白龍のオウム・アーレフで過ごした日々

オウム・アーレフと新団体「ひかりの輪」について考える。

極限の蓮華座

2006-11-04 01:46:48 | Weblog
 なんでも極限の好きなオウム・アーレフだが、ついには極限の歌なるものまで作ってしまった正悟師までいた。あの歌は、なかなかテンポが良くて、「きょくげ~ん!きょくげん!きょ~くげん~!」というさびの部分は覚えやすくて良かったけど、教祖に70%の力でしか生きていないと言われた私には、実践するのが難しかった。

 修行も極限で出来ていれば、今頃私も出家していたことだろう。しかし、そうなると、今頃A派で「尊師とシヴァ大神は同体なんですよ!グルは絶対です。上祐は大魔境です!」などと叫んでいたかもしれない。まあ、ほどほどで良かったのかもしれない。

 極限と言えば、思い出すのが、極限の蓮華座である。これは、自分でやる分には、我慢大会なのだが、人にやられると、拷問に変わるという代物である。普通の人は、蓮華座を組むのもなかなか大変だと思うが、慣れてくると少しずつ長く組めるようになってくる。私などは、ぜんぜん組めない部類だが、普通の蓮華座だったら、なんとか誤魔化しながら、1時間くらいは、組むことが出来た。

 もちろん成就者の中には、何時間とか、何日とか蓮華座を組み続ける人がいて、それらの人達は、私にとって文句無く称賛に値する人達であった。信徒のおばちゃんでも、セミナーに出て、8時間初めて組みましたなどという話を聞くと、「え~、8時間~!そんなに支部で組んだこと無かったのに、すご~い!」と称賛と嫉妬の入り混じった感想を抱いた。セミナーは皆で一緒に、師に気合をかけられながらやるので、なんとか普段より長く組めるような気がするが、それでも2時間はいかなかった。

 極限の蓮華座を組む時は、蓮華座を組んだ後、両膝が平行になるくらいまで紐でしばりあげて行う。中には、逆八の字になるまでしぼりこむつわものもいる。最初の頃は、皆紐でしばっていたのだが、そのうち誰かが、ホームセンターから、レンチ付の紐を買ってきて、それで、足をしばりだした。そのほうが、きっちり足がしめつけられるので、これは良いと、皆でその方法を採用しだした。蓮華座を組んだ後で、レンチでキコキコ足をしぼりあげ、一人SMをやるのである。

 この状態で、ひたすら我慢するのだ。最初のうちは、結構足が気持ちよくて快適なのだが、そのうち足がしびれてくる。しびれをしびれと感じているうちは、まだ大したことがないのだが、しだいにそれが痛みに変わってくる。そこからいかに時間を伸ばすかが勝負である。本来は、背筋をピンと伸ばし、腰を入れて、きれいな姿勢で座法を組まなくてはならないのだが、痛みが増してくると、そんなことを言っていられなくなる。身体をこんにゃくのようにユラユラ揺らしてみたり、身体を前に倒したり、腿をこぶしで叩いてみたり、じっとしていられなくなってくる。

 そうすると、師に「がまん!がまん!痛いのは、地獄のカルマですから、落とさないと!」と言われ、叱咤激励される。VT正悟師などは、「痛いのは思い込みですから、痛くないと思えば良いのですよ。」とマハームドラー成就者ならではのアドバイスをいただいたが、くーーっ!!だんだん声も出なくなってくる。

 そのうち、自己の極限状態になってくると、呼吸が荒くなって酸欠状態になって、吐き気がしてきた。もうだめだというところで、紐をはずしてしまったら、まだ45分くらいであった。その後は、もうしばらく、極限でやるのを控えてしまった。

 サマナから、サマナの縛り蓮華座は紐で足を縛ったあと、手も縛るのだと教えられた。後ろ手にして縛るのだそうだが、その恐怖は相当なものだと想像できる。支部のサマナに聞いたら、まさに地獄絵図、阿鼻叫喚地獄であったと言っていた。そのうちに、指を縛ってはいけないというお達しが出たらしい。その理由は、あまりの足の痛みに、縛ってある指を、引きちぎってしまう可能性があるので、手を縛ってはいけないということになったそうである。

