
上海に来ると必ず行くのが外灘(ワイタン)です。上海の過去と未来を一度に見ることができます。
1.南京東路を東に
英国租界の目抜き通りだった南京東路は外灘から競馬場へ行く目抜き通りでした。
現在は歩行者天国となり、上海一の商店が並ぶ観光地となり大勢の観光客で賑わっています。
2.上海四大デパート
正面の塔屋をもった建物は1917年開業の旧「先施公司」、筋向いが1918年開業の旧「永安公司」、先施公司の奥が1926年開業の旧「新新公司」。
南京東路の入り口にある第一百貨店の建物が1936年開業の旧「大新公司」で上海の四大百貨店として一時代激烈な販売競争を行いました。
3.南京東路・中山東一路付近
南京東路の突き当りが中山東一路で外灘(ワイタン)となります。
河岸に沿って英国租界当時の建物がそのままの形で残っています。
4.和平飯店南楼
1906年竣工のヴィクトリアン・ルネサンス様式の建物で、パレス・ホテルが営業を開始しました。
開業当時は上海一の豪華ホテルで、上海で最初にエレベーターを備えた6階建ての建物でした。
1965年からは和平飯店の南館として営業をしています。
5.和平飯店北楼
上海の不動産王サッスーン財閥の本拠地として1929年竣工しました。
11階建てのアール・デコスタイルの摩天楼でした。
6.全国重点文物保護単位
国務院の保護単位の指定を受けています。
7.外灘から見たサッスーン・ハウスの外観。
竣工当時、5階から10階がキャセイ・ホテルで最上階が財閥の総帥ヴィクター・サッスーンの自室でした。
1956年より和平飯店として開業し上海を代表するホテルでした。
右隣は1928年創業の清朝政府の創業した「戸部銀行」の後身「中国銀行総行」です。
建設当時隣のサッスーン・ハウスに遠慮してわずかに低く建設されたと言われています。
8.外灘から見る黄浦江
租界当時貿易港だった黄浦江、対岸は上海市浦東新区です。
上海のランドマークでもある塔は真珠をイメージした1994年完成した「上海東方明珠塔」で、467.9mあり広州塔が建つまではアジア一の高さでした
右手の一番高いビルが2016年に竣工した「上海中心」で、632mあり2023年現在世界2位となっています。
9.旧「香港上海銀行上海分行」
1864年に香港で設立されたイギリス系の銀行で、翌年に上海に支店を開きました。
当時、アジアの貿易金融に大きな勢力を占め、上海税関の関税の預託銀行として上海一有名な銀行でした。
1923年竣工した当時は「スエズ以東最高の建築」と称賛されました。
中国貿易の膨大な利益は当時のイギリスの国家予算の半分だったと言われています。
10.上海税関
英国とのアヘン戦争に敗北した清国は1846年イギリスと南京条約を締結し、対外通商港となった上海港の外国船への徴税事務を扱う税関を設置しました。
1854年以降管理権は西欧列強の手に移り、租界当局に莫大な財政収入をもたらしました。
税関の収入は預託銀行であ隣のる香港上海銀行から香港に送金されました。
現在の建物は1927年に竣工した三代目となります。
中央には英国から輸入された時計が15分おきにチャイムを鳴らしていたそうです。
撮影:CANON EOS RP + RF24-105mm F4-7.1 IS STM
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