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はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

桜から藤へ

2008-04-25 22:26:50 | 京都・花街

4月1日から4月30日まで一ヶ月間開催される都をどり。お茶席では芸妓さんのお点前があり、ご贔屓のお客様や運の良かったお客様が芸妓さんが点てたお茶を戴けます。

私は今年は友人が顔見知りだったお茶屋の女将さんに席を取っていただいたおかげで、芸妓さんの点てたお茶をいただく機会に恵まれました。
土日などは沢山のお客様が来られるので、席を取るのも一苦労で、お茶屋の女将さん方は忙しそうでした。

芸妓さんはすべてのお客様の分のお茶を点てることはできないので、ほとんどは裏で点てられたお茶をいただくことになります。
いつも思うのは、お茶が熱くて飲めないのですよ~。
そしてやけに苦い。
なのに大勢のお客様が後からどんどん来るので急いで飲まなくてはいけないし・・・・
熱いお湯じゃないと泡が立ちにくいから熱くしているらしいです。
でも、芸妓さんが点てたお茶はちょうど良い温度で飲みやすく、そしてどこか柔らかな味がします。
お茶碗も特別な物が使われるようです。

お茶席は一日四回あり、最後の回に間に合わなかった場合、お饅頭を乗せる祇園甲部の紋章の繋ぎ団子の絵が描かれたお皿と、とらやのお饅頭が入ったお持ち帰り用の紙袋に入れて渡されます。
今回都をどりを観に行ったうちの一回だけ、お茶席に間に合わずお持ち帰りの紙袋が渡されたのですが、すっかり開けるのを忘れておりました・・・・・開けるの嫌だな・・・・

今回の都をどりは三回観ましたが、一回目はお茶席でお点前をする芸妓さんと控えをする舞妓さんの花簪は桜でした。
二回目はお茶席には間に合わずにお茶を戴けませんでしたが、三回目の時には舞妓さんの花簪は藤になっていました。
4月も後半になると、桜から藤に替えるそうです。

そういえば数年前にも4月後半に都をどりを観た時にも、お茶席の芸妓さんは菖蒲の花簪、舞妓さんは藤でした。
写真を探してみたらありました。

自宅に戻ってきたら近所の藤の花が見頃になっていました。
藤の花を見ると初夏がやってくると感じます。

 


井上愛子(四世八千代)三回忌追善・京舞を見に行く

2006-10-17 22:38:12 | 京都・花街

京舞井上流の先代のお家元の追善公演を見に行ってきました。
10月1日から6日まで、春に都をどりが開催される祇園の歌舞練場で行われました。
普段この時期は温習会という、祇園甲部の芸妓さん舞妓さん達の芸の上達ぶりを発表する舞台が開催されています。
今回はいつもの温習会で戴くパンフレットよりも豪華で分厚く、内容も非常に読み応えがあります。
都をどりや温習会は今まで何度か見てきましたが、お家元やお師匠さん方の舞を拝見する機会は滅多にありません。演目もいつもには無い物ばかりで、もう二度と拝見する事が出来ないかもしれませんね~。
お家元とお家元のお嬢さんと約30人の名取の芸妓さんが一度に立つ舞台は壮観でした。
大人数なので誰を見たらいいの?と忙しいこと。(^^)素晴らしい舞台でした。
歌舞練場の入口では、出番の日ではない舞妓さん達が大集合してのお出迎えがありました。半分以上知らない顔ばかり。皆さん初々しい。
私が見た日に出演された舞妓さんは年長の舞妓さんばかりでしたが、柄の多い華やかな黒紋付に割れしのぶを結っていました。一緒に出る芸妓さんも黒紋付なので、華やかにより可愛いらしく見せる為のようでした。
歌舞練場内では先代さんの写真展もありまして、休憩時間にこちらも拝見させて戴きました。
帰りは舞台に出ておられた名取の芸妓さん総出でお見送りでした。
この日は芸妓さんだけでなくお茶屋の女将さん、井上流の一般のお弟子さんも、名取の人は全て井菱の紋が入ったお揃いの黒紋付と帯を身につけていて、芸妓さんはそのお揃いの黒紋付でお座敷に出られていたようです。
今回は大変に良いお席で、チケットは取って貰ったのですがかなり頑張ってもらったようです。都をどりよりはチケット取りにくいんですよね。こういう舞台は。お隣の席も前の席もお客様にお呼ばれの舞妓さんが座っていました。可愛かった♪

翌朝、芸妓さん舞妓さん達がお師匠さん方やお茶屋さんなどへ挨拶周りをされているのを見掛けました。
この日は朝から雨が降ったり止んだり、舞妓さん達も傘をさしながら大変そうでした。

 


温習会の時期になると祇園町じゅうに赤い提灯が飾られるのですが、今年は追善という事で紫の提灯でした。夜になると紫色の灯りが町中に灯り、いつもの華やかさとは違った雰囲気でした。


