gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

たらたらと(内容はありません)

2017-03-30 23:54:00 | 雑事つれづれ

▲土曜日の横浜の桜。まだおねむさん

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
(今回の写真は本文とは何の関係もありません)

 今年、大曲の花火は業者の入れ替えの年である。すでに発表されているのだが、何しろ地方のコミュニティラジオ局での発表だから、まだほとんどの人は知らないだろう。
 まぁ、そのうち明らかになるから、楽しみに待っててね。

 すなわち、今年の大曲は黙って座っていても、昨年とは異なる花火が見られるということだ(極言すぎ)




▲横浜では3/26より「全国都市緑化よこはま」が開催中。6/4まで横浜の各所で開催中。



 大曲の花火の出場業者は、大曲側で選抜する。何年かに1回、その業者の入れ替わりが行われる。ガラッと全部入れ替わるわけではなく、10~15%ぐらいが変わる。せいぜい2~3社というところである。

 この業者の入れ替えはどうやって行われるか…。きちんとその過程が明らかになっているわけではないが、一応全国で行われる競技大会の結果を何年か連続で見てきて、いい成績を収めた業者に声をかけるらしい。
 入れ替わりに大曲を去っていくのは、ここ最近点数的にパッとしなかった業者ということになる。

 大曲に限らず、多くの花火競技会においては、最初に標準審査玉が上げられた際、(75点とか78点とか)点数が発表される。この採点が全業者に対して行われるわけだ。漏れ聞く所によると(とはいえコミュニティラジオ情報である)、大曲の場合はマイナスをつける係とプラスをつける係がいるそうで、如何に失敗しないかが高得点につながるらしい。
 安全面が厳しいからね~、大曲。上空○メートルを過ぎても火が消えなければ減点となる。地上まで火の粉が落ちるのは当然減点だ。多分、ほかの競技会でもこの条件はあると思うのだけどね~。



▲ヒヤシンス、ノースポール、パンジー、プリムラなどで作られる青~紫系統の花畑

 現在、花火の競技というのはいくつあるのだろう? 正直なところ私もよくわからない。
 花火関係のサイトで最も充実しているであろう「日本の花火」(http://www.japan-fireworks.com)には以下の花火大会の結果が掲載されていた(最近更新されていないので過去形)
 1)新作花火コレクション(秋田県大仙市)
 2)伊勢神宮奉納全国花火競技大会(三重県伊勢市)
 3)隅田川花火大会コンクール(東京都墨田区)
 4)水郷おみがわ花火大会全国尺玉コンクール(千葉県香取市)
 5)ふくろい遠州の花火全国名人選抜コンクール(静岡県袋井市)
 6)赤川花火大会(山形県鶴岡市)
 7)諏訪湖湖上祭花火大会(長野県諏訪市)
 8)全国花火競技大会 大曲の花火(秋田県大仙市)
 9)全国新作花火競技大会(長野県諏訪市)
 10)土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市)
 11)やつしろ全国花火競技大会(熊本県八代市)
 12)長野えびす講煙火大会・全国10号玉新作花火コンテスト(長野県長野市)

 実際、このほかにも競技大会は行われているのは知っているが(常総もあるし、神明も申し訳程度にあるし…)全国レベルのはこれぐらいなのかな…。

 すなわち、これらで上位成績をもぎ取らねば、大曲にお声をかけてもらえないということになる。しかもビギナーズラックでは評価されない。ある程度安定して受賞し続けないといけないわけだ。



▲今は春の花だけだけど、5月下旬~6月にかけてはバラとクレマチスのアーチで彩られる夢のようなベンチ。4台ある。


 私は2・3・4は見たことないなぁ…。5・7・9もだいぶご無沙汰だ。
 だから、それらの入賞基準がどのようなものかはよく分からない。諏訪とか角度付けて打つから個人的にはストレスたまるだけなんだよなぁ…(おっとSUWAの悪口はそこまでだ!)。




▲フランス山公園・旧フランス領事館邸遺構の周囲にも沈丁花やクリローといった花々が植栽されていた。ここ、夏前に大きなユリも咲くよ。


 日本三大花火は、長岡、大曲、土浦らしいが(長岡以外の異論は受け付ける)、最近は日本三大競技花火大会なんてものもあって、上記三大花火から競技花火ではない長岡が抜ける代わりに伊勢が入るらしい。いずれも日本煙火協会が後援する。
 伊勢、いずれは見に行こうと思うのだけど、たまむらと被るからなかなか決心がつかないんだよなぁ…。小幡さんの現場がもっとあれば、そちらに行くのだけど、個人的に小幡づくしはココだけという貴重な現場なんだよね…。

