天気 曇がち
まだ黄砂の影響なのか空がすっきりしない。私の体調もすっきりしないので、今日は外へ出なかった。
部屋から見える雑木林の緑が、日に日に濃くなっていく。それにひきかえ、遠くに見えているせいか、桜は満開になった数日前からあまり変わらないように思える。
頻繁にはお散歩出来ないので、道端で花を見るとスマホを向けたくなる。という街角の花を3枚。
さてさて、認知症の人たちが色々居る中で、どんどん症状の進む近くの部屋のMさん、本当に症状が極まってしまった。
礼儀正しくて生真面目なだけに、何ともはや・・
朝9時過ぎ、自販機の水を買いに行こうと部屋の外へ出たら彼女に掴まった。「食事にはまだ早いでしょうか」
「え!さっき食べたばかりですよ、お腹空きました?」
「いいえ、空いていませんけど・・」
その時は解ったような解らなかったような表情をしていた。
そして午後、部屋に居ると眠くなりそうなので珈琲淹れてラウンジで飲もう、とカップ片手に部屋を出たら、また彼女。
「お昼はまだ早いでしょうか」
「昼食?・・さっき昼食は食べたばかりですけど」
「いえ、私は食べていません」
「食堂にご一緒しましたよ、帰りのエレベーターも一緒で」
「いいえ、私は行っていません」
ダメだこりゃ。どうも私の言うことは信じなくなっているようだ。たまたま、職員が通りかかってくれた。Mさん、今度はその職員を呼び止めて
「あの、お昼の食事はまだ早いでしょうか」
・・・・・・・・
職員の説得には納得したようで、部屋へ戻った。
明日からは、訊かれたら「まだ早いですよ」とだけ答えよう。毎日何回も、私だけではなく職員も同じ対応をさせられているようだ。足腰は問題ないし、普通に話すので、他の階の人たちは彼女を「お元気そうなしっかりした人」と思っている。そう、去年まではさして認知力には問題なかったのだ。始まりは「部屋の冷蔵庫のモノがなくなった」からだったっけ・・
ちなみに彼女、時計が読めなくなっている。数日前のこと。廊下の時計は午後1時15分を指していた。その時計を見て「今、12時13分ですよね」と。時計の針の読み方が解らなくなる、というのも、認知症の診断になるのかもしれない。
明日は我が身、かもしれないので、この症状の進行の速さは記憶しておかなくては。
霾(よな)ぐもりはや忘れたる今朝のこと KUMI
霾(つちふる・ばい)=黄砂
今日の日記を実にこの五七五に納めてありますね。
いや、俳句という文藝の素晴らしさだと思います。
今日の私の方は黄砂が晴れたようで外出しました!
>雑木林の緑が、日に日に濃くなっていく
その変化だけでも季節を感じることが出来ますか?
>という街角の花を3枚
とっても春らしい気がしますよ!
私もよくポケットから取り出してはパチリですが、なかなかブログに載せるようなものが撮れていません。
>忘れる?覚えない?
さて、このタイトルと文面を拝見して、いろいろ
考えました。
私の身内でここまで進んだ人はいなかったので、とても参考になります。
ひょっとしたらホームで寝たきりの4つ上の姉はこんなかも知れませんが、その上の姉としか接触(電話)しないので想像です。
ある意味では本人は気楽かも知れませんが、家族は寂しいものでしょうね。
一晩で樹々の葉の色が変わっていますよ。
俳句なんて簡単に出来るもの・・と思いそうですが、結構頭を使います(笑)
頭、というよりも、動かない脳を動かしています。
外へ出れば結構簡単に出てくるのですけど。
面会禁止でも、家族には状況は話していると思います。
でも、久しぶりに会ったら大変なことに・・という人も居るかもしれませんね。
家に居れば寝たきり、という人も意識があれば車椅子で食堂へ。
車椅子の人が必ず認知症、とは限らず・・
お姉さまももしかしたら、頭の方はお元気なのでは?