日本のODA、5位に転落
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY200804020372.html
2008年04月03日08時00分
日本政府による07年の途上国援助(ODA)総額(暫定値)が財政難などから前年比30.1%減の76.9億ドル(約7800億円)となり、ドイツ、フランスに抜かれて、国別で前年の3位から5位に転落したことが2日、経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)の調査で明らかになった。
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【解説】
日本のODA(政府開発援助)がとうとう、というか予想よりも早く第5位に転落してしまったようです。
開発(援助)資金の中では、ODAが主力です。しかし、国際社会はミレニアム開発目標(MDGs)達成のためには現在のODA水準(対GNI比0.2~0.3%)だけではとうてい足りないということで、国際目標の対GNI比0.7%拠出に努力しつつ国際連帯税など革新的資金メカニズムも動員して対応してきました。
この中で、総額としても率としてもODAを減らしてきたのが、主要国の中では唯一日本です(一般会計予算で)。そのため、日本のODAは2006年で英国に抜かれ第3位に、そして2007年でドイツ、フランスにも抜かれ第5位に転落したということです。
「国際社会において、名誉ある地位を占め」(日本国憲法・前文)るべく、「国の品格」が問われていると思います。
従って、今国際連帯税の論議を活発化させることは非常に重要なことと思います。この開発資金の必要性という議論こそが、経済財政諮問会議の骨太方針を打ち破り、わが国のODA増にも結びついていくと考えるからです。
■外務省資料:日本のODA予算の現状(ODA予算は、平成9年度をピークに10年間で38%削減)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/nyumon/hayawakari/pdfs/12.pdf