1/2の時間 : half time

「奈良」「京都」「東京」。時代を移し、栄えた日本の都の懐かしい表情を、個性豊かな三つのハーフサイズカメラで写し取ります。

古民家 旧吉川家

2009-05-27 23:09:25 | PEN-FT-奈良
奈良 大和民俗公園には、移築された数多くの古民家が、様々な地域別に保存されています。
写真は国中集落の旧吉川家。
玄関をくぐり、薄暗がりの土間へ入ると、懐かしい日本の暮らしの姿がそこにありました。
火鉢に畳、床の間に仏壇。
そして静かな時間とやわらかい光。
このやさしい空気は今はもうない、祖母の家と同じものでした。

綿帽子

2009-05-23 23:01:20 | PEN-FT-奈良
元気よく、両手を大きく広げた綿帽子くん。
そんなふうに見えませんか?
背筋をピンと伸ばして、しっかり朝日を受けとめようとするかのようなこのしぐさ。
道の脇では様々な植物が成長を始めています。
これはブタナかノゲシか、それともオニタビラコなのか。
このふわふわの綿毛の正体は、結局分からずじまいでした。
本当に柔らかそうなかわいい冠毛は、その白さといい、大きさといい、日常よく使うアレ…、そう、耳かきの反対側についているアレに見えてきました。

浅草寺

2009-05-16 15:30:03 | PEN-FT-東京
人の表情というのは、見飽きないものです。
浅草寺の本堂前にあるお香台で、香の煙を浴びる人々。
幸せを授かろうとする人、厄を払おうとする人、家族の健康を祈願する人などなど。
それぞれが思い思いの表情の中にも、同じなのはみな笑顔ということ。
もしも渋い表情をしている人がいるとすれば、それはきっと煙が目に染みたのでしょう。
東京下町 浅草ならではのスナップです。

鷺池の百日紅(サルスベリ)

2009-05-10 13:01:20 | PEN-FT-奈良
奈良公園の鷺池のほとりには、様々な樹木が植えられています。
春には染井吉野の白。
秋には楓の赤。
そして夏には百日紅(サルスベリ)の紅色が、浮見堂の周囲を季節ごとに演出してくれます。
写真は昨年秋。
紅葉の季節の主役はもちろん楓なのですが、その花形を追いやるほどの存在感を示していたのが、この百日紅(サルスベリ)。
すべらかな幹のうねりの形は、すぐれた書道家の見事な筆さばきのよう。
色付く楓の鮮やかな姿を背景に、この日の主役を射止めたのは、枯れた味わいたっぷりのこの百日紅でした。

富岡八幡宮(とみおかはちまんぐう)

2009-05-06 21:36:28 | PEN-FT-東京
東京深川、富岡八幡宮(とみおかはちまんぐう)。
今年の年始めに訪れた時の写真です。
年始の神事でしょうか、本殿内には多くの方が厄除け祈願に訪れている様子。
そのお参りを済ませた人たちを待つ、四人の巫女さんの何気ない様子が目に留まりました。
大切な役目を前に、その緊張を解すかのように、会話を交わし合う彼女たちの素の仕草は、普段は背筋がピンとした立ち姿が凛々しい巫女さんには見ることがない、新鮮な光景。
若葉が朝日に当たって煌めく中、どこかきらきらとした微笑ましい1シーンでした。