goo blog サービス終了のお知らせ 

バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

お婆さんの差し入れ

2010年10月07日 21時23分54秒 | バス運転士

夕方、ある交差点で信号待ちをしていたら、一人のお婆さんが車内通路を歩いて来た。私は「カードの購入か、目的地に関する質問か…」と思っていた。

ところがお婆さんは「これ… 一つ食べてぇ」と言いながら、白い紙袋に入った大判焼を差し出した。そして「あんことクリームだけど、どっちがいい?」と言いながら、クリームの方をグイッと袋から押し出そうとした。

私が「ありがとうございます」と言いながらクリームの大判焼を手に取ると、お婆さんは「いっちゃって!」と言ったような… 少なくとも私にはそう聞こえた。

もうすぐ信号は変わりそうだったし、もしも一口でいっちゃったら、しばらくは何も喋れなくなってしまうし… 私は「あとでいただきます」と言いながら、「これをどこに置いておこう?」と考えていた。

すると、お婆さんが察してくれて「私は(次のバス停から)家が近いで、この袋に入れて…」と言いながら、あんこの大判焼を袋から取り出して、袋を私に手渡してくれた。

その時はホカホカだった大判焼も、その後の私に休憩時間がなく、約2時間後に有り難くいただいた時にはすっかり冷めていた… でも美味しかったです。