 ということで、伊勢のことはよくわからないからノーコメント。




▲大佛二郎記念館前に鎮座ましますお猫さま


 大曲は

 10号芯入割物
 10号自由玉
 創造花火
 昼花火

 の4競技によって成り立っている。
 出場業者はその4種すべてに出品しなければならない。しかも業者自身が打上まで行うことになる。いわばその花火会社の総合力が問われる現場だ。

 それぞれの競技ごとに優勝が決められ、総合優勝として内閣総理大臣賞が授与される(創造花火の優勝者がその栄誉に浴することが多い気がするが、年によっては割物優勝者がかっさらったりするから、総合力なんだろうな)



▲パンをもぎゅもぎゅしていたら、ヒヨドリがやってきて、珍しく目にピンがあったので上げておくw


 対して土浦は、選択制。

 10号割物の部
 スターマイン
 創造花火
 
 の3種類。確か3種全部に出品している業者はないから、最大2競技まで参加することになるのかな。それぞれの競技に優勝者があり、総合優勝として内閣総理大臣賞が選出される構図は大曲と同じと言える。スターマインの優勝者に内閣総理大臣賞を授与されることが多い(ほぼ、だよね)。ただ、こちらはカップリングが尺玉であったり創造花火であったりするから、その辺りのアンバランスさを感じざるを得ないんだよね。

 さらに土浦の入賞の上位名称がおかしい件。
 優勝
 準優勝
 特等
 1等
 2等
 3等
 優秀賞となる。

 1等が1番でない事案。しかも、2等3等なんて複数いるんだぜ!? おまいら、何なの!? お手手つないでゴールする幼稚園児なの!?
 なんでこんな複雑にしちゃっているのかね、土浦。




▲この日、夕方5時に飛鳥Ⅱ出港


 なお、大曲が選抜大会なのに対し、土浦は出たい!という人が出ることができる。まぁ一応名目上は…であって、昨今は出たいのに順番待ちって状態らしい。ホントはスタマやりたいのだが、10号だけとかね…。
 土浦は花火業者の見本市的側面があるらしく、例年賞に絡まなくても出続ける業者が多いのはそのためであるとも聞く。

 全国に煙火製造免許を持っている業者は登録してあるだけで200社以上あったと思う。そのうちの約70社だけがここにやってくるんだよね。地の利的に西の方の業者さんほとんど見かけないしねぇ…。

 その中で成り上がるには、やはりずば抜けた成績を取らねばならないと思う。それもある程度コンスタントに。それこそ今の王者並みのタフさが求められる。今、そういうことができる煙火店がどれぐらいいるのだろうか…。




▲見づらいけれど、スカイツリーと飛鳥Ⅱ


 ここがいい意味で荒れると、もっともっと面白いことになると思うんだよね。
 今、若手の花火師さんたちは本当に研究熱心だし、いろんな意欲的なことに取り組んできている。職人の感覚をデータ化したり、それをもとに微妙な差を突き詰めてみたり…。
 それに刺激されてか、大御所たちも動きが見えつつある。

 そういう面白い時期になっているのかもしれない。



▲ベイブリッジをくぐるよ、飛鳥Ⅱ


 だからね、若い人たちがんばりなよ。失敗してもいいから面白いことチャレンジしなよ(あ、安全面は厳守ね)。

 その結果はすぐに出ないかもしれないし、行ったり来たりするかもしれない。でも行ったり来たりしていれば、その道は必ず固まり、堅牢な道となる。そのことに気付くのは3年後かもしれないし20年後かもしれない。
 そしてその時に自慢の玉を持って、世間を席巻して欲しい。

 私たちはそういうのを楽しみに待っている。



▲夕焼けは弱く、まだ上空には青空残る






 でも、私自身、年齢層が上の方だから早めにお願いしますね。





▲何カットも撮れるけれど、乗っていると意外と早くてあっという間に過ぎるんだよな(なお、初代飛鳥時代に仕事で)


今年も贅沢だぜ、海楽フェスタ

2017-03-28 21:33:00 | 花火

▲初弾の五重芯に、花火開始前に入港してきた「さんふらわあだいせつ」のライトの軌跡を合わせてみたw

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 昨年と同様、新コレの翌日に大洗で海楽フェスタの花火大会が並んだ。どうしよう、行こうかなぁ、でも足どうしようかなぁ…。と思っているうちに、新幹線で東京まで帰って、返す刀で大洗に行こう!ということになった。
 が、前日、急遽大曲から大洗まで相乗りさせていただくこととなり、今年も車での移動となる。

