「日本沈没」の食玩を買ってみたり、映画のツッコミなんかしてみたり（ネタバレ要注意！）

タカラトミー　日本沈没【D1計画篇】


「日本沈没」と聞くとつい、軍艦軍艦はれつ～はれつはれつちんぼーつ～ちんぼつちんぼつぐんかーん♪……と口ずさんでしまうはるひですこんにちは。
　今夏公開の映画は「パイレーツ・オブ・カリビアン～デンドマンズ・チェスト」「カーズ」「ゲド戦記」そして「日本沈没」の４本を劇場で観ました。週末に公開される「スーパーマン・リターンズ」はどうしようかな観ようかな、でもクラーク・ケントのヴィジュアルがイケメンすぎねえ？もっともっさりしてないとクラーク・ケントじゃねえじゃん、でもでもあの「目力」は大スクリーンで観たいかも、とか思う今日この頃です。
　とりあえず、鑑賞後の感想としては
　カーズ＞日本沈没＞海賊＞＞＞＞＞＞＞＞越えられない壁＞＞＞＞＞＞＞＞ゲド戦記
　ってな感じです。海賊は完結してないので評価しようがないんですが、ゲド戦記よりははるかに上ですね。ていうかゲド戦記お話しにならないですから。
　ゲド戦記については、「愚仮面随想」さんの「ゲド戦記を読み解く！ 」がオメガすごいです。妄想爆裂でかなり強引ですけど、大方の読みは当たってるんじゃないかと(笑)。まあ、なんていうか、電通だか博報堂だかの中のひとが適当につけたであろうコピー「見えぬものこそ。」……目に見えない大事なことをあえてアニメで訴えたいなら、まず映像で表現してみなよ。言葉だけに頼るなよ、ってところですか。ゴロー、あんた絶対映像に向いてないよ。「テルーの唄」はいいと思うんで、エヴァ系自分語りポエマーとしておきばりやす。ウタダ夫キリヤよりはゴローのほうがましだしさ。


　てなわけで、「日本沈没」です。監督の樋口たんは、旧作映画を観て映像クリエイターの道に進もうと決めたそうですが、そんな樋口たん的ときメモ映画を33年後に撮っちゃうなんてすごいです。わしは樋口たんと同い齢なもんだから勝手に親近感おぼえてしまって、樋口たんがんがってるよ！って聞くとほいほい映画館まで行ってしまうのです。いきおいあまってタカラトミーの食玩買うてしまうほどです。＞でも箱買いはしてないけどネ！　コンビニ数軒を適当に回って６個買ってみたんですが、一応ダブリなしでした。
　そういえば「物欲魂」さんが驚愕のアソート報告をされてましたけど、タカラトミーにクレームしたのかな。いくらなんでも、箱買いしたら同じヘリCH47J10個、それも空自のほうっていう中途半端さには同情を禁じえません。極悪にもほどがあるっての。
　じゃまあ、映画のネタバレを交えながらですが、ご紹介してまいります。ものごっつネタバレなので、注意してご覧ください。ほんまにほんま。





■わだつみ6500（Bタイプ）



　映画のキモとなる深海調査船です。JAMSTEC（海洋研究開発機構）所属として実在する「しんかい6500」まんまの潜水艇を使用しているそうです。この狭い船内に、小野寺＠ナギー、結城＠及川ミッチー王子、田所博士＠トヨエツがみっしりと詰まって海底に沈んでいくシーンは、「ローレライ」以上の暑苦しさですステキです。
　で、「ぶっちゃけ日本が沈むんだってばよ！でもあと10年後くらいだから早めにわかって良かったね」とアメリカのえらいセンセイに指摘されたけど、ちゃんと調べてみたら、ヤバ！１年もねえじゃん！！ってことが演算結果からわかったときの田所トヨエツのリアクションは、コンピュータをぶっ壊すことでした。結構ハゲシイ性格設定みたいです。



　そんでもって、田所トヨエツが山本首相＠石坂へーちゃんに「マジでヤバいんだって！！　金田一さん事件ですよ！」と詰め寄るシーンはおもしろかった。へーちゃんとトヨエツは、市川崑監督の下金田一を演じてるんだよね。おまけに、「おまえ何寝言言ってんだこのキチ○イ！」ってノリでとんちんかんなツッコミ入れるえらいセンセイ役が加藤武さんですよ。「よぉし！わかった！犯人は○○だ！」と見事にはずす等々力警部のひとです。



