四畳半の猫庭だより

一坪菜園で野草・ハーブ・野菜を育てながら、おサイフとカラダにやさしい小さな暮らしをいとなんでいます。

父の思い出 ー消防自転車ー

2023-06-18 09:51:00 | 日々の暮らし
 
 

あれは小学4年の夏休み

 
 
プール登校に、
遠い子供たちは、自転車で行ってもいい許しがでる。
 
 
炎天下のなか
子どもの足で50分はかかる通学路を、
自転車で行けることは天国だった。
 
 
 
 
でも、私の自転車はというと
お下がりのお下がり
ぼろぼろの、しかも緑色。
 
 
 
 
ある日
 
父がペンキで、赤色に塗ってくれるという。
錆びたハンドルやベルは銀色に。

新しい自転車を買ってもらえるみたいで
嬉しかった。
 
 
 
しかし
 
仕上がったそれは、
 
まるでカッコ悪いウルトラマンのような、
女子の自転車とは程遠かった。
 
 
 
「乗りたくない」
 
一目見てそう思ったが、言えなかった。
 
 
 
 
 
案の定
 
「変な自転車!
消防自動車みたい。
 
消防自転車!笑
消防自転車ーー!」
 
 
その日から中学に上がるまで
その自転車が嫌でならなかった。
 
 






 
 
自分のなかだけの
胸の奥がツンとなる記憶でしたが
もうじゅうぶん経年劣化しました。
 
 
今は、心から父にありがとうと言いたい。
 
そして
小学四年生の小さな自分に
はなまる💮をあげたいです。
 
 
 
 
 
 
 

 

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