全容が見えてくるに従って被害の規模が大きくなってきたネパールの大地震。
なくなられた方々や被災された皆様には、お悔やみとお見舞い申し上げます。
歴史的な遺跡も甚大な被害を受けたということですので、久方ぶりの大きな地震だったことがうかがわれます。
もともと、ヒマラヤ山脈は、海底にあったものが地球規模の大陸の移動と衝突により隆起した土地であることからも、何か再び地球規模の大地の活動期に入っちゃったのかしら、とも感じる今日このごろです。
自然災害は、あるものと覚悟し受け入れることは出来ますが、わざわざ、さらなる危険のリスクを伴う原発を、どうしてそこに置くのか今となっては、まったく理解できないことですね。
かねてより、原発に異を唱えていた小出元京大教授が、外国人特派員協会で記者会見しました。
小出氏の提案の『石棺での封じ込め』意識レベルは、ご本人同様の『理性』の領域にあった。完璧ではないかもしれないけれど、今できることの最良の判断であるように感じます。
今、東電が行っている「燃料棒取り出しや水での原子炉冷却」は、意識レベル100の『恐怖』ですから。
過去の選択の積み重ねが今を作っていることを、再三再四書いておりますが、小出氏がかつて民主党政権時代、原子力規制委員会の委員長を頼まれ、ご本人が断ってしまったこと。返す返す残念だったと思いました。
断った理由が、どうせ圧力があって思ったようにできるわけがない、ということでした。それだけ原子力ムラの圧力や時の政府を信じられなかったのでしょう。
それでも、当時は、国民の声を聞く耳をもっていた、脱原発を掲げた民主党政権だった。原子力村から独立した第三者機関としての委員会を作ったのは、ほかならぬ民主党政権だったのに。
(現・安倍政権は、その独立性すら危ういものにしていますが )
原発を批判し続けてきた小出氏だからこそ信頼された上での依頼だったのに。
退任された島崎前委員のように、極めて良心的な判断をされる委員の方もいたのですから、小出氏には是非引き受けて、その力を発揮していただきたかった。
→「自然の声聞いた」原子力規制委、島崎氏退任
しかし、小出氏が原発の存在自体否定する立場なら、再稼働をするか否かの権限を持つ規制委員会すら、「向こう側に取り込まれる」というように感じられたとしたら、それも仕方ないことだったのでしょう。
(多くの国民も小出氏同様に、民主党政権を批判しておりましたが、意識レベルの視点なら、信じてもよい政権でした。
戦後最大の危機とも言える未曾有の災害で、不手際も多くて、混乱もありましたが、首都圏壊滅という最大の危機を脱せたのは、菅直人善総理や細野さんや枝野さんというような高いパワーの方たちが、逃げずに必死で事態に向き合ってくれたからだと感じています。かえすがえす残念です。)
小出氏には、それでも、あきらめないで言葉を発し続けてくださることにはずっと感謝しております。
それにしても、高濃度の使用済み核燃料を自然界と同じレベルに戻すのに、10万年という気の遠くなるような年月がかかるというのですから、これ以上増やしてはならないこと。
その一点を持ってしても、原発は人間の手にあまるものです。
日本人が正倉院の宝物を現在まで、維持管理、守っていくのに、どれだけのお金や人の労力が必要だったのか、それでもようやく1200年。ましてや正倉院の宝物は、人類に喜びをもたらしこそすれ、何の害ももたらさないけれど、核のゴミは、危険な上に10万年。
たかだか数年の電力のために原発を再稼働して、10万年のリスクをこれ以上増やすなど、ばかばかしくて話にならないのです。
石棺封じ込め 422
なくなられた方々や被災された皆様には、お悔やみとお見舞い申し上げます。
歴史的な遺跡も甚大な被害を受けたということですので、久方ぶりの大きな地震だったことがうかがわれます。
もともと、ヒマラヤ山脈は、海底にあったものが地球規模の大陸の移動と衝突により隆起した土地であることからも、何か再び地球規模の大地の活動期に入っちゃったのかしら、とも感じる今日このごろです。
自然災害は、あるものと覚悟し受け入れることは出来ますが、わざわざ、さらなる危険のリスクを伴う原発を、どうしてそこに置くのか今となっては、まったく理解できないことですね。
かねてより、原発に異を唱えていた小出元京大教授が、外国人特派員協会で記者会見しました。
小出氏「福島第1原発は石棺を」 元京都大助教
外国特派員協会で会見
(東京新聞2015年4月26日)
原発の危うさに長年警鐘を鳴らしてきた元京都大原子炉実験所助教の小出裕章氏が25日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。事故発生から4年が経過した東京電力福島第1原発について「チェルノブイリのように石棺で(放射性物質を)封じ込めるしかない」と述べ、溶け落ちた核燃料の取り出しを目指す政府や東電の方針を否定した。