 ということで、あなた任せの大洗行き~♪ それにしても大曲~大洗は遠い…。
 【返す返すも、その節はありがとうございました m(_ _)m】



 海楽フェスタのメイン会場ではにぎやかに盛り上がっている中、この現場は暗闇の中、静かに時を待つ。たはかれ時に打ち上げ煙火店社長がやってきて、ひとしきり話が盛り上がる。そうこうしているうちに日がとっぷり暮れるので、あわててスタンバイ。

 あれ、さっき出て行ったさんふらわぁが戻ってきた!? と思ったら、別のさんふらわあであった。なんでもこの日、大洗の港に停泊し、その船内で宿泊できるというプランがあったそうだ。

 それってさんふらわあ前景可能じゃん!?
 例年、定時に大洗の港を出て行ってしまうさんふらわあなのであるが、今年はそんな状態だったとは…。まぁ、もっとも乗船者との区別が必要だから、近づけない模様だったけど…。


 ということで、打ち上げ開始でございます!
 初弾から五重芯(トップ画像)なんだから!! ここ競技会でもなんでもないんですが、何ですか、その贅沢!?

 そして、10号玉が1発ずつ、しっかりと上がる。


▲10号錦冠菊
 盛大なアホ毛発生問題。


▲10号万華鏡
 商標を持っているところには申し訳ないが、万華鏡本体の光の粒々感キラキラ館は、こちらの方がよくできていると思う。


▲名物「あんこう花火」(トリミング&角度修正)
 ガルパンの花火らしいが、いまだにこれが何を表しているのか知らないし、知るつもりもあまりない。あんこうに見えるからいいじゃないか!? 


▲10号光の波紋
 ちょっと乱れ髪風味


▲10号彩色八方咲
 コクのある色、春だけど、秋の色。


▲スターマイン銀河の彼方へ夢冒険
 スタマの中にもこういうのが仕込まれてくるので油断ならない


▲10号青緑変化牡丹


▲10号錦冠菊


▲10号五重芯変化菊
 2発目!


▲10号夜空の宝石箱
 ちょっと、彦摩呂呼んで! 彦摩呂呼んで!!


▲5号光の花束
 10号じゃなくても見逃せません。なんという贅沢!


▲10号点滅芯八方咲
 こりゃ綺麗だ。


▲10号錦千輪
 あえて彩色ではなくてこちらを上げる


▲タコ花火(トリミング&角度修正)
 あんこう花火のことから類推すると、これもガルパンがらみでしょうか…。


▲10号青変化牡丹
 和火の先が青に変化する…ん?牡丹?


▲10号四重芯変化菊
 五重芯が凄すぎて、四重芯が目立たなくてかわいそう!
 ってか、今年も天地人は四重芯なんですかね…。


▲10号錦八方黄金点滅
 なんかちょっと触手チックな八方


▲10号光のハーモニー
 これはこれであっているのでしょうか


▲名物「あんこう花火」(トリミング&角度修正)
 今度は右向き。で、あんこうはなんだっけ?(回答不要)


▲10号錦先緑点滅
 引先が伸びるのびる。


▲10号銀冠菊
 曲導、色がついていたんな…。


▲10号五重芯変化菊
 3発もですよ! 五重芯が3発もですよ!!


▲スターマイン 大洗を彩る火の芸術
 そしてフィナーレのスターマイン。キタキタキターーー!


▲スターマイン 大洗を彩る火の芸術
 キュポッと小さな時差玉が斜め打ちというアクセント


 終了~
 今年もすばらしい花火をありがとうございました~。眼福眼福、おなか一杯!


 さて、ここからは自力帰還。とりあえず、大急ぎで片付けて(片付けの遅さには定評のある私ですが)、大洗駅に向かって早歩き。昨年、目の前で電車に行かれてしまい1時間待ちという状況だったので…って、やはり間に合わず…。

 しかし、大洗の駅に着いて、初めて知ったのであった。今年の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線はやる気に満ちていると…。なんと臨時列車複数設定!! ドンドン!パフパフ♪
 長ーい行列はできていたけれど、コミケよろしく最後尾看板を順繰りに後ろに回していたけれど通常時刻表とは異なる臨時ダイヤで絶賛運行中であった! やったぜ!! 
 ということで、1時間待つことなく、スムースに水戸までたどり着き、ビールを買い込んで最終ときわに乗車(ひとつ前の特急ですら乗れた)