　とにかく日本を沈没から救うには、メガリスの崩壊とデラミネーションによって海溝に引きづられているプレートへ穴をどんどこ開けて爆弾を仕込み、それを連鎖爆発させて日本列島とプレートを切断するっていう荒技しかない、というわけ。で、その爆弾ってのがですね、


　N2爆弾ですよお客さん。





　エヴァかよ！！(笑)　庵野たんと樋口たん、仲がイイにも程があるやろ。
　東大の地震研究所が、期間限定で「日本沈没」と地球科学に関するQ&Aコーナーってのを開設してるんだけど、こんな質問とか、こんな質問がされててネタとして笑えます。



　そして、核弾頭に匹敵するというN2爆弾を掘削した穴に仕込むため、結城ミッチーがわだつみ6500へ乗り込みます。マニピュレータで、N2爆弾を穴に突っ込もうとしたらば、乱泥流に巻き込まれてトラブったあげく海溝へ沈んでいくのです。ミッチー、無精ヒゲ生やしてなんだか「普通のひと」っぽいキャラだったから最初誰だかわからんかったけど(笑)、最期はサトエリ演じる妻と子どもの写真を胸にアディオス！号泣！！
　ていうか、キューティーハニーとブラッククロー＠２番は省略が夫婦ですか！＞またしても楽屋オチ。庵野たんと樋口たん仲良しさんすぎ。


■海洋調査船「なつしま」＆タグボート「荒崎丸」



　潜水調査船の支援母艦「なつしま」とタグボートの「荒崎丸」です。映画では「ちきゅう」ってのが支援母艦ですけども、映画のクライマックスで実際に「わだつみ2000」をクレーンで支援していたのは、この「なつしま」だそうです。どうやら、もうすぐ発売される【D2計画篇】で、「ちきゅう」や「わだつみ2000」がラインナップに入ってるみたいですわ。＞買わなきゃダメかね。



　こいつが一番めちゃくちゃ組み立てに時間がかかりました。パーツが細かくて小さいから大変。



　そして、これがタグボート「荒崎丸」です。映画では出てきませんが、撮影中用にチャーターされて海上で大いに活躍したそうです。これもパーツが細かくて組み立て中に１個パーツを飛ばしてしまいました。腐海に没してしまったので回収不可能です。
　「荒崎丸」の上、「なつしま」のクレーンでつり上げられてるのが、潜水艇「わだつみ6500」です。



　どうやらこいつはレアっぽい。箱買いしても出にくいみたい。ラッキー。なつしまと荒崎丸が両方出て良かった。片方だけだとさびしいもんね。



　とにかく映画の後半は海上シーンが見どころ満載で、こういう船、それも海洋探査船はあまりお目にかかれるものではないので、絵的にごっつ楽しかったです。


■飛行船「ツェッペリンNT」



　徐々に水没していく都心のビル街を縫うように飛んでいた飛行船です。アップで撮られてないし、登場シーンも一瞬なので見落としがちですが、ドイツ・ツェッペリン社の最新鋭飛行船らしいです。かなりデキるやつイッヒリーベな野郎みたい。よくわかんないけど。



　台座が都心部のジオラマになっています。



　そして、船底にはモリゾーとキッコロが。2005年の物語なんですね。哀・地球博（誤字ママ）の感動よ再び！




■陸自73式大型トラック＆73式小型トラック

　見るからに陸自の輸送用トラックです。テント等と組み合わされたジオラマ仕立てになってます。





　避難所指定の公園あたりでキャンプはってる様子なのでしょう。街灯やベンチ、車止め、電話ボックスもつくられてます。
　で、こいつが大型トラック。いすゞ製の６輪車両で、最大22名の乗車が可能だそうです。



　で、こいつが小型トラック。三菱のパジェロがベースです。



　ストーリーの中盤、ラストに向けてどう展開していくっていうときですわ。主人公の小野寺ナギーとレスキューギャル柴咲玲子の恋の行方はどうなんのよ、というときです。みんなが己の使命にために必死になってるってのに、ひとりふらふらどうすんのオレこのままエゲレス行っちゃう？でも玲子たんといっしょじゃなきゃイヤだしでも玲子たんに断られたしでもいっしょに行きたいし……っておまえはっきりせえよ！な小野寺ナギー、観ててイライラしっぱなしだったけど、結局玲子たんが詰めてるキャンプまで訪ねてって「好きだぁ！」玲子たんも「好きだっちゃ！」と告白合戦。あげくはテントの中で小野寺ナギーに「抱いて……」とか積極的だし玲子たん。

