2nd Stageトラバース

50代で転職し、第二の人生スタート。
もがいて、笑って頑張るおやじをお届けします。

隅田川全橋縦走“こころ旅” ①

2020-11-15 06:41:18 | グレートトラバース
「今週はどこまで歩くのですか」

「隅田川の橋を全部巡ろうと思います。隅田川に架かる橋はどれも個性的でカッコいいんです。千住大橋からスタートします」


「千住大橋までは電車で行くのでしょ」


「いいえ。歩いて」


「はぁ? 千葉から・・・」

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千住大橋は日光街道に向かう、徳川家康が隅田川に最初に架けた橋だ。
それがこの橋を始点とする理由。



朝5:00スタート。
千葉某所から千住大橋まで20キロ強。



辺りは暗いが、30分も歩けば空は白み始める。



一先ず江戸川を越えが目標です。
ハブの大事な橋だが、今日の主役の橋ではない。
10キロ、2時間経過。本日晴天なれども風強し。




次は荒川。




荒川を越えると、隅田川はすぐに現れる。







房総半島一周を目指し、長距離を歩く練習はかなり積んだが、今まで「人との関わり」が無い。


「仕事でも、日常でも、仮想のネット社会でさえ、人との関わりから逃れることは絶対に出来ない。
その覚悟を持った以上、このトラバース、隅田川橋巡りも人との関わりがあればもっと楽しいだろうな」



荒川踏破。

横を下町を結ぶ京成電鉄が走る。
関西でいうと山陽電鉄と言ったところか。





朝9:30、千住大橋到着。
ここからスタート。






何だ、ここから浅草の吾妻橋まで最短で4キロも無いのか。隅田川沿いに行っても5キロ程度。


距離が無い分、楽しもう。



第二の橋、「千住汐入大橋」
この橋は面白くないな。



第三の橋、「水神大橋」。隅田川の情緒ある橋っぽく作ってあるが平成元年生まれ。まだまだ若いよ。



「おっ、カッコいい橋が見えて来ました!白髭橋」

アーチが美しい。口髭のような形なので「白髭橋」か。



「白髭橋」の名の由来は、対岸向島の「白髭神社」にあり、その形からではなかった。





白髭橋から、次の「桜橋」へ下っていると、釣人に出会った。
仕掛けが「スズキ釣り」なので、
釣れるかと聞いてみると、やっとハゼ一匹が釣れたらしい。



「ハゼはこれからだな」



「江戸川ではもう終わった感じでしたよ」


「隅田川はこれからだよ。大きなヤツが上がってくるんだ」



「スズキは昨日、満潮からの下げで釣れたよ。ほら」



スマホの写真を自慢気に見せてくれた。


「うわぁ、デカイ、デカイ。こんなの釣れるんだぁ」


寡黙な人だったので、大袈裟に振る舞ったら、いきなり釣りおじさん、饒舌になった。


「ほら、これも見てみな」
「やっぱり夜がいいよ」
「あんた釣りするの」


会話がはずんでおじさん楽しそう。


「ところであんた、歩いて来たの」


「はい」


「どこから」


「千葉の某所からです」


「はっ?あんなところからわざわざ歩いてここまで来たのか」



「そうです」




「車じゃないのか」



「ハハハ・・・、阿呆なんです」




「ふーん」





「blogやっているんで、隅田川スズキ名人として写真撮らせて頂いていいですか。顔は隠しますから」




「いいよ」

隅田川釣り名人 1号。使い倒した釣竿が渋ぜ。




「今度は夜、来ます」


「分かったら声かけてな」


「名人、ありがとうございました」





隅田川での一期一会。

歩くだけでなく、人と会話できるとやはり楽しい。




続いて第四の橋、「桜橋」
この橋は横から見ても面白くない。




下から見て“X”型の橋だと分かって
初めて感嘆する。






続いて第五の橋、「言問橋」。
「こととい橋」と言います。


名前が珍しいが、フツーの橋でした。



何か面白い橋が見えて来ました。



実はこの橋に名前はありません。
ところが鉄道橋の下に歩行用のウッドデッキが用意してある電車線路橋で、多くの人がもの珍しさに利用していました。



下の川が見られるように、一部がガラス張りになっていたり、すぐそばを電車が走ったり、デザイナー、行政の努力が伺えるが、何せ鉄橋なので電車が通ると橋は震えるは、騒音で、高低差のない“歩行ジェットコースター”です。



お役所の努力は伝わるけどさぁ、
「ちょっと方向間違っちゃったね」


でも、楽しかった無名の橋。




今まで「なんキロ歩いたか」の歩行距離で頭がいっぱいだったが今回は釣り名人に出会えるわ、「歩くジェットコースター(無料)」を経験出来るは楽しいトラバースになっている。




少し下流に本所「吾妻橋」が見える。

「もうすぐ浅草か」
千住から浅草なんて近いもんだったんだ。知らなかった。



まだまだ楽しめそう。



橋と人との出会いを求め、
未熟者アドベンチャーレーサーの挑戦はつづく。