松嶋啓介氏の「Message from Nice」で面白い言葉を見つけた。
2007年11月6日付、タイトル「St-Jean-de-Luzの市場より・・・」の中で、松嶋氏は、「…料理人は生産者の通訳…」であると表現している。
タイトル「St-Jean-de-Luzの市場より・・・」にリンクを張っておくので、興味のある方はチェックしてみると良い。
(St-Jean-de-Luzの市場風景)
確かに、料理人は「いい素材」に手を加えて、「料理という作品」に仕立て上げ、「食する人に『食の喜び』を提供する」という職種であると思う。。。
その意味で、「素材の良さ」を、食の感覚で理解してもらうために、「料理する(『食という作品に通訳する』)」という感覚は、料理人に取り必要であると考える。
その素材の向こう側に、「素材を提供する生産者」がいるわけで、「生産者の通訳」という意味合いも理解できる。
もっとも、マツタケやトリュフのように、人工的に生産出来ない種類の食材もあり、まさに「自然の恵み」に限りなく近い、あるいは、「自然の恵み」そのものに属する食材もあると思われる。
あるいは、松嶋氏の感覚というか、「料理人哲学」のなかに、「恵みへの感謝」、「恵まれた素材を最大限に料理という作品に仕立て上げる義務感」というものがあるのかもしれない。。。
しかも、いい素材は実際に現場にいかないと分からない。
確かに各種料理店を見ていると、「素材の購入は代理人任せ」というところもあると思う。特に、大きなレストラン等であればあるほど。。。
松嶋氏は、「料理人は仕入に関し代理人任せではいけない」ということを、他方で指摘しているのかもしれない。。。
松嶋氏の記事を引用しておく。
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記事引用
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本当にすばらしい市場です。
料理人だったらやはり市場に行かないと・・・市場なくしての料理なんて絶対ありえないのだから・・・・
まずは素材ありき・・・僕は料理人は生産者の通訳だと思っています。
それをただどのフィルターに通すかだけなのだと・・・
料理人はもっとお客に感謝するように、生産者にもたくさん感謝しないといけないと思っています。だって原点はそこなんだから・・・
ただ今ブールゴーニュに来ています!!
たくさん試飲中です・・・・これからヴォーヌロマネに行ってきます!!
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Written by Tatsuro Satoh on 9th Nov., 2007