小出氏は、第1原発の現状について「4年たっても現場に作業員が行けない事故は原発以外にない」と指摘。1~3号機では、溶け落ちた核燃料が原子炉格納容器内に散らばっているとみられることから「機器を使って取り出せる燃料の量はたかが知れている。石棺で何十年、何百年と放射能を封じ込める作業をしなければならない」と話した。
また汚染水の増加を防ぐため「水での原子炉冷却を諦め、空冷にすべきだ」との考えを示した。
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外国特派員協会で会見
(東京新聞2015年4月26日)
原発の危うさに長年警鐘を鳴らしてきた元京都大原子炉実験所助教の小出裕章氏が25日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。事故発生から4年が経過した東京電力福島第1原発について「チェルノブイリのように石棺で(放射性物質を)封じ込めるしかない」と述べ、溶け落ちた核燃料の取り出しを目指す政府や東電の方針を否定した。
小出氏は、第1原発の現状について「4年たっても現場に作業員が行けない事故は原発以外にない」と指摘。1~3号機では、溶け落ちた核燃料が原子炉格納容器内に散らばっているとみられることから「機器を使って取り出せる燃料の量はたかが知れている。石棺で何十年、何百年と放射能を封じ込める作業をしなければならない」と話した。
また汚染水の増加を防ぐため「水での原子炉冷却を諦め、空冷にすべきだ」との考えを示した。
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小出氏の提案の『石棺での封じ込め』意識レベルは、ご本人同様の『理性』の領域にあった。完璧ではないかもしれないけれど、今できることの最良の判断であるように感じます。
今、東電が行っている「燃料棒取り出しや水での原子炉冷却」は、意識レベル100の『恐怖』ですから。
過去の選択の積み重ねが今を作っていることを、再三再四書いておりますが、小出氏がかつて民主党政権時代、原子力規制委員会の委員長を頼まれ、ご本人が断ってしまったこと。返す返す残念だったと思いました。
断った理由が、どうせ圧力があって思ったようにできるわけがない、ということでした。それだけ原子力ムラの圧力や時の政府を信じられなかったのでしょう。
それでも、当時は、国民の声を聞く耳をもっていた、脱原発を掲げた民主党政権だった。原子力村から独立した第三者機関としての委員会を作ったのは、ほかならぬ民主党政権だったのに。
(現・安倍政権は、その独立性すら危ういものにしていますが )
原発を批判し続けてきた小出氏だからこそ信頼された上での依頼だったのに。
退任された島崎前委員のように、極めて良心的な判断をされる委員の方もいたのですから、小出氏には是非引き受けて、その力を発揮していただきたかった。
→「自然の声聞いた」原子力規制委、島崎氏退任
しかし、小出氏が原発の存在自体否定する立場なら、再稼働をするか否かの権限を持つ規制委員会すら、「向こう側に取り込まれる」というように感じられたとしたら、それも仕方ないことだったのでしょう。
(多くの国民も小出氏同様に、民主党政権を批判しておりましたが、意識レベルの視点なら、信じてもよい政権でした。
戦後最大の危機とも言える未曾有の災害で、不手際も多くて、混乱もありましたが、首都圏壊滅という最大の危機を脱せたのは、菅直人善総理や細野さんや枝野さんというような高いパワーの方たちが、逃げずに必死で事態に向き合ってくれたからだと感じています。かえすがえす残念です。)
小出氏には、それでも、あきらめないで言葉を発し続けてくださることにはずっと感謝しております。
それにしても、高濃度の使用済み核燃料を自然界と同じレベルに戻すのに、10万年という気の遠くなるような年月がかかるというのですから、これ以上増やしてはならないこと。
その一点を持ってしても、原発は人間の手にあまるものです。
日本人が正倉院の宝物を現在まで、維持管理、守っていくのに、どれだけのお金や人の労力が必要だったのか、それでもようやく1200年。ましてや正倉院の宝物は、人類に喜びをもたらしこそすれ、何の害ももたらさないけれど、核のゴミは、危険な上に10万年。
たかだか数年の電力のために原発を再稼働して、10万年のリスクをこれ以上増やすなど、ばかばかしくて話にならないのです。
石棺封じ込め 422