 今年もメイン会場には近づかず(あんこう鍋食えず)、岸壁にかぶり付きだったのだが、なんか急に「立ち入り禁止」なんて話が飛んできた。えぇぇぇ!!と焦ったものの、結局は海楽フェスタ実行委員会の名義で、OKとなり(自己責任でお願いします。絶対海に落ちないように、と念を押されるが、今まで落ちた人見たことないんだよな、簡単に超えられない柵あるし…。)、打ち上げ担当煙火店社長とみんなで一緒にそこで見られることになった。
 来年以降、ココを立ち入り禁止にするのなら、早めに告知をしてくださいね。
 もともと市民が中夜問わず釣りをする現場だし、ベンチやあずまやがあるし、柵あるし、保安距離も黄綬褒章受章の煙火店社長のお墨付きだし、何の問題もない場所だと思いますけど…。

 なお、一時警備員によって封鎖された入り口では「ここ、危ないんですよ。過去3人亡くなっているんですよ」というデマを警備員が吹聴していたという。警備員さんもご苦労様です。上から急に言われててんぱっていたんですよね、同情します。

嵐のち新コレ

2017-03-25 22:59:00 | 花火

▲オープニングスターマイン
 この雪原が明るく浮かび上がり、雪上車が走った跡の雪質がたまらん(←え、そこっ?)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 3月第3土曜日は新作花火コレクション(以下、新コレ)である。若手花火師が新しい種類の花火を打ち上げるという意欲的な花火競技会である。
 何年か前からなぜか運営スタッフ欄に自分の名前が記載されるようになり、うっかり休めないという事情もあるが、何しろ変わった花火が見られるし、場合によってはそれが今年のその会社の代表玉になったりするから、見逃すととってもモッタイナイものなのである。

 大曲では、「冬の章」として売り出している。今冬は秋田ではドカ雪が降ったこともあり、会場となる大曲ファミリースキー場にはまだたっぷりと雪が残っていた。
 そのため、今年は長靴を履いて東京を出発。東京にいるうちはパンツの裾を外に出して、「ただラバーブーツですよ!」の風情を装っていましたわよw

 ここね、駅から会場までの公共交通機関が無いのが難点。昔は途中までバスがあったのだが、数年前に廃止になった。地元の人は車で来ているが、遠方からやってくる者は駅からタクシー相乗りでここまで来る(2,500円ぐらいだから、4人でならなんとか許容範囲かな)


 ということで、10時台に会場に到着。
 事務手続きを済ませ、さっそくボランティア実働部隊へ。今年はプログラム販売ポップ作りからであった。えぇ!! その作業あるのなら前もって言ってくれればいいのにぃ…。その手のこと非常に凝るので、さまざまな私財ブッ混んだんだけどなぁ。とはいえ、あるもので何とかせねばならないので、無い頭をひねる。持ってきたお菓子の空き箱まで使って完成させる。
 えぇ、実用一辺倒ですわよ!

 午後になって、パンフレット売りの行商に出る。
 これがまぁ、初物のご祝儀相場かってぐらいに次々と売れて、とりあえず持ち出した20冊があっという間に売れた。あわてて追加でブツを取りに戻る始末。カメラマンの皆さん、朝から雪山に三脚はやしてスタンバっていましたものね…。

 午後になり、通り雨が激しく降るようになる。なんか、いろんなもの飛ばされそうなんだが…。

 はっ! ちょっと待って! 今日の天気予報、傘マークなかったじゃない!?(前日までは)

 当日朝になって急に傘マークがついたんだよね。昨夜のうちに荷造りを済ませ、起きてすぐそれらを持って家を出たので、雨対策なんてほとんどしていなかった…。まぁ、天気がちょっと変わって降ったとしても、そんな酷くないでしょう…ってレベルの最低限の備えしかしてこなかったら、この仕打ちである。

 誰や!! この嵐呼んだんは!!!!!!!