　YOU！ヤっちまいなYO！！

　ってきっとジャニー喜多川社長なら背中押してくれてただろうけど、小野寺ナギーは紳士ないいひとぶって、ヤっちまいませんでした。ていうか玲子たん、ハイパーレスキュー隊員ならその長い髪はねえだろう。切れ！今すぐここで切っちまいナ！！




■陸自輸送ヘリ「CH-47J」（相馬が原）



　最後は陸自のヘリ、CH-47Jです。迷彩がかっちょええですね。

　キャンプで告白し合ったあと、何も云わずに去った小野寺ナギーをホンダPS250で追っかけて、着いてみたらば今にも飛び立たんとするこのヘリに、小野寺ナギーが乗り込もうとしていました。小野寺ナギーは、わだつみ6500で志半ばで散っていた結城の後任として、わだつみ2000に乗ることになっていたのでした。退役していたロートル潜水艇わだつみ2000との旅路は片道切符。設計限界をはるかに超えた潜水でN2爆弾をプレートの穴に投げ込む作業を無事終えても、生きて戻ってはこれません。
　小野寺と玲子、おわかれです。
　ここは涙ふりしぼる、最も盛り上がるシーンなんですが、小野寺ナギーが乗り込んだヘリが飛び立つのを呆然と見送って、そのまま膝を折って泣き崩れる……これがヒロインの正しい姿なのでしょうが、さすが漢前柴咲コウ。旧作でいしだあゆみが演じていたお嬢たまとは、ひと味ちがいます。猛然とヘリに背を向け、PS250を駆る玲子たん。まるでそう、



　あばよ！！＞柳沢慎吾風。

　とでも云うように(笑)。号泣シーンが一転お笑いに。
　ゲットした食玩は以上なのですが、欲を云えばプロローグで玲子たんがするするっと降下してきた「東京消防庁」の赤いヘリもゲットしたかったな。柴咲コウ、ギリギリまでスタントなしでリペリングしてたのはすごいです。ほんまに漢前です。


■その他映画へのツッコミを箇条書きで。
・文科大臣兼危機管理担当大臣役の大地真央が、最高に漢前。お姐たまステキ～！　なんとか日本列島が全滅せずに済んだあとの声明シーンで泣いてしまいました。
・田所トヨエツが研究室で飼っていた猫が激カワ。ていうか「あれ犬？わんこ？狸？」っていうくらいデカい。膝の上に乗られたら拷問ですああ乗られたいあのにゃんこに。
・業界の中のひとたちがあちこちで散見。視認できたのは、京都のエラいお坊様に扮していた富野由悠季監督、小野寺の実家の造り酒屋の杜氏役で福井晴敏さん、金網の向こうで「オレたちも乗せやがれです！」と暴動起きてるのに我関せずで日本から脱出しようとする加藤武さん演じるエラい学者さんの後ろにいた娘役で安野モヨコさん、その娘婿に庵野たん。＞他にもいらっしゃるかも。情報求む。
・造り酒屋の若女将役（小野寺の姉）が和久井映見なのは「夏子の酒」へのオマージュなのか？
・看護師役で出ていた前田愛たん。あまりに立派な娘さんになってたから誰だかわからんかった。ガメラ３のイメージが強いのかな。

　他にもあったような気がするけど、まあこんなもんで。映画自体のデキは（★★★☆☆）……かな。大作に真っ向から挑んだ樋口たんお疲れ。
　33年前とはちがって、阪神・淡路大震災他たくさんの災害を経験してきた今改めて「日本が自然災害によってなくなる」っていう状況を、こうして映画として見せられたわけですが、「国がなくなる」とか「難民として他国へ逃げなきゃいけない」ってことについて考えてみました。
　私は何の取り柄もないオタクなので、小野寺や玲子のように有事に役に立つ人間じゃない。「ひょっとこ」の連中のように国外へ脱出できず洪水を避けて逃げまどって、あげくは崖崩れに飲まれて死んでいくんだろう。小野寺の母のように避難せずに思い出がつまった我が家で死んでいこうと覚悟するのもいいかもしれない。
　ただ、「こんな非常時に自分にできることって何だろう」と冷静に考えることだけはしたいなと思います。
　私より大事な生命が生き残れるのなら。

　てなわけで、「日本沈没」でした～！！


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