船体外形も出来上がったので、甲板の上の構造物の工作を行いました。図面通につくって、取り付けてみましたが、これまた、模型写真と、図面の形状が異なります。図面の解説には、簡略化して描いてあると書かれていて、バリバリに気合が抜けています^^;
図面通りに作ってみたところ、艦尾周りが、なんとも気の抜けた感じなんです。模型写真の方は、屋根状の盛り上がりになっているので、作り直したほうがいいかも知れません。
ストーブの図面もLe Cygne の図面が参考に掲載されていて、ほぼ同じものが搭載されていたと書かれていますが、搭載位置に関して、Le Cygne のようにメインマスト前方と中央ハッチウエイの間は、狭すぎて、搭載できません。特にボートを乗せると、マストとボート後部との間には、何もおける余地がない状態です。
艦尾構造物とメインマスト後方の空間が、甲板面積的には置けるのですが、こんなに帆に近いところでガンガン火を焚いて大丈夫なのか心配になります^^;
ポンプは、管部分だけ、位置決めのために取り付けてみました。いわゆるエルム・ツリー・ポンプとかブレーキ・ポンプと呼ばれる形式のレバー作動式ポンプで、大型の艦では、艦首付近に、デッキ洗い用に、海水を汲み上げたり、消火に使ったりするために搭載されている形式のもので、圧力がかかった水が取り出せるタイプですが、大型艦のチェーンポンプのような、排水力はありません。作業できる人数も少ないので、小型艦でしかメインのポンプとして搭載していません。このレバーが、一般の模型で再現されているような、可愛い長さではなく、実際は、侮れないほど長いので、標準的な長さにすると、先ほどのストーブ取り付け位置の大半を占領してしまいます。
それに、いくら小型艦とはいえ、外洋を航海する船ですから、予備の円材の一本も搭載せずに出かけるとは思えないので、これらの搭載も、何らかの台を取り付けているか、何かの工夫がなされているはずです。まさか、甲板にじかに固定するような事は、木が痛むのでしないとは思いますが・・・。
もっと大型の(それでも小型艦ではありますが)Le Cygneには、ボートの前後に、円材保持用のスタンドが艤装されています。このあたりの構造物も、「簡略化してある」ってやつでしょうか。
このあたりも、ヨーロッパとかに住んでいれば、海事博物館で、似たような艦の模型などを見に行って参考にできるわけですが、日本では、こんなマイナーな艦種の模型にはまずお目にかかれません(:_;)
手持ちの乏しい資料を見ても、判然としませんので、今回は、ストーブも無視した方がいいかも知れません。
船体の工作も、チャンネルプレート、舵板の固定、彫刻くらいになってきたので、そろそろ艤装をどうするか考える時期になりました。
マストやヤードを削るのは、かなり楽しい作業なので、マストやブームは、取り付ける予定ですから、静索を艤装するのは決定済みですが、帆をどうするか決めなければなりません。
フォアマストを除けば、基本的に、横帆のロワコーズが二枚だけですし、その上に横帆のトップスルがあるのは、かなり特徴的な姿ですから、取り付けた方が、ヒヤシンスらしさが出る気もします。
横帆船と違って、フォアもメインも、同時にコースを張る機会が多い帆装ですから、この二枚は張るとなると、ジブも何枚か張ることになります。当然、トップスルは、張りたいところですが、トゲンや、横帆のトップスルをどうするか、ジブは何枚広げた状態にするか、色々資料を読んで決めないといけません。
スクーナーでは、横帆のないスクーナーの帆走状態の写真や映像は結構ありますが、トップスルスクーナーの帆走状態のわかる映像は見たことがないので、色々資料を見ないといけません。
まあ、中途半端な状態で、放置するのもなんなので、まずは、マスト関係の静索を張るところまで作業しておいて、また、資料研究に戻る必要がありそうです。