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『 エンディングノート 』

2011年10月31日 | 映画感想(ドキュメンタリー)
ちょっと 卑怯かな??と思う。
これは 家族にしか撮れない映画。
けれど 監督が
父親の記録を残したい・・という その気持ちはよくわかる。


     映画を観た6週間ほど前に
     知人が癌で亡くなった。 癌だとは知っていたけれど まさかの急死だった。
     丈夫な方だった。 この人は 絶対 簡単に死なない人だと思っていた。
     ・・・・・
     ということがあり いろんなシーンで 彼や彼の奥様を思い出し
     観ていてとてもつらかった。 
     母のときに 一度経験しているが
     フィクションにせよ 今度のようなドキュメンタリーにせよ
     「 死 」 の瞬間の映像は 慣れるものではない。 心がきしんだ。


最初 ナレーションの声が 耳障りだった。
監督( 娘さん ) が お父さんの声を代行している、と
理解するまでに ちょっと時間が掛かった。
監督の声は ちょっと聞き取りにくく シロウトっぽくって 
どうして もうちょっと滑らかな 喋りのできる人を使わなかったんだろう?
もしかして
それが 何らかを表現するための狙い??・・・?? ・・・・・と 一瞬思ったけれど
言ってしまえば プライベートフィルムなのだから
多少 ざらつき感はあったけれど
監督の声で よかったのかも? と 後から思った。



ふるいビデオテープがちゃんと残っていたんですね。
タクシーの運転手さんへの指示。
うまく構成されていて こんな映画で 笑っちゃっていいのかな?と思いつつ
ときどき緩みが あったことで 緊張や哀しみと 対峙できたように思う。
キチンと生きてきた人は
ずっと キチンとしたまま。 性分だもんね・・( 笑 )

主人公さんは 幸せだったと思う。
自分の 「 死 」の前に こんな風にいろいろと準備することができたんだもの。
悲しいけれど
家族にとっても 哀しみ深淵への 対策ができた。
中には 朝 ” 行ってきます ”と家を出て そのまま 物言わぬ姿で帰ってくる場合だってあるのだから。
でも 逆に
突然 逝ってしまう方が 幸せなのかな?とも 思った。
いや 考えても仕方あるまい。
自分で選べるものではないのだから。


監督さんには お疲れ様
とひとこと声をかけてあげたい。
父を撮り続けること 映画にすること、そして公開すること。
きっと とても大変だったんじゃないかなぁ~と思う。
そんな 映画でした。

さて・・
自分は 用意するだろうか??? エンディングノート。


  2011.10.16  「エンディングノート」  ミッドランドスクェアシネマにて鑑賞  ★★★★


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