都をどり

2006-05-05 22:49:08 | 京都・花街

毎年4月1日から4月30日まで祇園甲部の歌舞練場で開催される舞台です。明治の初めから100年以上続いているのが凄いです。

「都をどりはヨイヤサァ」という掛け声から始まりますが、私には「都をどりはヨイヤキャァ」と聞こえます。先日舞妓さんに聞いてみた所、確かにそう言われる事が多いらしいです。でも一応は「ヨイヤサァ」だそうです。

他の4つある花街のうち、4月は宮川町の「京おどり」、上七軒の「北野をどり」があり、5月は先斗町の「鴨川をどり」、11月には祇園東の「祇園をどり」があります。私は都をどり以外は見に行った事がないので他の舞台もいつかは見に行きたいですね。
都をどりはなんといっても他の街のをどりにはない、揃いの青いお着物を着た芸舞妓さんの総をどりが良いですね。あの青いお着物は毎年デザインが変わり、をどりが終わると処分されるそうです。勿体無い。(^^)仕立て方には色々工夫があるそうですが、裾に綿が入っているからやっぱり重いみたいです。
総をどりに出るのは舞妓さんと若手・中堅の芸妓さんが出ています。皆、揃いの着物に簪、地毛で髪を結っているので、芸妓さんも舞妓さんと思ってしまう方も多いそうです。芸妓さんはカツラ、舞妓さんは地毛、というイメージがある所為か、この時期に地毛で髪を結っていてお座敷に向かう芸妓さんを見て、なぜ舞妓さんが留袖を着ているのか、と勘違いされる方もいると聞いた事があります。(^^;)

今年は4月上旬に一回、楽日に一回をどりを見に行きました。今年の番組には浦島太郎のお話があったのですが、浦島太郎が竜宮城から元の世界に帰る所で終わっていて、玉手箱を開けておじいさんになる所まではありませんでした。
フィナーレの時に出演者全員が登場するのですが、その時に浦島太郎を演じた芸妓さんがおじいさんのお面を被り、亀のぬいぐるみ?を抱いて登場しました。これは最終日までの数日間だけの演出だったそうです。毎年をどりの最終日の頃にはちょっとした演出があるらしく、それを楽しみにして訪れる方もいらっしゃるそうです。

 

※画像は祇園甲部の芸妓さん・舞妓さんです。2005年・2006年撮影。

私は今年の番組では「浦島太郎物語」が気に入りました。深海のような竜宮城のセットが神秘的でしたし、鯛やヒラメの飾りを被った芸妓さん達もコミカルな感じでした。「修学院離宮雪景色」では5人の芸妓さんと4人の舞妓さんが舞います。都をどりのパンフレットでは舞妓さん達は梅の簪を挿しておられましたが、舞台では白い椿?の簪でした。凄く可愛らしい簪でした。後で聞いたらやっぱり椿だったそうです。珍しいし初めて見ましたね。椿の花簪。
をどりはお茶席も楽しみですね。お茶席ではお饅頭とお抹茶が出ます。お饅頭が乗っているお皿は持ち帰りが出来ます。もう10枚以上は持っている気が・・・・お饅頭、その場で食べないで持ち帰る事もあるのですが、ついつい忘れて硬くなったり潰れたりします。(^^)ちなみに、都をどりのお茶席のお饅頭はとらやです。他の街のをどりのお饅頭はどこで作られているのか気になります。
お茶席では芸妓さんがお茶を立て、舞妓さんが運びます。沢山のお客様がいるので全ての人に芸妓さんが立てたお茶は飲めません。基本的にはお茶を立てている芸妓さんに縁のある方やお茶屋のお客様などが戴けます。

来年はどんな番組になるか楽しみです。


温習会

2005-09-28 23:22:07 | 京都・花街
温習会とは祇園甲部の芸妓さん・舞妓さんが日頃の舞の修行の成果を披露する催しです。10月1日から6日まで、祇園甲部歌舞練場で開催されます。
私は去年一昨年と見に行きましたが、今年は金欠の為に諦めました。せっかく番組(演目や出演者が記載されている物)を戴いたのに・・・・来年は行けるといいな。

春の都をどりは開催期間が長く、舞台もとても華やかなのですが、秋の温習会は花街の関係者や舞などに目が肥えたお客さんが多いです。なので雰囲気がかなり違います。祇園甲部の舞の流派である井上流のお弟子さんや他流の方も沢山見に来られるので、和服を着たお客様が多いです。
チケットの料金も都をどりのほぼ倍の額です。開催期間も短いのでチケットは手に入りにくいと思います。多分。いつも人を介してチケットを購入しているので・・・都をどりだと旅行会社やJRのみどりの窓口でも買えるのですけど。
実は自由席もあって料金もお安いですが、椅子席ではなく桟敷席なので板敷き。正座に慣れていないと辛いです。狭い上に長時間になるので。私は一度で懲りました。(^^)

温習会が近づくと、この画像のような提灯が飾られます。今年は行けないからこの提灯を見るのは来年までお預け。
来年あたりから久しぶりに習い事をしようと思う。芸妓さんや舞妓さんのように、美しい仕草は出来ないと思うけど、今のあまりにもだらしない自分を変えられるかも。来年舞台を見る時は、今までと違った感じに見えるかもしれない。