 雨の止み間を縫ってプログラム行商に出る。今度は、下の駐車場まで…。こちらはまだ半分ぐらいの埋まり具合だったけれど、気が付いた方がやはり買ってくださった。
 その後、時間を変え、場所を変えて販売させていただいたけれど、今年は本当にたくさんお買い上げいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

 そうこうしているうちに雨はやむようになり(折りたたみ傘は壊れたけれど)、花火開始時刻が近づいてきたので、後始末も投げ出し気味に花火会場に舞い戻る。

 カメラセットしているうちに開会のあいさつが始まり、オープニングスターマインが打ちあがる。


▲インターバルスターマイン


 さて、新作花火コレクションであるが、競技花火大会である。
 4号玉5号玉合計15発で自分の決めたテーマに沿って打ち上げる。その内容について、観客の前で当人がプレゼンテーションするのも特徴だ。
 なんかえらい高い台に上にあげられて、マイクを持って話す若き花火師たち。話しっぷりからも人柄がうかがえる。

 大玉(7号)割物花火共演やプライベート花火を挟みながら、24名の花火師の作品が雪を明るく照らし、夜空に花を咲かせた。

 ということで、入賞作品から


▲【金賞】「隴隴と褐色に枝垂れる」
  長野県 伊那火工堀内煙火店 氣賀澤文平

 前年に続いての優勝となる氣賀澤さん。花火の原点ともいえる、炭火での表現。大曲では今、「炭」についての研究もしているんだよね







▲【銀賞】「美への道筋」
  群馬県 菊屋小幡花火店 小幡知明 

  イケメンなので2発サービスです! 真円をどう描くかという辺りがポイント。うん、和火だね…。モノクローム系はまだ進化するってことかな
  





▲【銅賞】「五色叢林~菊型花火による動的光散乱の考察~」
  新潟県 小千谷煙火興行 瀬沼輝明

  地元枠(私の)なので無条件2発です!! しかも微妙に位置上げてるしw プログラムを見た時から、アレか!?、アレぶっこんでくるか!? って、想像したものがキターーーー! まぁ、昨年の愛染や長岡やその他もろもろの現場で見せてきた時差変化の集大成ということかな。これで卒業とはモッタイナイ。来年以降、若い花火師さんを送り込んでいただきたいものである。
 なお、タイトルは国際花火シンポジウムが行われるので論文調にしたとのこと。えっと、私の思考パターンと割と似ているんだけど、それは…w
 あ、1枚目の大きい玉は円が崩れたのではなく、3つのリングを交差させつつ時差変化というもの。藤の花的な時差。



▲【銅賞】「REVOLVER~光の回転式牡丹」
  秋田県 響屋大曲煙火 齋藤健太郎

  地元(開催地)からの入賞。光がぐるりと円の中を回るさまをリボルバーとしたもの。本人が言うより結構視認しやすかったと思うよ。
 あ、なお、響屋さん社名変更しています。




▲【銅賞】 「翠・水 瑛華」
  秋田県 小松煙火工業 伊藤航也

  地元(開催地)からのもう一人入賞。事前に地元ラジオにも出演した「コーヤくん」。なお、レセプションや二次会であいさつできませんでしたorz 小松さんところのアイスクリスタルチックな造形で、緑のバリエーションが端正。

  (ちなみに瑛華を打つ際に瑛太と打っているのは内緒だ) 




▲【特別賞】 「真砂の花」
  長野県 紅屋青木煙火店 青木義祥

  多分、誰も敢えて口にしなかったけれど、おそらく妙なプレッシャーはひしひしと感じつつ、みんなも注目していたと思われる青木さんの御曹司(だよね。思い込みだったらすんません)。錦のキラキラした様を真砂と表現する辺りの手練れ感はどこから!? 若さゆえのアイデア満載の感じではなく(それもこの花火大会の魅力だが)、あえて手堅く錦で行くあたりに、骨太感を感じた作品だった。



 実は、新コレでは花火鑑賞士賞なるものが設定されている。当日現場に集まった花火鑑賞士の投票によって選ばれる賞である。

 その、【花火鑑賞士特別賞】は…
     「桃太郎さん、ずんだ餅 くれねぇが~!!」
      宮城県 芳賀火工 佐藤佳恵

 ふんわりとしてかわいらしい声で話す佳恵ちゃんのファンが増え続けるのも分かるわ~。1発の玉の中に複数の型物を時差で開発するようにしているの、大変な組み合わせ。型物は向きが決まらないとイマイチなので、複数上げるのがセオリー。それが一つでも決まると、成功!ということで…(以下の型物はいじり倒してコンポジってます)。


▲パカッと割れたモモから飛び出た桃太郎(赤ちゃん)は宮城生まれ


▲宮城名物のづんだ餅持って秋田の神様・なまはげのもとに行き、づんだ餅を食べてもらいます。最初は「悪いごはいねぇがぁ~」状態だったなまはげも、おいしいづんだ餅をもらって笑顔に変わっていきます(笑顔バージョンは撮れなかった)


▲そして桃太郎も笑顔になるのでした。めでたしめでたし…。

という物語を見事に花火で表現! 型物の成功率は高くなかったんだけど、そこは頑張れ!

