心ひとつ、弾むリズム 全日本小学校バンドフェス・全日本マーチングコン、大阪で２２・２３日

我が家の孫の所属する金案バンドも、熱心に練習してます。







心ひとつ、弾むリズム　全日本小学校バンドフェス・全日本マーチングコン、大阪で２２・２３日

2014年11月11日05時00分


　第３３回全日本小学校バンドフェスティバルと第２７回全日本マーチングコンテスト（ともに全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催）が２２、２３の両日、大阪市の大阪城ホールで開かれる。バンドフェスに３５団体、マーチングコンに４８団体が、全国１１支部から選ばれて出場する。それぞれの個性を生かした演奏や演技を披露する計８３団体の中から、４団体を紹介する。


　■全校児童で美しい海表現　荒川区立第六瑞光小（東京）

　全校児童１０４人が出場する。１、２年生は踊り、３年生が旗を振って歩き、４年生以上が金管楽器などを演奏し、全員が役割分担する。特別支援学級「すずらん学級」の子どもたちも、鍵盤ハーモニカを吹く。

　テーマは海。「リトルマーメイド」の曲を組み合わせて、明るく美しい海を表現する。ハワイの写真集を眺めてイメージした。

　金管楽器はパートごとに６年生が下級生に教える。「大きな音を出しても割れないように」「高い音がそろって良かったよ」。きめ細かな指導を心がける。音楽の福間友子教諭（４９）は「憧れの６年生から言われると真剣に聞く。みんな、ほめ上手ですよ」と笑う。

　全国大会は６回目、１２年ぶりの出場となる。伊藤純菜さん（６年）は「うれしいけれどプレッシャーもある。１２年分の思いを背負って自信を持ってのぞみたい」と話す。

　（平岡妙子）


　■３年連続金賞へ気迫十分　西宮市立上甲子園中（兵庫）

　全国大会は４年連続１２回目。阪神甲子園球場から北へ約１・５キロの学校で、１０１人の吹奏楽部員が３年連続の金賞をめざし、練習を重ねている。

　「うちに指導者はいない。みんなで勉強していくんです」と顧問の高木毅教諭（４３）。練習メニューは３年生が中心になって考える。「その音、かよわ過ぎるわ！」「今ちゃんとできた？　全然アカンで」。パートごとに分かれた練習では、上級生から厳しい言葉が飛ぶ。

　「練習で泣き、大会で笑え」が部訓の一つ。部長の水谷ゆうさん（３年）は「本番までにできることは全部やって、みんなで笑って帰りたい」。

　大会では「キャント　ヘルプ　フォーリン　イン　ラブ」など４曲を演奏する。ひざが直角になるまで足を高く上げる「カレッジスタイル」も織り交ぜ、見せ場をつくる。

　（筒井竜平）


　■武将になりきり、花よ咲け　宮城広瀬高

　東北代表の宮城広瀬高は、武将真田幸村の生き様をテーマにした「乱世の神威（かむい）　幸村」などを披露する。来年４００年を迎える大坂夏の陣などを舞台に、負けを悟った幸村が我が子を敵陣に預ける心情や少人数で戦いに挑む勇ましさを描く。

　部員は多い年で６０～７０人いたが、今年は４４人。１３人いる３年生も、一時は１０人になった。残った部員は「幸村のように、人数が少なくてもやれることをやろう」と励まし合い、行進や方向転換といった動きの基本となる１歩６２・５センチの練習をひたすら繰り返した。やめた３人も、部員が真剣に向き合ってくれる姿をみて戻ってきた。東北大会などでは幸村になりきり、仲間を思うあまり涙する部員もいた。

　モットーは「恵～輝く咲（え）み～」。部長の手島悠那（はるな）さん（３年）は「本番で自分たちの花を咲かせ、後輩に種を残したい。心に響く演奏演技を全国に届ける」。

　（堀江麻友）


　■表現力磨き、２２回目の出場　東京農大第二高（群馬）

　第１回から全国大会に出場している。しかもルールで欠場した３年連続出場の翌年以外はすべて出場し、今年が２２回目になる。

　歩幅が正確で、隊列が美しい。シンバル隊はウエーブをしたり、二つの旗を振ってチョウの羽に見立てたり。バレエの要素を入れた踊りや、ドラムメジャーの八代拓美さん（３年）のアクロバティックな動きにも目を奪われる。迫力のある動きと演奏で、オペラの「トゥーランドット」の世界に観客をいざなう。

　顧問の樋口一朗教諭（５１）は「毎年ハードルをあげている」と言う。今年は特に表現力を磨いた。

　マーチングと吹奏楽の両立が活動の基本だ。それぞれ異なる演奏技術が求められるが、今年の吹奏楽コンクールでも西関東大会まで進んだ。練習量では他校に負けない自信がある。部長の佐藤直哉さん（３年）は「音と動きで多くの人に感動を与えたい」と話した。

　（伊藤繭莉）

　

　【出場団体一覧（出演順）】

　◎小学校バンドフェスティバル（２２日）

　●前半の部

東京　　新宿区立早稲田

北海道　紋別市立紋別

福島　　いわき市立平第三

宮崎　　宮崎市立大淀

群馬　　川場村立川場

福島　　いわき市立錦

東京　　荒川区立第六瑞光

茨城　　水戸市立石川

熊本　　合志市立西合志東

山口　　防府市立中関

徳島　　徳島市国府

奈良　　河合町立河合第三

北海道　網走市立網走

富山　　南砺市立福野

愛知　　安城市立作野

愛媛　　松山市立余土

大阪　　池田市立呉服

　●後半の部

岩手　　滝沢市立鵜飼

静岡　　浜松市立瑞穂

北海道　湧別町立中湧別

山形　　山形市立滝山

島根　　出雲市立今市

香川　　高松市立多肥

広島　　広島市立安西

栃木　　那須塩原市立南

群馬　　高崎市立東部

富山　　富山大付属

長野　　小諸市立野岸

東京　　江東区立明治

富山　　砺波市立出町

奈良　　生駒市立あすか野

千葉　　習志野市立大久保

兵庫　　姫路市立城陽

鹿児　　島鹿児島市立錦江台

埼玉　　さいたま市立蓮沼