KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

食事のことなど 

2022年10月28日 | 俳句

天気 晴

 

申し分のない秋晴れ、風もないようでお散歩日和。自分の運のなさを嘆くのにもうんざりしているので、もう言うまい、と思ったり。今、生き延びている運の良さを思うことだ。

老人ホームにもハロウィンはやってくる。日本へ本格的にハロウィンが流行し始めたのは20年くらい前なのだそうだ。昨夜の夜の報道番組で、20年前のハロウィン当日の渋谷スクランブル交差点の夜の映像を流していた。ちらほらと仮装の人が居て、周囲には場違いな感じで無視されていた。私は今も興味なし。でも、飾りつけくらいは眺めて楽しむ。

そんな日々、楽しみといえば食事しかなくて、今日の昼食は久々の海鮮丼だった。豪華な食事が出るのねえ、と誤解しないで欲しい。食べたい人は別料金を支払う。刺身を嫌いな人も居る訳で。写真に撮るほどには豪華ではないので撮ったことはない。貝やイカなどの固い刺身は使わないから、ちょっともの足りないが、イクラも入っていてまあまあの御馳走だ。

退院して普通食が食べられることになってから、改めて食事に感謝するようになった。退院してすぐは、ご飯だけは柔らかいものにしていたが、高齢者の施設だから固いご飯は普段から出ない。たまに、何かの催しの日に松花堂弁当にお赤飯が入っているが、その柔らかいこと・・物足りない。そんなことなので、良く噛めば問題なし。

そろそろ値上げを言い渡されそうな食事料金、私としてはあと2万円くらい値上げして、内容を充実させて欲しいが、このランクの有料ホームではこれ以上は無理なのだろう。不味くはない。かといって美味しくもない。時々の御馳走は美味しいこともあるけれど。ただ、化学調味料や添加物を異常に嫌って暮らしていた私が、不愉快になるような人工的な味のないのが有難い。無論、塩分は病院の「減塩食」に近いので、自宅から直接入居した人にはその不満が大きいようだ。必ず佃煮やら梅干しを持参する男性は多い。私と一緒のテーブルの女性は醤油差しと佃煮を必ず持参、何にでも醤油を少し掛ける。味を見てからにすればいいのに・・と思うけれど、人は人、自分は自分。余計なことを言い合わないのがストレス回避になる、と学んだ。

コロナ隔離後、私の前の席で食事をするのは、ほぼ全盲の車椅子の方だ。高齢になってからの失明のようだが、過去をあれこれ聞き出すことも私は自分からはしないのでよく解らない。でも、同じ4階だしことばは交わしてきた方なので、不愉快なことは殆どない。ボランティアで視力障害者のガイドヘルパーをした経験もあるから、全盲の方との付き合いは苦にならない。が、一つだけ気になることがあった。

「私、肉が嫌いなのよ、とくにここの豚肉が不味くてねえ」と繰り返しおっしゃる。私は肉も魚も、不味いと思うのは料理法がダメな時で素材の好き嫌いはない。だから、彼女の言い分はあまり愉快なことではなかった。なので何度目かの「こ豚肉、美味しくありませんねえ」と言ったとき、釘を刺してしまった。「私はいつも、美味しくいただいていますよ。今日はとくに柔らかく調理していて食べやすくて。Rさん、お嫌いなのは残念ですね」事実を言っただけなのだが言い過ぎたかも。

以後、彼女の「肉は嫌い」の言葉はなくなった。相変わらず肉料理は残すことが多いけれど。作ってくれる厨房の人に感謝感謝。

 

孤独にも孤食にも慣れ昼の虫  KUMI

(昨日の句会の句を推敲・添削したもの)

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6 コメント

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Unknown (小父さんK)
2022-10-28 21:15:11
>ちらほらと仮装の人が居て、周囲には場違いな感じで無視されていた。

はっはっはっは、この祭りは主に若者のバカ騒ぎになりましたね~。
ああ、幼稚園なんかでも取り入れているのかな?