 それにしても、花火鑑賞士賞って、型物率高い気がするなぁ…。



 以下、受賞は逃したものの、気になったものを単に好みでピックアップ


▲「動きまわリング」山梨県 マルゴー 齊木啓介
 タイトル通りに「えぇ、いったいどういう詰め方してんだよっ!」って、じっとしていない感満載の花火。えぇ、花火は止まることないんだけれど、本当に動き回り続ける花火でした。某えらい方が目が追い付かん…とは、まさにこれではなかったかと思われ…。これ、半球の玉込め状態で見てみたい。
 花火作品としては実に美しく、「さすがマルゴーさん、イケメンさん、さすがやイケメン」って思った(大事なことは2回言います)。
 


▲「魅惑のクレマチス」千葉県 高城煙火店 高城渉
 クレマチスにはうるさい私。一言でクレマチスって括っているけれど、いろんな種類あるんやでって思っていたのだけれど、これ見て、高城さんの工場にどんなクレマチスが咲いているか大体分ってしまったw。



▲「ピリカ・ノンノ~美しき花~」北海道 海洋化研 齋藤洋平
 はるばる北海道からようこそ! 北海道で煙火を製造しているのはこの海洋化研さんだけの模様。あとは、猟銃の火薬の扱いがほとんどらしい。土浦の創造花火の方に出品するのを何回か拝見したことがあるけれど、面白い花火を作っているなぁって印象に残っていた(夏休みの自由研究シリーズ好き)。今回は、アイヌの言葉を用いたタイトル。型物じゃないのを土浦に出しても行けるんじゃないでしょうか…。北海道、本州系の花火師さんの進出も多いけれど、ぜひこれからも頑張ってください。



▲「ビードロ」愛知県 加藤煙火 加藤克典
 まずプログラムの文章で吹いた。これ、おれたちが売るのかぁって頭抱えた。ってことで、来年からは、もうちょっとわかりやすい文章でお願いしますねw
 色や造形の美しさは十分存じているが、今回はちょっと小さくまとまった感が残念であった(八方咲だと他社を含めてよくある)。もう、私の周りの花火ファンも早く夏に出てくれってうるさいから、伊勢や土浦でビッグタイトル取って上がってきてください!!



▲「市松模様 夜空にひらく」東京都 丸玉屋小勝煙火店 小勝康平
 まず大玉、形はアレだったけれど、表現よかった。東京五輪を意識した市松模様、こちらでも行けるんじゃないか!? 本選の時差変化シリーズ、八方咲もきれいだった。



▲「虹色が織りなすグラデーション」山梨県 齊木煙火本店 飯田茂雄
 今年も虹玉行くぜ! とばかりのタイトル。えぇ、そこが嬉しいんです! 虹まみれで幸せでした。



▲「天空の孔雀」 秋田県 北日本花火興行 今野貴文
 さすが孔雀を30分見つめていたことはあるw 孔雀の羽の色がちゃんと表現できていたと思う。来年以降優勝したあかつきには、宝塚調のクジャクの羽ジャケット贈呈すればいいですね。



▲「柳にイルミネーション」 神奈川県 ファイアート神奈川 河口智光
 和田さんの後はこの河口さんが参加することになるのかな。二宮で気になったあの玉がここでもみられました。二宮の時も書いたけれど、私は和火からのイルミネーションの方が好み。輝度の差もはっきり出るしね。



▲「天を泳ぐ」 静岡県 神戸煙火工場 神戸龍馬
 1発の花火で金魚を表現。牡丹星の後に燃焼速度の遅い冠を持ってきて、それが金魚の尾と見立てるので合っているかな!? その発想は、なるほどっと感心した。錦ではなく、銀の方がボディである赤が引き立つような気がする。
 なお、この金魚が完成したら、小千谷の錦鯉にもチャレンジしてほしいと無理を言うw



▲「藍燦燦」 徳島県 岸火工品製造所 岸洋介
 四国からようこそ~! 徳島の名産・藍にちなんだ花火は、白雪面に反射してきれいでした。徳島の阿南の方にも煙火店あるのね(勉強不足)。太龍寺さん&平等寺(ここ、Wi-Fi完備の札所やで)さんのある町としてインプット完了。10月第2週と、みなと神戸花火大会、スケジュールに入れましたが、今年は無理や、すまん。万が一メリケンパークのホテルが当たったら行くw




▲「越後のアサガオ」 新潟県 片貝煙火工業 本田和憲
 1枚目は何となくアサガオかなって感じに見…え・る…。でも2枚目だと正直に言うと、朝顔というより別物の感じかなって…。

 ほら、ウチの時計草とそっくりじゃないですか!?

