
通勤電車

眠気を覚ますような会話が聞こえてきた

会話の主をみたい衝動にかられたが
ざわめきの中。。『ジッ』と耳をすまし。。。
聞くことにした
どうやら、声の主人公は若い男性3人らしい。。。
ひとりの男が言った「役に立つ話したろか?」
二人の男が相槌をうつ。。。「うんうん」
「お父さん、お母さん、お姉さん、妹の四人家族がいました」
「うんうん。。。それで

」
「もう

あせんなや

それでな。ある日、お父さんが亡くなりました。」
「え~なんでぇ

」
「もう

うるさいなぁ~問題はそこちゃうねん

だまって聞けや

」
「おぅ。。。ごめんごめん

もういわへんから

」
「あ。。。それでなお父さんの葬式の日にめっちゃかっこええ男がきてん」
「ふ~ん」
「でな。。ある日、妹がな。。お姉さんを刺し殺してん。。。な~んでだ

」
「え~え~それは。。。あれやん。。あれしかないやん」
「なんやねん。。。ゆうてみ~や」
「もういっぺん、葬式したらかっこええ男に会えると妹が思ったからちゃうん?」
「うわ~うわ~危険

その思想。。危険


」
すると、もうひとりに男が。。。
「ちょっと!ちょっと!聞いてや!俺はなっ!お姉さんが妹の恋人を盗ったからや思うわ」
「そうやろ!!そうやろ!!普通そう思うわなぁ~」
「え~俺へんか~」
「変や

変や

危険や

」とふたりがはやしたてて盛り上がっていた
一息ついて



危険呼ばわりされた男が。。。
「ところでなんでこの話が『役にたつ話』なん
?」
「盛り上がるやん!!静まり返ったコンパに最高の話やで

」
「
おぉぉぉ~」と二人。。。
電車が駅に着き。。。3人が降りる気配を感じたので

わくわく

しながら3人の顔を確認した。。。
残念ながら、『
役にたつ話』は使う機会がないようにわたしは思えた。。。