12月6日 注:文章長いでーす。狂言ネタでーす
今年も行ってきました、萬斎inセルリアンタワー
今回は狂言観賞初めてのべっちさんをお誘いして、いつもよりちょっとオサレしてクリスマスイルミネーション輝く12月の渋谷へ
会場のセルリアンに着いてみれば、こじゃれた妙齢の奥様お姉様たちがロビー内にあるカフェで開場までくつろいでいたりするわけですが
今年は映画「のぼうの城」で萬斎さまテレビに出まくっていた効果なのか10代~20代の若い女性小娘のみなさん百萬年早いですわよの姿も多く見受けられました。
萬斎inセルリアンタワーといえば、上演前に萬斎さまの狂言解説とゆる~いトークがあり、
質問コーナーもあったりするわけですが曲の解説途中にこの夏上演された「藪原検校」の話がでて「男が女を弄ぶ、」という言い方をするけど
その逆の場合は女が男を「拐かす(かどわかす)」って言いますよねぇ?
って、お客に逆質問してましたけどそれは「誑かす(たぶらかす)」じゃね?との指摘が見所のあちらこちらから聞こえていたのが笑っちゃいました
「拐かす」って「誘拐」ですよねぇ?
萬斎さま誑かして拐したくなりました
こんな感じでセルリアンタワーの公演ではけっこう観客と近い感じでお話される萬斎さま。
前日に1泊4日というハードスケジュール、マレーシア、クアラルンプールでの公演から帰って来たばかりでねー、とか。
まぁ大体は今年1年こんなことがあったとか(そんなこと知ってるよ)、どこそこの公演でこんな面白いことがあったとか(その公演行ったわよ)、
来年のスケジュールをこっそり教えてくれたりだとか(来年も追いかけるわよ~)←ほとんどストーカー
それからテレビ出演が多かった中ある番組で、牡蠣がお好きということで築地のオイスターバーで白ワイン片手に美味しそう~な牡蠣を召し上がりながら
映画の宣伝されてましたが、実はお腹いっぱいなのにけっこう強引に牡蠣を食べさせられてちょっと拷問みたいだったとか・・・。
なんかねぇ、あんまり食べなさそうですもんね、萬斎さま。シャンパンのみで生きていそう
そんなような内容で相変わらずの萬斎ワールド、あっという間の30分。
そして「狂言は観客もインスピレーションを働かせながら前のめり気味で観てください。」とも仰っていたので
今回前の方の席が取れなかったので(6列目)言われたとおりの前のめりで、背筋は真っ直ぐ(シャキーン)。
萬斎さまからは2列目くらいのインプレッションだったんじゃないかって感じの前のめりで解説の30分、ガン見してました(←甚だ迷惑)
さて、この日の番組一曲目は 「磁 石」
すっぱ 石田 幸雄
田舎者 中村 修一
宿 屋 内藤 蓮
後見 高野 和憲
あらすじ
遠江の国の田舎者が都へ行く途中で、見物をしているとすっぱが田舎者に近づいてきて、自分が都を
案内してやるという。田舎者は丸め込まれて宿屋まで連れて行かれる。
すっぱは宿屋の主人と人身売買の話をまとめるが、それを田舎者は一部始終聞いてしまい
翌朝、田舎者は先回りをして宿の主人を騙して金を受け取って逃げる。
それに気がついたすっぱは、宿屋の主人に刀を借りて田舎者を追いかけ、
田舎者を捉えて刀を振り上げると田舎者は、咄嗟に大口を開けて刀を飲もうとする。
苦し紛れの田舎者はその場の危機を逃れようと、なんでも自分は、「磁石の精」であると田舎者は言い出す。
すっぱが刀を鞘におさめると目を回して倒れてしまい、慌てたすっぱは、田舎者のそばに刀を置いて、
なんとか治してやろうとするが、田舎者は刀を奪って逃げていく。