 ぜひ、ご検討ください。




▲インターバル花火「色の研究と炭の研究」より。
 青色きれいでした。


 ということで、冬の章は終了。花火師の皆様、楽しい時間をありがとうございました。いつものように好き勝手書いてすみません。私のダダ漏れな花火愛がご迷惑をおかけしております。
 今年、あちこちの現場で、これらの進化形&大玉系にまみえることを楽しみにしております。

 来月、もう春の章なのよねぇ…。


妻有雪花火、凄かったよ

2017-03-08 21:51:00 | 花火

▲噂の三重芯二尺は大玉初弾

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 今年から会場を変えた妻有雪花火。
 会場となるベルナティオはホテルやゴルフ場を有し、広大な山中の台地に花を植えたりネイチャーハイクをしたりと、山奥にある新潟のホテルとは思えない、垢ぬけたところである。
 仕事がらこのホテルのことはよく知っており(某社ツアーもありますし)、また12年前にはお世話になった。

 そのため、会場がココと分かった瞬間にホテルに予約を入れた次第である。

 当日、友人の車で早めにホテル入り。とはいえ、部屋に入れるのは15時である。
 とりあえず手続きをしつつ、12年前にお世話になったことのお礼を述べる。こちらが恐縮するほどに心配してくださってちょっと困った。実家、一部損壊レベルで、基本手を入れずにそのまま暮らせているので、震央至近とは言え比較的問題なかったんだよね。
 荷物を預けて、母と風呂に入りに行く。
 露天風呂の目の前には雪の壁。冷たい空気は長風呂可能。とはいえ、そろそろ入り口の偵察をしなければ…とういうことで、母を置いて外に出る。すでにシャトルバスは運行を始めており、最初のバスに乗ってきた人が列を作っていた。

 あれ、列は三脚組だけだぞ? しかも知った顔多すぎるんですが…w えらい遠方からやってきている人もいるんですが…w

 ま、まぁ、開場は17時だもんね~。時刻はまだ13:30をまわった辺り。
 三脚を置き、最後尾のプレートを拝受する。とりあえず、この後方が来るまではここで待っていることにする。ところが、1時間たっても次のバスが来ない。混雑時には10分おきにバスを走らせますって書いてあったけれど、全然まだ混んでいないってことなんだね~。
 まだ青空が見える雪原で、まったりと過ごす。

 結局、次の一団がやってきたのは14時もだいぶ過ぎたころであった。
 最後尾プレートを順送りし、ホテルに戻って部屋に入る。そこで荷物整理をし、防寒具を着こむだけ着込んで再度出陣。
 今度は一般客の行列もでき始めていたよw
 開場時刻の17時となった。
 先頭からしずしずと…って、やっぱり今年も走るんですかい!? まぁ、今年はお花畑の間じゃなくて圧雪してある雪の上だからまだましなんだけれど、もうこういう走るの止めてほしいなぁ…。
 とはいえ気は急くので、雪走りモードで。三脚エリアは今年もなかなかトラップ満載で、時折スポスポ埋まりながら進む。ほんと!クロカンスキーマジで欲しい。

 そして、何とか隙間を見つけて一人入れていただくことに成功する。その節はありがとうございました~。
 思いっきり左下がりの斜面なので、雪で足元補正。とりあえず、三脚を立てる。

 振り返れば、後ろの小山をわしわし歩いていく人がいる、いいなぁ、あの高低差。って、知っている顔が続々。心揺れるものの、やらねばならぬことがある。


 光の種まいてこなくちゃ!


 入場したところでLEDをひとつもらった。これを目の前の雪原に置けば、それが夜には光り輝く。
 この「妻有雪花火」は大地の芸術祭の冬バージョンなのである。雪原を舞台に光の花を描き、そこに花火を打ち上げるという「作品」なのだ。
 だからこのLEDを雪原に植えることは大切。

 もちろん、主要部分はボランティアが1週間かけて整備している。私たちは、その後にちょっとだけパワー注入するのみである。
 
 どうせならカメラの位置から見える場所にということで、ちょっと中腹まで頑張って上がってみたよ。そこの黄色い光を発するLEDを置いて戻る。
 戻ったころには空から白みが失われつつあり、徐々に雪原にカラフルな光が浮かび上がってきた。


▲諸事情でスマホ画像を上げる。なお、左側のおどろおどろしいのは、多分上越国際当間ゲレンデのナイターの模様。バリバリのスキーヤーだったころ、自分の好きだったゲレンデなんですが(表玄関からはめっちゃ遠いけれど、人が少なく雪質最高だった)


 一般観客も奥までずずずいって入ってくるようになり、母もこんな奥まで上がってきた。
 そうしてようやく、打ち上げ開始でございます!