 その話を聞いた時、出家者になるのは、ぜーーったいやめようと思った。しかし、ニグローダ師はそんな、過酷な縛り蓮華座に3回も放り込まれ、放置されたと聞いた。すごすぎる。あの方は、事故に遭って、頭から脳漿を垂らしながらも、「大丈夫、大丈夫。」と救急車に乗り込むくらいの人だから、しばり蓮華座3回くらい平気だろうと放りこまれてしまったのだろうか?単なる、いじめでやられたのだろうか?誰かが、師も最後は死んだ魚のような目をしていたと言っていた。

 その後、セミナーで極限の縛り蓮華座大会があった。確か事件後である。サマナの極限の蓮華座大会の流れで信徒にもやらせたのかもしれない。カルマが落ちると、足の痛みが撤退し、しだいに痛みからしびれに変わり、痛みが移動を始め、最後は指先が痛くなってそこから抜けて、痛くなくなってしまうらしい。そういう人が何人か出てきていた。それはすごい体験であったと思う。しかし、大部分の信徒は、極限の痛みを味わって、身をよじっている。みんな涙を流し、歯をくいしばって我慢していた。

 最初のうちは、理性があるので、師の、「はずさないで頑張りましょうね。」などという言葉にも、笑って誤魔化していられるが、そのうちそんな言葉はどうでも良くなってくる。紐をはずしたくてたまらなくなってくるのだ。周りでも、皆同じ状態である。

 そのセミナーは事件後に行われたセミナーで、教祖代わりに、猊下方がグル役を引き受けていた。そのため、皆痛みを引き受けていただこうと、ひたすら「げいかー!げいかー!」と大声で叫び始めた。猊下の大合唱である。大声を出すと、痛みが和らぐのかと思い、私も、皆に合わせて、涙を流しながら「げいかー!げいかー!」と叫んでみた。確かに、気は紛れたが、さっぱり痛みは去らなかった。幼児二人に、痛みをとってもらおうという根性が、間違っていたと後で反省した。後で聞いたら、天井近くの窓を指して、「あそこの窓から、猊下が二人して、のぞいていました。」などと言っていた信徒がいた。のぞいていても、痛みをとってくれなくては、意味無いじゃん。

 いよいよ足が痛くなって、はずそうとすると獄卒の師がすぐ飛んできて、私の場合は、3人がかりで押さえ込まれてしまった。最後は師とけんかである。それでもはずせなくて、ついに意識がぼんやりしてきたりしたが、それでもしばらく我慢していた。さすがに、もうだめだと思って、師が離れたところを見計らって、すばやく紐をはずした。師からは、「え~、もうはずしちゃったの~。」といわれたが、何を言われても、はずした後の安堵感で一杯だった。

 あれ以来極限のしばり蓮華座はやっていない。

23 コメント

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極限の蓮華座 (シヴァの喜び)
2006-11-04 02:00:45
だいぶ自分の身体と仲が悪くなったのではなかろうか?^^;
このようなことを繰り返していると肉体の意識が「この人はあぶない!この人は僕の嫌がることしかやらない!この人は僕の言うことは聞かない!この人は信用できない!」って思って言うことを聞いてくれなくなります(ラージャ・ヨーガは闇雲に臣下である肉体に命令を押し付けてはいけません。お互いのコミュニケーションを通してお互いを理解して安全と信頼のうちに統治しなくてはなりません。そうれば肉体の信頼を得て多少の無理なオーダーにも心よく答えてくれるようになる。即ち蓮華座においては痛みが出るたびに「よしよし。もう少しだけ頑張れるかな?」と子供を諭すように肉体を諭します、すると肉体は信頼関係があるがゆえにそのオーダーに従ってくれるようになり、苦痛をあまり感じずに長時間の蓮華座を組めるようになるのです)
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肉体と精神 (白龍)
2006-11-04 02:06:53
肉体と精神は相互に依存しあっているものでしょうから、
あまり極端な苦行は逆効果になってしまうのでしょうね。
肉体を精神の支配下に置かないと、
サマディーには入れないのでしょうね。
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極限の歌 (白龍)
2006-11-04 02:12:47
A派の代表正悟師が歌っている「極限」
お聞きになりたい人は、こちらからどうぞ。