「すっぱ」というのは悪戯者や詐欺師のことで演じるは「Mr狂言」石田さん。
石田さんの周りには観ている自分がインスピレーションを働かせなくても周りの景色や季節や時間帯までもが見えてくるようです。
すごい存在感、と思えば出番がないときのそこに居ながら存在感を消す、その切り替えは狂言師のなかでもスゴイ!と思います。
田舎者役の中村修一くんに宿屋の内藤くん、ちょっと前までは幼さが残る顔立ちでしたがお二人共立派な?イケメンくんになりました。
しかも中村くん謡もお上手。声も萬斎さまにちょっと似てるし、先が楽しみですなぁ。
面白かった~
それにしても「磁石の精」ってすごい発想
どんな思いつきだよっ。とつっこみいれたくなります
さて、15分の休憩を挟んで次はいよいよ萬斎さま登場
「鈍 太 郎」
鈍太郎 萬斎さま
下京の妻 深田 博治
上京の妻 高野 和憲
後見 内藤 蓮
あらすじ
三年ぶりに西国から戻った鈍太郎は早速下京の妻(正妻)と上京の妻(愛人)のもとを訪ねるが
三年の間手紙の一つも書いていなかったので下京の妻に戸を開けてくれと言っても三年も音信不通であった鈍太郎が今更
帰ってくるはずもないといって戸を開けようとしない。
そればかりか三年の留守を待ちかねて、既に棒使いを夫に持ったといって鈍太郎を追い返してしまう。
怒った鈍太郎は、上京の愛人は心が優しいから、といって上京の愛人を訪ねるが、上京の女も
さては近所の若い衆が自分をからっかっていると言ってやはり戸を開けてくれず、
こちらもすでに長刀使いを夫に持ったので、夫に追い払わせるぞと怒って取り合わない。
予想もしていなかった女たちの対応にすっかり怒ってふてくされた鈍太郎。
女二人に捨てられて行くところもなく、どうしようもないので出家して諸国行脚にでてやると言い出した。
ところが下京の妻も上京の妻も追い返した男が本当の鈍太郎ではと思い直し、二人は互いを訪ね、道で行き会う。
どうやら本物の鈍太郎だったらしく、しかも出家しようとしていると聞いて二人は慌てて
道で待ち伏せして鈍太郎を見つけ、出家をしないでほしいと必死に説得するがすっかりへそを曲げた
鈍太郎はなかなか承知しない。
しかし二人の女の説得に、鈍太郎は互いに喧嘩をするなとかひと月を前半は愛人、後半は正妻のもとに行くだのと
色々注文をつける。
今だったら「何勝手なこと言ってんだ、このチャラ男!」と言われそうな条件なのに女たちは条件を飲み鈍太郎の言いなりになる。
挙げ句に女たちに手車をさせその上に乗り、お囃子をさせて得意満面にかえっていく鈍太郎。
この曲、萬斎さまの母上はお嫌いな曲だとか。
確かに正妻と愛人が協力し合って出家しようとした男を思いとどまらせたり、その上こんな条件つけるって昔の女性はずいぶんと寛容だったんでしょうか(^^;
最後にに幕内に入って行く時は本当に女二人(って実際は萬斎さまより体格の良い男二人ですが)の手車に乗って萬斎神輿状態なわけですが
その時のお囃子が
鈍「こ~れはだ~れが 手~ぐるまっ」
女たち「ど~ん太郎ど~の の 手~ぐるまっ」
これをけっこうしつこく謡うんですが、その時の鈍太郎の動きとか女たちの「微妙~・・・」とも感じ取れる表情が
本当に面白くて笑いすぎて涙目になりました
狂言観賞初めてのべっちさんも楽しんでいただけたようでよかった~ヽ(;▽;)ノ
今年最後の狂言鑑賞(萬斎鑑賞ともいふ)、もカラッと笑えて楽しゅうございました~
来年もたくさん行けるといいな~
えぇ、ワタクシ萬斎マニアですが なにか?