>今日の昼食は久々の海鮮丼だった。

いいですね~。

>食べたい人は別料金を支払う。

ありゃ!

>退院して普通食が食べられることになってから、改めて食事に感謝するようになった。

そういうものでしょうね。

>・・・お赤飯が入っているが、その柔らかいこと・・物足りない。

なんだか想像できます。

>何にでも醤油を少し掛ける。

へへへ、私も福岡で夕方から出掛ける時、お袋が野菜炒めを作ってくれていましたが、ソースをダブダブかけて食べていました。

それが、関西人の家内と所帯を持ってからは薄味に変化したんですね。
ある時、職場に九州から応援の先輩がやって来て、一緒に昼食に出かけたら、野菜炒めがソースの中に浸かっているようにかけるんですね。
うわーっ、と思いましたが私も福岡ではあんなのだったのかなと可笑しくなりました。

ほんと現在は醤油もソースもポタリくらいしか使わなくなりましたね。

>この豚肉が不味くてねえ」と繰り返しおっしゃる。

同じことを言われると耳につきますよね。

>「今日はとくに柔らかく調理していて食べやすくて。」

なんだか似たような経験はあるような気がします(笑)

昨日のアドバイス
>>たまに抱き上げるのは「ぎっくり腰の要因」になるらしいですよ(笑)

そうだな~と感じました。
ほんと腰は弱いです。

有難うございました。
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Unknown (ふきのとう)
2022-10-29 07:18:57
Rさんがお肉のはなしをなさらないのは「私は好きになれないが好きな方もおいでになる」と理解されたからでしょう。認知症でなくて良かったですね。私も我田引水型人間ですので、Rさんを真似なくてはと思った次第です。お陰様で「歯」は丈夫ですので、ご飯はどちらかと言うと今でも硬めが好きです。海鮮丼、何だか食べたくなりました。
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Unknown (kyasarin56)
2022-10-29 14:17:44
私は団体生活に向かない人なので、施設に入らないと
いけなくなったらどーしようと怖くなりますね
それでも子供のころはなんとかしようとあたふたして
ましたけどね(^_-)-☆
KUMIさんのように【俳句】という趣味があればまだ
よいのかもしれませんが、私は無趣味ですからね
考えると気が重くなります(-_-)
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Unknown (KUMI)
2022-10-29 19:01:10
小父さん、病院食になれるのは大変ですね。私も最初の入院ではびっくりしました。
そういえば、九州の醤油は、場所にもよるでしょうけれど甘くて濃くて、まいりました。

この30年で日本の文化も随分変わりました。その一つがハロウィンでしょうね。
商業ベースだったのかどうか、あっと言う間に広がって、若者の騒ぐ日、になってしまい迷惑なこと。
日本文化が消えていくのを感じます。
返信する
Unknown (KUMI)
2022-10-29 19:08:02
ふきのとうさん、私も案外、料理は我田引水で勝手を言っていたかもしれません。外食した時など味が不味い、ということは始終言ってきましたので今頃になって反省しています。でも、美味しく食べている時に「私は好きではない」と言うのは確かに良い気分にはなれませんね。
ご飯は固め・・私もそれが好きですが、結局、良く噛まない自分のクセが解りましたので、最近は柔らかめに慣れてきました。
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Unknown (KUMI)
2022-10-29 19:18:34
キャサリンさん、団体生活と施設の暮らしとは違うとおもいますが・・
食事を同じ時間に同じ場所でせねばならない、という以外は、団体(集団?)行動は何もありませんし、団体生活と思っている入所者も居ないような・・皆、勝手に行動していますので。
嫌な人には近づかずに暮らせますから、町のお隣さんとの付き合いより気楽かもしれません。
結局、自分で家事を出来なくなって施設を選択するのですから、炊事洗濯、出来る間は考えることも不要では・・
好きなものを好きなように食べられる暮らしが一番です。
嫌な人と同じテーブルにつかなくて済みますから。
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