は、1社が芯入割物、自由玉、創造花火と連続して打ち上げる。すなわち、この玉はひとつ上の玉が上がって会場中がざわつく中に上げられた玉である。それなのに、今再びの絶叫玉。「もう、何だよ!! マルゴー!! 最高すぎるよ!!」って比較的冷静を装う私ですら大興奮であった。これも時差変化玉なので、ぜひ動画を見ていただきたい。
 これでどちらか優勝にしないとさすがにブーイング起きるだろうって思っていたけれど、自由玉の優勝を得、さらに割物や創造花火の完成度を加味して「観光庁長官賞」の誉を得ることになったわけだ。

 だからなんで内閣じゃないんだよ…(おそらく大曲は創造花火が一番ウエイト高し)



▲磯谷煙火店「スノークリスタル」10号玉自由玉の部:準優勝
 この玉は昨年の八代で初見、クリスマスイブの磯谷劇場で二度目、ここ大曲で大玉となって三度目。完成度の高い美しい端正な玉である。この完成度で、返す返すも創造のラストがなぁ…もったいない。



▲伊那火工堀内煙火店「昇り分砲付八重芯朧菊」10号玉自由玉の部:優秀賞
 古典的な錦の花火が評価されるのは、和火好きとしてはうれしい。ちょっと個人的好みとは方向性が違うが、まずは良質な炭は大事だよねってことで。



▲筑北火工堀米煙火店「曲導付青海に花あかり」10号玉自由玉の部:優秀賞
 この煙火店の特徴でもある、センターに赤い光球を吊るシリーズ。花火本体の形がきれいで、八方の開きバランスも美しく、その中をスーッと下る赤い玉の様式美だろう。なお、この赤い玉の消えるタイミングについての正しさは、個人的にはまだよくわかっていないw



▲菊屋小幡花火店「夜空を染める天竺牡丹」10号玉自由玉の部:入賞
 春に見たときは別の色だったけれど、それはこの世には存在しない花の色であった。今回は錦をベースに青と赤のアクセント。ん? コレ、どう詰めたんだ!? なお、天竺牡丹とは、ダリアのことである。一重咲きからポンポン咲きまで、さまざまな品種が出回っている。



▲信州煙火工業「彩色八方菊点滅花」10号玉自由玉の部:入賞
 思わず「キレイ~」という声が出たこの自由玉。この明るさ&華やかさはとっても魅力的だと思う。



▲齊木煙火本店「虹色のグラデーション」10号玉自由玉の部:入賞
 伊勢で見せたあの玉が大曲でも…(私伊勢行ってないけどね)。同名で過去にも上げてきている玉だが、その進化形が大曲で開花。センター部の面積が広くなり、その分色の表現がはっきりとわかりやすくなり、細長く伸びる腕とのバランスもぐんとよくなった。盆も大きくなったよね。この玉、本当に美しい。



 昼花火の部
 大曲の花火は夜だけではない。昼花火の競技会も行われている。今や日本でここだけになった昼花火の競技会である。かつて隅田川で行われていた競技を大曲で引き継いでいるものだ。煙に色を付けたものがそのメインで、パラシュートに吊られて下りてくるものがあったり、夜花火のようにパンと広がったりと、ある意味夜の花火よりの創造性が豊かと思う。例年、西日と重なって大変見にくいのだが、今年の席は今までになく見やすかった。



▲信州煙火工業「昇曲導付煙蜂乱舞」昼花火の部:優勝
 信州さんは昨年も蜂だったように思うが、この紫の蜂の動きは見ていて楽しい



▲小松煙火工業「五色連竜の舞」昼花火の部:準優勝
 パラシュートで五色の煙缶を吊り、ゆったりと降りてくるのが美しかった。個人的にはこれが優勝と思った。



▲マルゴー「ひこうき雲」昼花火の部:優秀賞
 飛行機雲ってまっすぐじゃん…って思っていたら、カラースモークでの表現。これって、五輪意識かしら?



▲大曲花火化学工業「天空に連竜の舞」昼花火の部:優秀賞
 こちらは、色別の煙竜をつなげて降りてくるもの
 


▲若松煙火製造所「青竜降臨」昼花火の部:入賞
 青い煙竜がゆったり下りてくるのだが、その先に常時白い光を発行する星を付け、あたかも竜の目のようであった



▲イケブン「黒竜花」昼花火の部:入賞
 黒い花火は昼花火では定番。青空だろうが、曇り空だろうがよく映える。



▲芳賀火工「柳に彩煙竜」昼花火の部:入賞
 開発と同時に黒い柳を展開させ、その中から淡色の煙竜がゆっくりと降りてくる。


 コレで入賞玉全部だ。ゼイゼイゼイ…

 乱文長文私情だだ漏れ失礼いたしました。間違ったことも書いちゃったかもしれませんが、笑って読み過ごしていただければと…。