▲始まってみたら、すっげーワイドであわてた。多分、みんながあわてたw


 え、こんなワイドなんて聞いていませんよ~。どこにも書いてませんよ~。ってことで、あわあわあわ。

 しかも音楽付きでテンポ早い!
 
 ちょっ、ちょっと待ってぇ!!! という心の叫びも虚しく、花火は進行していく。



▲もうはみだしますがな、入りませんがな、どないしてくれんねん
(意訳:うれしい~)


▲左の玉、これもっといっぱい上げてみてくれ


▲左側に大玉が配置されている。大きな小割の千輪は好きだ


 テンポよくシーンがころころ変わって進行していく。
 正直なところ、撮り損ねている玉も多いのだが、ここまで圧倒されるともう笑うしかない。シャッターを押しながら、体が自然とリズムを刻む、ステップを踏みそうになる。



▲思わず声出た


 なになになに、今の色変化! ぶしゃーっとなって、ギュイーンと色変わったよ!! ちょっと待って、置いて行かないでぇ~!



▲前の声が終わらないうちにコレ来た。遅れて上の玉が来て、声ひっくり返った


 ワァオ!! これもまたなんじゃこりゃ! もう楽しくて仕方ない! 笑いがこみ上げる。



▲そしておなじみのぐ~るぐる。見慣れたと言え、ワイドで攻められるとたまらん。どんだけ量産しているの、コレ!?


▲とはいえ、良玉重ねすぎて反省して、これは1発で切ろうとしたら、早いテンポで次の玉が来て途方に暮れる…。


 これ、もう少し視点が上に上がると、大玉が高度感出て変に重ならなかっただけに、いろいろと地団駄踏みたくなる。すでに足が躍り始めていて、うっかりリズムで雪に足が沈んだりした。シャッターは離さなかったよ!



▲二尺2発目


 あれだけ早いテンポの中、ゆったりとゆるやかに火の尾を引いて降りてくる様子がほんっと美しい。大玉二尺の圧倒的存在感。大玉の正義。



▲小型煙火、どんだけ仕込んどるんや


▲この足元の無駄な点滅、最高じゃ


▲そして、再び千輪まつりが始まる


▲どんだけ千輪ぶち込んでいるの!?


 大玉は左側に固められており、そこばかり攻める。せっかくの千輪玉、できればワイドで! 雪原を染めるほどにワイドで!! 雪を溶かすぐらいに激しく!!!



▲この5色であってますか!?


▲二尺3発目。あー!! 上空ガスっている~!!!!


▲新潟花火らしく、フィナーレに向けて。錦~!!!!!!!!!


▲フィナーレの三尺。二尺より高く上がるので、上空のガスの餌食になってしまっている…。



 終わったよ。終わってしまったよ…。

 もう最高だよ。
 なんだよ!こんなの全然聞いていないよ!!!! もううれしさと悔しさと楽しさともったいなさと美しさと激しさと、いろんな感情がないまぜになって、ただただ感動の声しか出ない。

 ただ一つ気になったのは、三尺遠い。音の感覚ではだいぶ遠そう、ということ…。

 そして、花火打上は「数分」と書かれていたけれど、今年も10分以上続く素晴らしいショーだった。ショーといってもそんじょそこらのモノではない、尺なんて当たり前だし、そこに二尺も三尺もぶち込んでくるなんて、絶対ココでなければできない。

 いやぁ、小千谷煙火さん、ほんっっっとありがとうございました。
 昨年もよかったけれど、それを全部塗り替える超進化。まさかここまでのモノが見られるとはホントすばらしかったです。

 我々マニアだけではなく、明らかに一般観客の皆さんも興奮しているのが伝わってきた。


 この興奮にいつまでも浸っていたい!


 だがここで現実が私を我に帰らせた。
 夕飯の時刻である。19:30からと予約したホテルの夕食をゲットすべく、すたこらとホテルに向かうのであった。
 



なお、12年前にベルナティオ訪れた時の別の場所でアップしていた記事をこちらに再掲しました。