http://tekipaki.jp/~bodhisattva/
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わははは (聖者ぼんちリンポチェ)
2006-11-04 03:10:35
私もいっぺんだけやりましたな、極限の蓮華座。
1時間、観音様のマントラ唱えながら。
まあ、痛いなどと考えられるうちは
序の口ということがわかりましたわい。
それを越すと、下半身これ激苦地獄、
としか表現のしようがない状態になりました。
おかげさまで、しばらくは殺生を控えました。ww
そのくらい骨身にこたえたんでしょうね。
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聖者ぼんちリンポチェさん (白龍)
2006-11-04 09:16:02
やったことありましたか。
やった人は、あの激苦地獄ぶりが、
よく分かる。(笑)
あれで、地獄はもっと苦しいのですよと言われると、
やっぱり修行しなくちゃとなってしまいますよね。
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♪今こそ蓮華座の徹底全力で~ (아벨@馬糞外道)
2006-11-04 11:38:39
なんて歌詞は無かったでせうが、

♪組んどくだけで修行が進むこれぞ蓮華座修行~、の歌も大好き。どっちも猊下時代によく歌われた歌ですね^^

白龍さんは70%で生きてられる? 凄い! 私なんて7000回転まで回るエンジンを1500回転くらいですね~

極限の蓮華座24時間達成した方の話を聞いて凄く尊敬しちゃいましたね~。

それにしても血栓症→エコノミークラス症候群になって死んだ人は一人もいないのでせうか? 

修行中なら死んでも本望!なんて頭では思っても、蓮華座はすぐにほどいてしまう軟弱아벨です。
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馬糞外道さん (白龍)
2006-11-04 12:00:55
馬糞外道さんはじめまして。
なんかすごい名前ですね。(笑)

>♪組んどくだけで修行が進むこれぞ蓮華座修行~、

曲はちょっと分かりませんが、
このようによく言われていましたね。
確かに、長く蓮華座を組んでいると、
足が軽くなって、身体の調子も良くなって来ます。

しかし、やり過ぎると具合が悪くなります。
毎日すこしずつ伸ばしていくのが良いみたいですね。

>それにしても血栓症→エコノミークラス症候群になっ>て死んだ人は一人もいないのでせうか? 

それは聞いていませんが、
極限の蓮華座で、足に障害が出て、
足を引きずるようになった人の話は聞いたことがあります。

>修行中なら死んでも本望!なんて頭では思っても、蓮>華座はすぐにほどいてしまう軟弱아벨です。

あら!あべるさんでしたか。
よくいらっしゃいました。
みんな、同じですね。
ですから蓮華座を長時間組んでいられる方を見ると、
内面はともかく、尊敬してしまいますね。
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いくらなんでも。。 (ただのおっさん)
2006-11-04 19:16:20
がちがちに縛り上げて蓮華座を組むのはやりすぎかと思います。シヴァさんも書いていますが、意識も肉体もものすごく反発するでしょうね。そして知らず知らずのうちに、大きな傷を内面に作ってしまいます。ある種の効果はあったのかもしれませんが、長い目で見ればマイナスでしょう。

この蓮華座の修行で足を痛めたり、変形してしまった人もいるみたいですね。これも地獄のカルマが落ちてよかったね、ですませてしまうんでしょうか?そういう問題ではないと思うのですが。。
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白竜さん (아벨)
2006-11-04 20:18:41
レスさんくすです。あららここ初めてでしたっけ。ご挨拶せずにどうも失礼しました。前に便所板で白竜さんと正大師のやりとりについて書いたことありました。二番目に引用の歌詞は

♪修行者に捧げる歌♪(UK正悟師作)です。お歌いになったことあられますでしょ。最後の部分の歌詞がカードと少し違ったり変更になったりあったみたい。

♪極限♪はVAA正悟師でしたkっけ?? 喫茶オンフルールをずいぶん応援してくださったVAA正悟師が最近ずいぶん悪く言われるようなことが多いみたいで残念です。映画「A2」では、U正悟師を中心に、正大師もVAA正悟師もKR正悟師も、そしてAさんも和気藹々だったのに…。

連休中某組織はまたミニツアーみたいですけど、私はダライラマ法王猊下のお話を聴きに

そうそう弁天少女、また来てくださいました、\(^o^)/
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ただのおっさんさん (白龍)
2006-11-04 23:17:19
そうそう地獄のカルマが落ちてよかったですねと、
嬉しそうに言われて終わりです。

ある意味苦を乗り越える方法論として、
痛みに対して、逆のデータを入れるのは、
有効な手段かもしれません。

しかし、足が変形するまでやるのは、
逆効果のような気がします。
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