KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

イタリアの日本語詩人

2018年06月17日 | 俳句
天気 曇

ベランダのポーチュラカが毎日1,2輪しか咲かなくて枝が延びるばかりでイライラしていたら、今朝はたくさん花を付けた。イライラしてごめんなさい、時期が来なかっただけなのね。

さて、昨日句会を一緒に過ごしたイタリアの青年・・といっても33歳・・の詩集を買った。


詩集の名がちょっとねえ・・などと思ったが内容にびっくり。
すべて日本語で彼が書いたもので、そのことばの素晴らしさに昨夜は感服して眠れなかった。
彼を連れてきたのは句会仲間の一人、その出会いは省略。
自費出版ではないこの詩集から、彼の略歴を拾うと・・
高校卒業後ローマ大学の日本学科へ入学。そのとき初めて日本語に出逢ったのだという。元々詩は大好きで、日本の現代文学と現代詩を勉強して25歳で谷川俊太郎の「二十億光年の孤独」をイタリア語に翻訳し出版した。その後留学生として来日し、東京外大・東京大学で学んだ。日本語が大好きなのだそうだ。

という経歴で、今は就職はせずに日本語の詩人として色々活躍しているという。無論、詩で暮らせる訳ではないから、翻訳その他、日本語を活かして仕事はしている。
ともかく彼の発音も含めた日本語の会話の美しさにはびっくりする。今の若い人の日本語にイライラする私には、とても心地良い。
詩集の表題のように、日本人の彼女とは別れてしまったのだそうで残念なこと。

詩の一節を・・
 記憶とは忘却から離れた思い出の集合
 胸に引き留めなかったひと時は宇宙に戻る埃となる
  ・・・・・・
俳句は、日本の詩のひとつとして今までも学んできたと思う。でも、作ってなんぼ、が俳句の世界。ということで、句仲間が是非是非、と誘ってきたのだ。だから、俳句も、初心者よりかなり上の感覚を持っていて。
何しろ日本の現代文学については専門知識があるから、その知識は私なんぞとても足元にも及ばないと思う。そして、詩集の「あとがき」の後半にとっても感動した。その1ページを。


頭を捻っても詩意の解らない詩や俳句の苦手な私には、納得することだ。

さて、これからも句会の仲間になって貰えたら嬉しいこと。男性の固定メンバーが数人居のでオバチャンが殆どの句会よりも参加しやすいと思うし。

詩集閉づ梅雨の闇夜に星ひとつ KUMI
コメント (2)
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