今日は朝から雨、雨、雨… しかし、私の嫌いな雷様はいらっしゃいませんでした。さて、雨が小降りになった午後、私は路上の水たまりに気を付けながらバスを走らせていた。先月だったか… “バスの泥はねに対する苦情”があり、クリーニング代がどーのこーのということがあったらしいので… もっとも、そんなことがなくても注意しているつもりである。
学生時代… ある晴れた日の午後、テニス部の仲間と遊びに行くことになっていたので、私は“お気に入りのトレーナー”を着て出掛けた。国道沿いの歩道を歩いていたら、午前中に降った雨で出来た水たまりの泥水を、爆走して行ったダンプカーによって思いっ切り頭からかけられてしまい… 真っ白なトレーナーには、泥水の模様が…
さて、あるバス停に接近中… それよりも50mほど手前の歩道上に、一人の男の子が傘を差して立っていた。私は「乗客ではなさそうだ」と思って、そのまま走行… と思ったら、ちょうど男の子が立っている位置の路上に、大きな水たまりがあることに気が付いた。
私はすぐにバスを減速させ… と、その時! その男の子が、差していた傘を徐々に下げて、道路の方へ向けたのである。私は「えっ!? まさか… バスが水たまりの水を飛ばすのを期待しているのか!? そして、それを傘で受け止めようと… 確かに、子供だったら… 少なくとも、私だったら“たとえ頭から水をかぶったとしても”それを喜ぶけれど…」と思った。
僅か数秒間… 私は「期待に応えるべきか否か!?」を迷いに迷って… 結局、しっかりと減速をして、男の子の期待には応えることができなかった… くぅ~、何とも言えない… この気持ち… もしも、その男の子が自分と同じ性格だと分かれば、思いっ切りバッシャ~ンとやってあげたんだけどなぁ~! なんちゃって…