『書斎の競馬』元編集長のひとりごと

馬・車券歴40年以上50年未満。いつの間にかいい歳になった。

マイルCS

2008-11-23 13:46:13 | 競馬
マイルCSは連覇したデュランダルのような傑出したスピード馬ならともかく、どちらかといえばマイルから中距離で好走してきた馬の底力がスピードを凌ぐケースが多い。

 ローテでいえば弱メン短距離路線よりも、毎日王冠、天皇賞秋などからの参戦馬が好績を残している。昨年はダイワメジャー、スーパーホーネットの決着。ダイワは毎日王冠、秋天から、ホーネットはスワンSだったが、故障さえしなければ毎日王冠(2着)好走のアグネスアーク(4着)がホーネットを凌いだはずだと思う。

 人気のスーパーホーネットは売り出し中の藤岡佑介の騎乗。
 重賞戦歴153戦12勝、2着12回だがまだG1勝ちはない。昨年のスーパーホーネット、今年の菊花賞フローテーションの2着は佑介のお手柄だった。ともに人気を背負って走ったわけではないので、佑介のG1タイトルはそろそろなのかまだまだかは微妙なところ。
 スーパーホーネットは4カ月ぶりだった前走の毎日王冠で、これ以上はないという状態と乗り方だったウオッカを差し切った。ウオッカが10とすればこの馬は9くらいだった。プラス@があれば勝ち負けはまちがいないが、あろうことか17番枠に入ってしまった。外枠で記憶に残っているのは大昔のダイタクヘリオスとファインモーションくらいのもの、楽な場所ではない。勝ち負け考えずに佑介が乗れればチャンスはあるだろうが、意識せざるを得ないのは辛い。

 毎日王冠出走馬では天皇賞4着だったカンパニーのほうが魅力がある。
 毎日王冠は見た目にもがれた状態で7程度だったが、秋天はなんぼか戻ってウォッカと同タイムの4着と好走した。上がりはメンバー最速の33秒5。勝ち負けは念頭にない乗り方だったけれど、この馬の全盛時の切れ味を発揮した。
 毎日王冠で状態がホーネットと状態が5分なら少なくとも好勝負したはずだと思う。春先レベルの低い高松宮杯などにちょっかい出したホーネットよりは、マイル以上の距離でそれなりの相手と戦った実績は上位といってよい。16番枠は有利ではないが、開き直ったときの横典は期待した以上にいい仕事をする。左回りが苦手とは思わないが左2勝に対して右6勝だから京都のマイルは有利。

 
 小牧→岩田で3歳スマイルジャックに注目。幸四郎→ルメールほどの差はなかろうが、この手の先行馬で折り合いつけることに関しては岩田が数段上である。善臣、小牧と鞍上に恵まれたとはいえないスマイルJだが、なにせダービー2着馬である。皐月賞2着馬で後のマイル王となったダイワメジャーに匹敵する成績。菊花賞→マイルCSなんてローテは記憶にないが、菊は乱ペースの3番手を進みペースの緩んだBSからかかってアグネススターチとやりあい、ハナ奪った4角で手応えがなくなった。距離適性があったとも思えないので捨てゲームのような結果は度外視。いれ込み馬でかかりやすいので流れの速いマイルは向く。3歳で唯一ディ一プスカイに見劣りしない馬体の持ち主。皐月凡走、ダービー2着という前科もある。一度や二度の敗戦では見限る気にはなれない。