2023/8/30付ブログ記事「訪問税導入&PASPY廃止に伴いJR宮島フェリーのICカード対応などに変更あり」の続報です。
上記ブログ記事で触れたように、JR宮島フェリーの宮島口桟橋に新たにICOCAシステムを導入した自動改札機が設置され、2023/9/13から稼働を開始しました。
広島の各テレビ局が夕方のニュースで流した報道を見ると(Yahoo!ニュースにも配信あり)他にもいろいろと変化がありましたが、このブログを書いている時点のJR宮島フェリー公式サイトには何も書かれていないので、最も詳しいテレビ新広島の報道をベースにこちらで解説することとします。さらにこの報道は、宮島訪問税導入後に課税対象外の方や「年払い」の方がどのように乗船するかにも触れており、非常に優れものです。
1.乗船券がQRコード入りのものに変更
これまではペラペラの紙が発券されるいわゆる「食券タイプ」の券売機でしたが、ペラペラの紙は変わりませんがQRコード入りに変わり、自動改札機のQRコードリーダー部分にタッチして乗船するようになっています。券売機本体にもQRコードリーダーが取り付けられていますが、これは宮島訪問税の課税対象外の方のため必須な装置です(後述)。
2.宮島松大汽船も同様の自動改札機・券売機を導入
広島電鉄系の同社もJR宮島フェリーと同様の自動改札機・券売機を導入し、乗船券もQRコード入りになっています。おそらくシステム的には共通と思われます。
3.PASPYは引き続き使えるが、自動改札ではなく有人改札での対応に変更
上記ブログで「2023/9/13以降はPASPYでの乗船ができなくなるものと思われますが」と書きましたが、確かに自動改札機はPASPY非対応なものの、有人改札ではPASPYは使えます。これは宮島松大汽船側も同様で、約1年半後のPASPYの廃止を踏まえた対応と思われます・・・報道では直接触れていませんが、自動改札機本体に「パスピーは有人改札へ」のような注意喚起の掲示が取り付けられていることが映像からわかります
4.宮島訪問税非課税者も、自動改札ではなく有人改札での対応
非課税者(宮島の住民、宮島への通勤通学者<定期券所持者を除く>、修学旅行生など)の場合、あらかじめ発行されたQRコード入りの証明書がないと税抜きで乗船できず、自動改札をそのまま通過することもできません。ICカード利用の際は、まず有人改札のQRコードリーダーに証明書をかざし、非課税者であることが確認できてから有人改札のICカードリーダーにICカードをタッチすることにより、運賃だけが引き落とされます。乗船券を購入する際は、まず券売機のQRコードリーダーに証明書をかざしてから訪問税上乗せなしの乗船券を購入する形となります。
修学旅行生に関しては報道では触れていませんが、おそらく学校経由でQRコード入りの証明書が発行され、団体行動の場合は乗船時に団体乗船券とともに証明書を係員に見せて対応し、自由行動の場合は生徒それぞれに持たせて対応するのでしょう。
5.宮島訪問税「年払い」者も、自動改札ではなく有人改札での対応
非課税者に該当しないものの頻繁に宮島を訪れる方については、予め年額500円を支払い市役所や支所の窓口でQRコード入りの証明書を発行してもらうことにより、以降はその都度訪問税を支払うことなく入島が可能になります。証明書の使い方は上記4.と同様なので、自動改札をそのまま通過することはできません。
6.JR線乗り放題のきっぷ類(JAPAN RAIL PASS、JR-WEST RAIL PASS、青春18きっぷなど)の扱いは不明
報道では触れておらず、まだ10月1日が到来していないので現地には対応方法を利用客に告知する掲示の類はないことでしょう。不正防止の観点からすると、おそらく「有人改札で該当するきっぷを係員に見せて、現金で訪問税を支払い」ではないかと思われますが・・・