今年も行ってきました、萬斎inセルリアンタワー
今回は狂言観賞初めてのべっちさんをお誘いして、いつもよりちょっとオサレしてクリスマスイルミネーション輝く12月の渋谷へ
会場のセルリアンに着いてみれば、こじゃれた妙齢の奥様お姉様たちがロビー内にあるカフェで開場までくつろいでいたりするわけですが
今年は映画「のぼうの城」で萬斎さまテレビに出まくっていた効果なのか10代~20代の若い女性
萬斎inセルリアンタワーといえば、上演前に萬斎さまの狂言解説とゆる~いトークがあり、
質問コーナーもあったりするわけですが曲の解説途中にこの夏上演された「藪原検校」の話がでて「男が女を弄ぶ、」という言い方をするけど
その逆の場合は女が男を「拐かす(かどわかす)」って言いますよねぇ?
って、お客に逆質問してましたけどそれは「誑かす(たぶらかす)」じゃね?との指摘が見所のあちらこちらから聞こえていたのが笑っちゃいました
「拐かす」って「誘拐」ですよねぇ?
萬斎さま誑かして拐したくなりました
こんな感じでセルリアンタワーの公演ではけっこう観客と近い感じでお話される萬斎さま。
前日に1泊4日というハードスケジュール、マレーシア、クアラルンプールでの公演から帰って来たばかりでねー、とか。
まぁ大体は今年1年こんなことがあったとか(そんなこと知ってるよ)、どこそこの公演でこんな面白いことがあったとか(その公演行ったわよ)、
来年のスケジュールをこっそり教えてくれたりだとか(来年も追いかけるわよ~)←ほとんどストーカー
それからテレビ出演が多かった中ある番組で、牡蠣がお好きということで築地のオイスターバーで白ワイン片手に美味しそう~な牡蠣を召し上がりながら
映画の宣伝されてましたが、実はお腹いっぱいなのにけっこう強引に牡蠣を食べさせられてちょっと拷問みたいだったとか・・・。
なんかねぇ、あんまり食べなさそうですもんね、萬斎さま。シャンパンのみで生きていそう
そんなような内容で相変わらずの萬斎ワールド、あっという間の30分。
そして「狂言は観客もインスピレーションを働かせながら前のめり気味で観てください。」とも仰っていたので
今回前の方の席が取れなかったので(6列目)言われたとおりの前のめりで、背筋は真っ直ぐ(シャキーン)。
萬斎さまからは2列目くらいのインプレッションだったんじゃないかって感じの前のめりで解説の30分、ガン見してました(←甚だ迷惑)
さて、この日の番組一曲目は 「磁 石」
すっぱ 石田 幸雄
田舎者 中村 修一
宿 屋 内藤 蓮
後見 高野 和憲
あらすじ
遠江の国の田舎者が都へ行く途中で、見物をしているとすっぱが田舎者に近づいてきて、自分が都を
案内してやるという。田舎者は丸め込まれて宿屋まで連れて行かれる。
すっぱは宿屋の主人と人身売買の話をまとめるが、それを田舎者は一部始終聞いてしまい
翌朝、田舎者は先回りをして宿の主人を騙して金を受け取って逃げる。
それに気がついたすっぱは、宿屋の主人に刀を借りて田舎者を追いかけ、
田舎者を捉えて刀を振り上げると田舎者は、咄嗟に大口を開けて刀を飲もうとする。
苦し紛れの田舎者はその場の危機を逃れようと、なんでも自分は、「磁石の精」であると田舎者は言い出す。
すっぱが刀を鞘におさめると目を回して倒れてしまい、慌てたすっぱは、田舎者のそばに刀を置いて、
なんとか治してやろうとするが、田舎者は刀を奪って逃げていく。
「すっぱ」というのは悪戯者や詐欺師のことで演じるは「Mr狂言」石田さん。
石田さんの周りには観ている自分がインスピレーションを働かせなくても周りの景色や季節や時間帯までもが見えてくるようです。
すごい存在感、と思えば出番がないときのそこに居ながら存在感を消す、その切り替えは狂言師のなかでもスゴイ!と思います。
