添心爛漫(てんしんらんまん)

~心に思ったことを添えて載せていきます~

聾者の薬剤師

2006年08月10日 | 思うこと・気づいたこと
今日、フジテレビの『アンビリーバボー』で
日本での第一号の聾者の薬剤師の特集を見た。

以下、概略、もしくは自己解釈。

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もともと日本の法律では、
「聴覚障害者である」
という欠格条項で薬剤師にはなれない制度だった。


彼女は、子供の頃からの聴覚障害者だった。

まず小さいうちに、唇の動きで会話を読み取る術を覚え
また学校の先生の、
彼女に唇の動きが見えやすいような授業の工夫や
授業内容のまとめのレポートの作成
などの協力で小中学校の生活を送った。

その学校での生活もあり、
彼女は中学のときに

『自分が周りの人に助けられたように
 自分も人を助けたい』

ということで薬剤師を目指すようになる。

そんな彼女は、努力のかいもあり理数系の高校へ進み
彼女の夢への理解を示してくれる大学も一校あり
彼女は薬剤師の夢を着実に実現していっていた
、ようにみえたが。。。


薬剤師試験の受験が近づくにつれ、
あの欠格条項が彼女を悩ませる。

『法律が変わらない限り薬剤師になれない、
 なぜ自分ばかりに壁がのしかかるのか・・・。』


そんなとき、彼女は聾者学校に行き
一人の少女に会う。

『私の夢はバックダンサーになること』

音が聞けない聾者にダンサーは難しい、
でもあきらめない。
そんな少女と彼女は一つの約束をする。


『私は薬剤師になれるようがんばる。』


約束を果たすため、
彼女は薬剤師試験が可能かどうかをまず問い合わせた。
すると、厚生労働省からの回答は

『受験は可能』

とあいまいな答え。

その答えに憤慨するわけではなく、
彼女は逆に

『チャンス』

と捉える。

まず試験を受けて合格しよう、
そこからまた何かが生まれるはずだ、と。


その受験後、試験は合格。
そして正式に資格免状をもらうため医師の診断書を提出。



しかし厚生労働省からの通知は却下・・・。



それでも、彼女はあきらめなかった。

彼女はあきらめないで訴え続け、
全国に語りかけ
講演活動を通じ
220万人の署名を集めた。



そんな彼女のひたむきな努力に国も動いた。

そしてついに彼女は薬剤師になった。
約束を果たした。


2001年7月の薬剤師法改正、
欠格条項の見直しという法律改定を実現した。



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なんか久しぶりに、いい話に触れた気がする。

不自由なく健康な体である幸せ、
努力の大切さ、
法律も変えれること、
いろんなことに気づかされた。

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