※前回(ラストエンペラー(北京旅行記)♯7)の続き。
万里の長城。
降り立った地は北京郊外、南の関所「居庸関長城(きょようかんちょうじょう)」。
ここから頂上を目指す。
会社から許された有休消化で国外逃亡できたため気分はイヤでも高揚する。
北京最大の名所は韓国人、フランス人など観光客でごったがえしていた。
坂は急勾配で段の途中でへたり込んでいる人も多数。
スタート地点でツアー一行は互いのカメラで集合写真を撮りあう。
要所要所での全員揃っての記念撮影は故宮博物院からの恒例行事となっていた。
万里の長城もこれまで同様ガスっている。
険しい山々やアーチ型の雲台などスポットとなる背景がきちんと写らない。
たいした写真も撮れず目の前の坂をてくてく登る。
同行者のボーズさん、頭にバンダナみたいなのを巻いてなぜか気合満々。
案の定、開始3分も満たないうちにぜいぜい息を切らしていた(笑)
そんなんで登頂できるのか?w
ジム通い。
自分は趣味レベルであるが20代前半から10年以上スポーツジムに通い有酸素運動や軽い筋トレを続けている。
体力にはそこそこ自信があるのだ。
ランニングマシンでは傾斜のついたトレッキングコースを選択し仮想登山も行っている。
ツアー客のみんなにはこの万里の長城の急勾配、別名「男坂」は酷かもしれないと憂慮さえしていた。
たぶん頂上まで踏覇できるのは自分一人だけだろう。。。
一番最初に脱落したのはなんと自分である(泣)
そう、先日まで風邪で一週間寝込んでいて病み上がりの身。
たった100メートルも登ってない最初の関所で「酸素が足りねえ~、胸が苦しい~、足が上がらねえ~」と弱音を吐きしゃがみこんだ。
そこから更に先へ向かう勇者たちを羨望のまなざしで見送ることで精一杯。
こうして自分のグレートウォール制覇のもくろみは歴所に爪あとを残すどころか胸に大きな爪あとを残すトラウマとなったのであった。
万里の長城後半
(ラストエンペラー(北京旅行記)♯9)
へ続く。