田舎者役の中村修一くんに宿屋の内藤くん、ちょっと前までは幼さが残る顔立ちでしたがお二人共立派な?イケメンくんになりました。
しかも中村くん謡もお上手。声も萬斎さまにちょっと似てるし、先が楽しみですなぁ。
面白かった~
それにしても「磁石の精」ってすごい発想
どんな思いつきだよっ。とつっこみいれたくなります
さて、15分の休憩を挟んで次はいよいよ萬斎さま登場
「鈍 太 郎」
鈍太郎 萬斎さま
下京の妻 深田 博治
上京の妻 高野 和憲
後見 内藤 蓮
あらすじ
三年ぶりに西国から戻った鈍太郎は早速下京の妻(正妻)と上京の妻(愛人)のもとを訪ねるが
三年の間手紙の一つも書いていなかったので下京の妻に戸を開けてくれと言っても三年も音信不通であった鈍太郎が今更
帰ってくるはずもないといって戸を開けようとしない。
そればかりか三年の留守を待ちかねて、既に棒使いを夫に持ったといって鈍太郎を追い返してしまう。
怒った鈍太郎は、上京の愛人は心が優しいから、といって上京の愛人を訪ねるが、上京の女も
さては近所の若い衆が自分をからっかっていると言ってやはり戸を開けてくれず、
こちらもすでに長刀使いを夫に持ったので、夫に追い払わせるぞと怒って取り合わない。
予想もしていなかった女たちの対応にすっかり怒ってふてくされた鈍太郎。
女二人に捨てられて行くところもなく、どうしようもないので出家して諸国行脚にでてやると言い出した。
ところが下京の妻も上京の妻も追い返した男が本当の鈍太郎ではと思い直し、二人は互いを訪ね、道で行き会う。
どうやら本物の鈍太郎だったらしく、しかも出家しようとしていると聞いて二人は慌てて
道で待ち伏せして鈍太郎を見つけ、出家をしないでほしいと必死に説得するがすっかりへそを曲げた
鈍太郎はなかなか承知しない。
しかし二人の女の説得に、鈍太郎は互いに喧嘩をするなとかひと月を前半は愛人、後半は正妻のもとに行くだのと
色々注文をつける。
今だったら「何勝手なこと言ってんだ、このチャラ男!」と言われそうな条件なのに女たちは条件を飲み鈍太郎の言いなりになる。
挙げ句に女たちに手車をさせその上に乗り、お囃子をさせて得意満面にかえっていく鈍太郎。
この曲、萬斎さまの母上はお嫌いな曲だとか。
確かに正妻と愛人が協力し合って出家しようとした男を思いとどまらせたり、その上こんな条件つけるって昔の女性はずいぶんと寛容だったんでしょうか(^^;
最後にに幕内に入って行く時は本当に女二人(って実際は萬斎さまより体格の良い男二人ですが)の手車に乗って萬斎神輿状態なわけですが
その時のお囃子が
鈍「こ~れはだ~れが 手~ぐるまっ」
女たち「ど~ん太郎ど~の の 手~ぐるまっ」
これをけっこうしつこく謡うんですが、その時の鈍太郎の動きとか女たちの「微妙~・・・」とも感じ取れる表情が
本当に面白くて笑いすぎて涙目になりました
狂言観賞初めてのべっちさんも楽しんでいただけたようでよかった~ヽ(;▽;)ノ
今年最後の狂言鑑賞(萬斎鑑賞ともいふ)、もカラッと笑えて楽しゅうございました~
来年もたくさん行けるといいな~
えぇ、ワタクシ萬斎マニアですが なにか?
萬斎さまが柿落としをされたそうで、毎年12月に公演があります。
狂言の前のトークはなかなか聞けないお話や、今回はテレビ出演での裏話とかもされてましたよ。
でもバラエティ番組でゲームしてるより狂言してる萬斎さまがやっぱり素敵ですね~
拐かすに誑かす・・・ニホンゴって難しい~byま
萬斎さまのトークが聴けるのは魅力ですね
拐かす→×
誑かす→○
ウケました~
誘拐してどうする
萬斎さま、あの牡蠣は、実はイヤイヤ食べていたんですね。
大食いには見えませんからね~。